従来型のデスクトップアプリケーション(ストアアプリではないもの)をインストールすると、スタートメニューにはアイコンが登録されます。
しかし、オンラインソフトの中にはインストーラーがないものもあり、そのばあいスタートメニューにはユーザーが手作業でアイコンを登録する必要があります。
この記事の目次
ショートカットをスタートメニューに登録する
スタートメニューへの登録方法を紹介する前に、ショートカットファイルについて少しおさらいしておきましょう。
ショートカットと呼ばれる特殊なファイルです。
ショートカットは、本体のプログラムを呼び出すための取り次ぎ係のようなものです。
取り次ぎ係が、ふだん目にしやすいスタートメニューやデスクトップに居て、メニューから選択したりダブルクリックされると、本体のプログラムを呼び出して起動します。
このため、プログラムを起動するたびにいちいち本体がインストールされているフォルダを開かなくてもいいようになっています。
スタートメニューにアプリケーションを登録するのは、実際には、アプリケーションのショートカットを作成してそれをスタートメニューに登録するということになります。
スタートメニューへの登録方法はふたとおり
スタートメニューにプログラムを登録する方法は2つあります。
ひとつは本来の意味どおりの方法で、もうひとつはピン留めと呼ばれる方法です。ピン留めは厳密にいえばスタートメニューの中のタイルに登録します。
使い方としてはピン留めのほうがカンタンですが、この方法をいろんなアプリケーションで使うと結局スタートメニューの中が混雑して探しにくくなります。
そこで、ピン留めを使うのは本当に重要で利用頻度の高いアプリケーションだけにして、その他のアプリケーションや補助的なツールは従来どおりのやり方でスタートメニューに登録するのをお薦めします。
フォルダもピン留めできる
ファイルだけでなくフォルダもスタートメニューにピン留めできます。特によく使うフォルダがあれば登録しておきましょう。
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スタートメニューに登録してみよう
今回は例としてお~瑠璃ね~む(AllRename)という、フリーのオンラインソフトを登録してみます。
お~瑠璃ね~むの機能や使い方についてはまた別の機会に詳しく紹介します。
お~瑠璃ね~むの書庫ファイルを展開するといくつかファイルが出てきますが、インストーラーがありません。
起動するには”allrename.exe"というファイルを実行しますが、使うたびに保存先フォルダを開くのはめんどうです。
そこで実行ファイルのショートカットを作成してスタートメニューに登録します。
展開したお~瑠璃ね~むのフォルダは、他の文書ファイルなどと区別できるようにプログラム用のフォルダ(C:\Program Filesなど)に移動しておきましょう。
なお、ここでは実行ファイルが分りやすいようにエクスプローラーで拡張子を表示させています。エクスプローラに拡張子を表示させる方法については、別の記事を参照してください。
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タイルにピン留めする
まず最初に、簡単なピン留めのほうを紹介します。
お~瑠璃ね~むのフォルダを開いて、実行ファイル"allrename.exe"を選択したら、右クリックしてコンテクストメニューを開きます。
中に[スタートメニューにピン留めする]というコマンドがあるので実行してください。
これでピン留めは終わりです。
スタートメニューを開くと、中にお~瑠璃ね~むのタイルが追加されています。
スタートメニューに登録する
次はスタートメニューにショートカットを登録してみましょう。
ショートカットの保存先フォルダを開く
ショートカットを登録するには、まずスタートメニューのアイテムがどこに保存されているかを知っておく必要があります。
WindowsがCドライブにインストールされているばあい、以下のフォルダとなります。
'C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs'
実際に開いてみると確かにショートカットのファイルがたくさん入っています。
ショートカットを作成する
続いてスタートメニューに登録したいアプリケーション(ここではお~瑠璃ね~む)のフォルダを開きます。
このときスタートメニューのフォルダは開いたままにしておきたいので、エクスプローラの左ペインにあるフォルダツリーで登録したいアプリケーションのフォルダを右クリックして、[新しいウィンドウで開く]を実行しましょう。
これでエクスプローラのウィンドウがふたつになるので、このあとのコピーがやりやすくなります。
続いて登録したいアプリケーションのフォルダで実行ファイルを選択して右クリックし[ショートカットの作成]を実行します。
これで実行ファイルと同じフォルダ内にショートカットができました。
ショートカットファイルを移動する
作成したショートカットファイルを、スタートメニュー項目用のフォルダへドラッグで移動します。
移動先フォルダへショートカットファイルをドロップ(ボタンを放す)した瞬間に、次のような警告メッセージが出ます。
スタートメニュー項目フォルダへファイルを移動するには管理者権限が必要ですから、[続行]をクリックします。
これでショートカットファイルを移動できました。
このままだとファイル名に「ショートカット」と入っていて、そのままスタートメニューに表示されると煩わしいので名前を"All Rename"に変更しておきます(もちろん自由に名前をつけて構いません。
これで作業は終了です。
スタートメニューを開くと先ほど追加したショートカットが登録されています。
Alt+ドラッグではダメ
ショートカットを作成するとき【Alt】キーを押しながらドラッグするという方法もありますが、この方法は今回使えません。
というのもスタートメニューアイテム用フォルダにドラッグしようとしても警告が出て、実行できないからです。
スタートメニューアイテム用フォルダへの移動はできないように制限されていて、代わりにデスクトップに移動するかどうかを訊いてきます。
今回の目的はスタートメニューへの追加ですから、この方法は使えません。
ショートカットを使いこなして起動の手間を省け
これで、インストーラーがないプログラムでもスタートメニューに登録できました。
しかし、ショートカットの登録が使えるのはインストーラーがないプログラムだけではありません。
すでにスタートメニューにすでに登録されているアプリケーションでも、同様にしてショートカットを追加することでより使いやすくなります。
たとえば、スタートメニュー項目のフォルダ内にさらにサブフォルダーを作ります。
その中に、特によく使うツールのショートカットだけをまとめて登録しておけば、起動のたびにスタートメニューの中をあちこち探し回らなくても、いつも同じサブフォルダーから起動できて便利です。
Windows10のスタートメニューでは、アイテムが頭文字順に入っているので名前がX、Y、Zなど後ろの方で始まるものや日本語名のアプリケーションは探し出すのに手間がかかります。
そんなとき、"AAA"のようにすぐに表示される名前のサブフォルダーを作っておいて、よく使うアプリのショートカットをまとめておけば、それだけで起動の手間が省けるので試してみてください。
スタートメニューへの登録方法 まとめ
- インストーラーのない実行ファイルでもスタートメニューに登録できる
- 特に重要なアプリケーションはタイルにピン留めするのがお薦め
- その他はショートカットファイルを作って専用フォルダに入れればOK