2018年夏に追加された、Windows10の新機能「マイクロソフトホワイトボード」について紹介します。
手描きで使えるシンプルなドローソフトといった感じのツールですが、ホワイトボード自体をほかのユーザーと共有して、いっしょに描きこみながらアイデアを練ったりコメントを付けたりできる、一種のコラボレーションツールになっています。
この記事の目次
マイクロソフトホワイトボードを起動する
マイクロソフトホワイトボードを使うには、【Win】+【W】キーを押して画面の右下にポップアップする小さなツールバーから[Whiteboard]をクリックします。
続いてログイン画面が出てくるので、マイクロソフトアカウントでログインしてください。
白い画面に自由に描ける手描き入力ツール
マイクロソフトホワイトボードは文字通り白い画面で、そこへ手描き入力ツールを使って絵を描いたり、画像を貼り付けることができます。
ペンタブレットでの利用に適していますが、マウスで絵を描くことも可能です。
手描き入力ツールには、黒・赤・青・緑の4つの単色ペンに加えて、レインボーと銀河という特殊なペンがあります。このふたつはストロークの途中で色が変わっていくのでカラフルな線を引くことができます。
そのほかには、黄色の蛍光マーカーがあります。
さらにWindows Inkワークスペースと同じように定規もあり、きれいな直線を引くこともできます。
手描き入力ツールのほかには、画像の追加、メモの追加、テキストの入力、Bingで検索した画像の追加、内蔵カメラで撮影した画像の追加などができます。
描きこまれたテキストやコメントに対しては「いいね!」を付けることもできます。
消しゴムツールとオブジェクト選択が両立
描いた線を消すには消しゴムツールを使います。消しゴムツールでなぞったところだけを消せるほか、ホワイトボード全体の消去も可能です。
また、消しゴムツールとは別にまるでドローツールのようにオブジェクト単位での消去もできます。
ペンツールで描いた図形(インク)をクリックするか、「投げ縄」ツールで囲むようにドラッグすると、その線をオブジェクトとして選択します。
おもしろいことに、複数の線で描いた絵でもひとつのオブジェクトとして認識してくれる場合があり、投げ縄ツールを使わなくても選択できてしまいます。
選択した状態からは切り取りやコピー、削除が可能なほか、音声読み上げソフト用に代替テキストを入力することもできます。
ちなみにふつうのペイント系ソフトのばあい「投げ縄」ツールは、ドラッグして自由に形を描けますが、ホワイトボードの投げ縄は矩形での選択になります。
きれいな図や表作成もできる
マイクロソフトホワイトボードは手描き入力に適していますが、きれいな図形を描くこともできます。
インクを図形に変換オプションをオンにしておいて、四角形や三角形のような比較的単純な図形を描くと直線的できれいな図形に変換してくれます。ただし、線の太さが微妙に変化したり、角が少しはみ出したりして手描き風の感じを残しているところが味になっています。
また、単に線を引いただけでは一直線にはなりません。かっちりした線を引きたいときは定規を使いましょう。
インクを図形に変換によく似た機能として、インクをテーブルに変換というオプションもあります。
こちらは、手描きの線を引いていくとそれを認識して表形式にしてくれます。
基本的な表の形を認識すると、行や列を追加/削除できるボタンが表示されるので、それを使って表の形を整えることもできるし、さらに線を手描きしていくこともできます。
他のユーザーとの共有で共同作業
マイクロソフトホワイトボードの大きな特徴は、こういった描画機能をほかのユーザーと共同作業で使える点です。
「共有リンクの作成」をオンにすると、ホワイトボードを参照するURLを作成してくれるので、ほかのユーザーが共有リンクにアクセスしていっしょにアイデアを書き加えていったり、メモを追加したりできます。
描きこまれたテキストやコメントに対しては「いいね!」を付けることもできます。
ホワイトボードの不正利用を報告
マイクロソフトホワイトボードでは複数のホワイトボードを作成して管理画面から切り替えたり削除したりできますが、その中の機能のひとつに、不正使用を報告するというのがあります。
不正の報告では。次のような項目を選んで倫理規定違反を報告することができます。
- スパムやフィッシング
- ヌードやポルノが含まれている
- 嫌がらせや脅迫
- 児童に対する危険性または搾取
- その他
いかにもコラボレーションツール的な機能といえるでしょう。