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Syncroomをセットアップする

Syncroomでオンラインセッションを楽しむには、参加するすべてのメンバーが専用アプリケーションをインストールし、ユーザーアカウントを作成する必要があります。

今回は、Windows版を例に、アプリケーションのセットアップ手順を紹介します。

 

 

ダウンロードとインストール

 

公式サイトにアクセス

Syncroomの公式サイトにアクセスします。

Syncroom公式サイト

ヤマハのSyncroom公式サイト

[今すぐダウンロード]というボタンがあるのでクリックしましょう。

 

ページのさらに下の方には、Syncroomの使い方を紹介する動画があります。

概要を理解したい方はぜひ見ておきましょう。

 

 

インストーラーをダウンロード

リンク先のページを少し下へスクロールすると、まずデスクトップ版(WindowsPCとMac用)のダウンロードボタンがあります。

[同意してダウンロード]をクリックしましょう。

なお、Windows用は64bit版のみです。32bit版WindowsではSyncroomを利用できません。

Syncroomアプリダウンロードページ

インストーラーをダウンロードする

 

 

ダイアログボックスが現れるので、適当なフォルダーを指定して保存します。

Syncroom インストーラーの保存

インストーラーのファイルを保存

 

 

ページをさらに下へスクロールしていくと、モバイル版Syncroomインストーラーのダウンロード用ボタンがあります。

iPhone/iPadで動くiOS版は正式公開中で、Android版はベータテスト中となっています(2021年8月現在)。

 

ただし、本企画の最終的な目標としてはモバイルデバイスは別の目的で利用するので、Syncroom用としては使いません。

 

 

回線状況もチェックしよう

デスクトップ版ダウンロードボタンのちょっと上に[回線チェッカー]というリンクがあります。

これをクリックすると、インターネット回線の状態(通信の遅延)についてチェックしてくれます。

遅延が大きいと、Syncroomを楽しむことができません。

まずは自分の環境がSyncroomに適しているか確認しておきましょう。

Syncroom回線チェック画面

Syncroomに適した回線かチェックする

 

 

インストーラーを起動

ダウンロード先のフォルダーを開いて、まずZIP形式アーカイブファイルを展開します。

Syncroomアーカイブファイル

インストーラーのアーカイブファイル

 

インストーラーファイルとフォルダーが現れるので、(Windows版のばあい)SYNCROOM-JP-win-x64-1.1.0msiというファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。

Syncroom インストーラー

Syncroomのインストーラーを実行

 

 

VSTプラグイン

上級者向けとなりますがVSTPluginsフォルダーも後ほど使用します。

詳しい使い方は後日紹介しますので、削除せずそのまま残しておいてください。

 

 

インストール手順

インストーラーが起動し、セットアップウィザードが現れます。

そのまま[次へ]をクリックしましょう。

Syncroom インストーラー1

Syncroomのインストールを開始

 

続いて「ソフトウェア使用許諾画面」です。

”同意する"ラジオボタンを選択して[次へ]をクリック。

Syncroom インストーラー2

ソフトウェア使用許諾に同意する

 

インストール先フォルダーを指定します。

ふつうは変更しなくていいいので、[次へ]をクリック。

Syncroomインストーラー3

インストール先フォルダーの指定

 

 

「インストールの種類」も”標準”のままで[次へ]

Syncroom インストーラー4

"標準"でインストールを行う

 

確認画面が出るので問題なければ[次へ]をクリックしましょう。

Syncroom インストーラー5

確認後インストールを開始

 

ユーザーアカウント制御画面が現れるので、[はい]をクリック。

ユーザーアカウント制御

インストールを許可する

 

これでインストールが始まります。

しばらく待って、完了のメッセージが出たら[閉じる]をクリックします。

Syncroomインストール完了

インストーラーを終了する

 

これでインストールは終わりです。

 

 

初回起動とアカウント設定

Windowsの[スタート]ボタンをクリックし、スタートメニューから”Y”のグループを選ぶと、”Yamaha”サブフォルダーの中に[SYNCROOM]があります。

これを選択して起動します。

Windowsスタートメニュー

Syncroomを起動する

 

 

プライバシーポリシーへの同意をチェックしてからログインへ。

Syncroom セットアップ1

プラバシー条項に同意する

 

 

 

ログイン画面が出てくるので、アカウントを作成するか、FacebookやGoogleの個人アカウントを指定します。

今回は、Googleアカウントを使いました。

Syncroomアカウント選択

ログイン用のアカウントを指定

 

まず使用したいGoogleアカウントを選択。

Googleアカウントの選択

Googleアカウントを選択

 

[OK]をクリックしてSyncroomのアプリケーションへ戻ります。

アカウント連携の終了

Googleアカウントとの連携を完了

 

 

Syncroomの起動

Syncroomを起動する

 

 

Syncroomの初期設定

Syncroomの初期設定が始まります。

使用するマイクや楽器をオーディオインターフェイスに接続して準備しておきましょう。

Syncroom セットアップ2

初期設定を開始

 

 

ASIOドライバー

ここではオーディオインターフェイス自体の設定は割愛します。

以下は、あらかじめ設定済みのモノとして読み進めてください。

なお、Windowsパソコンのばあい、「ASIO」タイプのドライバーが必要です。

オーディオインターフェイスの説明書をもとに各社Webサイトから入手してインストールしておいてください。

 

デバイスの選択

「オーディオデバイスの設定」で、ユーザーインターフェイスの設定を行います。

Syncroom セットアップ3

オーディオインターフェイスのドライバー設定

 

 

今回はオーディオインターフェイスにYamaha AG03を使うので、”Yamaha Steinberg USB Audio”を選択します。

Syncroom セットアップ4

実際に音が出るドライバーを選択する

 

 

もしオーディオインターフェイスの機種名(ドライバー名)が判らないときは、まず下の再生ボタンをクリックしてみましょう。

オーディオインターフェイスに接続したヘッドフォンから音が出ればその設定で大丈夫。

 

もし音が聞こえないようだったら、ドロップダウンリストからほかのオーディオデバイスに切り替えます。

音が出るのを確認して[次へ]をクリック。

 

 

入力チャンネル設定

次に入力の設定です。

「入力チャンネル」のところがそれぞれ”1”と"2”になっているはずです。

 

2系統入力のオーディオインターフェイスで、ボーカルとギターのようにマイク×1、楽器×1のときはそのままの設定でかまいません。

Syncroom セットアップ5

入力チャンネルを設定する

 

ここはオーディオインターフェイスのどのチャンネルを使うかによって変更します。

たとえば4系統入力のインターフェイスを使っていて、マイクをCh3、ギターをCh4につなぎたいときは、入力チャンネルを3と4にします。

 

 

ステレオ出力のキーボードをつなぐばあいは、使用するインターフェイスに応じて少々変更が必要です。

インターフェイスの中には、3/4チャンネルや5/6チャンネルがセットでステレオになっているものがあります。

 

そこに接続するばあい、まずキーボードからの入力を3/4チャンネルや5/6チャンネルにセットで入力しておきましょう。

 

 

次に、Syncroomの「入力チャンネル」設定に戻って、オーディオインターフェイスに入力したのと同じチャンネルを割り当てます(たとえば3と4)。

 

 

残るはマイクです。

オーディオインターフェイスのチャンネル1にマイクをつないでいるなら、Syncroomの拡張入力チャンネルを"1"に割り当てます。

 

これですべての音を、Syncroomに入力できるようになりました。

 

 

下の[マイク]ボタンを押してから楽器を演奏したりマイクに向かって喋ってみましょう。

正しく設定されていれば、音が聞こえるはずです。

 

 

もし音が出ないようだったら、入力チャンネルの割り当てを見直しましょう。

 

 

 

モニタリング

モニタリングは、自分の声や楽器の音を聴くための設定です。

 

ここでは「モニタリングしない」「モニタリングする(遅延なし)」「モニタリングする(遅延あり)」の3つが選べます。

 

マイクに向かって喋ってみて、自分の声が聞こえるなら「モニタリングしない」にします。

マイクアイコンのボタン(入力テスト)を押さないと聞こえないときは、「モニタリングする」を選びます。

 

詳細はダイアログボックス上の説明に従ってください。

Syncroom セットアップ6

モニタリングの設定

 

 

ステレオ設定

次へ進むとさらにキーボードプレーヤー向けのオプションがあります。

先ほど設定した「入力チャンネル」をステレオとして扱うかどうかをここで指定します。

Syncroom セットアップ7

ステレオ入力のセッティング

 

 

ステレオ出力キーボードを使っている方は、必ずチェックマークをクリックしてオンにしてください。

 

話は戻りますが、ステレオ音声として扱えるのは前の画面で「入力チャンネル」に設定したものふたつです。

「入力チャンネル」の片方と、拡張入力チャンネルを組み合わせてステレオにすることはできません。

 

 

なので、モノラル入力となるマイクは必ず拡張入力チャンネルで指定することになります。

 

 

 

バッファサイズの設定

次は、ドライバーのコントロールパネルを開いてバッファサイズの指定を行います。

Syncroom セットアップ8

バッファサイズの設定

 

 

バッファサイズとは、オーディオインターフェイスからパソコンへ1回に送るデータ量です。

[コントロールパネル]ボタンをクリックすると、使用している(先ほどのデバイス設定で割り当てた)オーディオインターフェイスのコントロールパネル画面が現れます。

 

今回はYamaha AG03用ドライバーの画面となります。

初期設定ではこのようになっていました。

オーディオインターフェイスバッファ設定1

Yamaha AG03用ドライバーの設定画面

 

 

ここではBuffer Sizeの部分を指定します。

バッファサイズが小さいほど素早くデータを送れますが、小さすぎると音を送るのが間に合わないので、ポツッポツッっといった雑音混じりの音になります(ぜんぶの音をきれいに送れないので)。

 

逆にバッファサイズが大きすぎると、楽器や声のデータが貯まるのを待ってからパソコンに送るのでその間に遅れが生じます。

 

 

これだと音の欠落はないので音質はいいのですが、転送が間に合わないと音が途切れ途切れに聞こえてくることになります。

まずはバッファサイズを最小にしてから声や楽器の音を出してみて、雑音が入るようだったらサイズを1段階大きくする、というのを繰り返し最適なサイズを探しましょう。

Yamaha AG03 バッファサイズ選択

リストからバッファサイズを選択

 

ここではまず最小の”32Sample"で試しましたが、雑音がひどすぎるのでだんだん大きくしていきました。

Yamaha AG03バッファー設定例

まず小さい値から設定して音質を確認

あとから変更も可能なので、とりあえず暫定的に指定しておいて、音質を確認しながら調整してください。

 

ニックネームとアバターの設定

以上で、機材の設定は終わりです。

 

あとはSyncroom上で使うニックネームとアバターのアイコン設定になります。

Syncroom セットアップ9

ユーザーのニックネームを設定

 

 

ニックネームは、セッションルームの作成や入室に必要なほか、セッション中の打ち合わせでも呼びかけに使います。

ほかの人と重複しないような、それでいて呼びやすい名前にしておきましょう。

 

 

最終確認

これで、Syncroomを使う準備ができました。

最後に[環境チェッカー]ボタンをクリックすると、実際にどの程度快適に使えるか判定してくれます。

Syncroom セットアップ10

環境チェッカーの画面へ移動

 

次の画面で[チェック開始]をクリックします。

Syncroom セットアップ11

環境チェッカーを実行

 

 

すると、回線状況やオーディオデバイスの設定、バッファサイズなどを確認できます。

Syncroom環境チェッカー判定結果

環境チェッカーによる判定結果

 

[OK]をクリックして環境チェッカーを閉じたら、元の画面に戻って[終了]をクリックしましょう。

これでSyncroomが起動します。

Syncroom画面

Syncroomが起動したところ

 

あとはSyncroomに入るだけ

1ステップずつ詳細に説明したので、かなり長い記事になってしまいましたが、実際の設定は簡単です。

入力チャンネルの考え方だけ理解しておけば、あとはすぐに終わります。

 

バッファサイズも実際に出した音を聴いてから調整していけばいいので、とりあえずは最小にしておけばいいでしょう。

 

次はいよいよ、実際にSyncroomに入って音を出すところまで紹介します。

 

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