での演奏をOBS Studioを使ってライブ配信すると、どれくらいのCPUパワーを要するのかチェックしてみました。
この記事の目次
想定しているライブ配信の構成
先に説明しておくと、今回は一台のPCでSyncroomのセッションとOBS StudioによるFacebook Liveへの配信を行いました。
実際に想定している配信では、Syncroomのルーム開設者が配信を担当し、セッション参加メンバーはPCからSyncroomに参加。
さらにモバイルデバイスを使ってSkypeなどのビデオ会議システムを使ってメンバーの映像をOBS Studioに取り込むという想定です。
まとめると次のようになります。
ライブ配信担当者
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Syncroomのルーム開設
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ビデオ会議システムのホスト
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OBS Studioでの配信
セッション参加メンバー
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PCからSyncroomへのメンバー参加
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モバイルデバイスでビデオ会議システムに参加(映像のみ)
セッション参加メンバーがPCとモバイルデバイスの2つを利用するのは、なるべくSyncroomへの負荷を減らしてセッションに支障がないようにという想定ですが、充分にパワーのあるパソコンなら一台で賄えるかもしれません。
残念ながら上記のような構成で実地にテストする機会がないので、今回は予備テスト的な位置づけでSyncroomとOBS Studioを同時に動かしたときの負荷をチェックします。
ノートPCで負荷を計測
使用したのはCore i7-6500のノートPCです(Windows10 Home 64bit)。
RAMは16GBでストレージは2TBのHDDという構成。
このパソコンがSyncroomのホストとなり、さらにOBS Studioでの配信も行います。
またSyncroomでセッションしている状態を擬似的に再現するため、もう一台のPCからSyncroomに参加し、バッキングトラックとしてiReal Proから曲を流しています。
この状態で、タスクマネージャー内のパフォーマンスモニターでCPU負荷を計測しているところをキャプチャーしたのが次のスクリーンショット。
ご覧のとおり、ほぼ常時90%越えとなりました。
ちなみにRAMに関しては6.4GBしか消費していないのでまだまだ余裕があります。
この結果を見ると、手持ちのノートPCでは処理能力の限界ぎりぎりです。
ここからさらにギターアンプシミュレーターをPC上で動かすのはムリですね。
やはり別のPCを配信用に用意する必要があります。
逆にSyncroomだけなら余裕で動かせそうです。
音が途切れるときはバッファで対応
この疑似セッションではiReal Proから流しているバックトラックがときどき途切れる(無音になる)ことがありました。
単に一台のPCにオーディオインターフェイスをつないでいるときは、ブツッ、ブツッというノイズが入ることがありましたが、これについてはオーディオインターフェイスのバッファサイズを大きくしてやることで解決できます。
今回はノイズではなく無音ということで現象としては異なりますが、対処法としては同じで、やはりバッファサイズを大きめにすることで緩和できるようです。
ZOOM LiveTrak L-8を使っているばあい、バッファサイズはSyncroom上から直接変更はできないので、Windowsのコントロールパネルを使います。
バッファサイズのすぐ下にある[コントロールパネル]ボタンをクリックすれば、L-8用のコントロールパネルアプレットを呼び出せます。
初期設定ではバッファサイズが24でしたが、いまのところ416まで上げてやると音切れがなくなることを確認できています。
ただし、単にiReal Proのコード進行バッキングを流しているだけなので、本格的に多数の楽器が参加するセッションに耐えられるかどうかまではわかりません。
ライブ配信には専用PCを手配しよう
以上、Syncroomセッションをライブ配信するときの負荷についての一例でした。
やはり映像(Web会議)まで含んだ配信となると、専用にかなりパワフルなPCを用意する必要がありそうで、実際に利用するには機材の確保が問題になりそうです(私のばあい、自前のパソコンで配信のホストをだけ担当するホスト側なのでたいしたことはありませんが。
同様にセッションのライブ配信を検討している方は参考にしていただければ幸いです。
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