EaseUS(イーザス)社から、新たにプロダクトキー/シリアルキーを表示・復元できるツールが発売されました。
無料体験版を使ってみたので紹介します。
この記事の目次
プロダクトキーはパソコンの生命線
Windowsがプリインストールされたパソコンを買った人はあまり意識したことがないかもしれませんが、すべてのWindows製品には、固有のプロダクトキーがあります。
プロダクトキーはその製品の使用権・ライセンスを購入したことを示すもので、実際には文字と数字組み合わせになります。
オフィスソフトなどのアプリケーションも、有料で購入したものであればプロダクトキーあるいはそれに類するものがあります(シリアルキーやシリアルコード、ライセンスキーなどいくつかの呼び方がありますが、基本的に同じものです)。
ソフトの体験版を試用中や試用期間終了後に支払いとユーザー登録を求めるメッセージが出てくることがありますが、その場合も支払い終了後に発行されるプロダクトキーを入力することで、制限が解除されて正式に利用できるようになります。
プロダクトキーの一例
次のスクリーンショットは、オンラインソフトScreenPresso(スクリーンプレッサー)のプロフェッショナル版を購入するための画面です。
右下に[ライセンスキーの入力]というボタンがあり、発行されたライセンスキーをここから入力すると、Windowsに記録されてプロ版として利用できるようになります。
プロダクトキーを紛失すると・・・
ソフトを購入し、プロダクトキーを入力してしまえばふだんは意識することはありません。
問題になるのは、大きくふたつのばあいです。
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パソコンが故障して起動できなくなった
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新しいパソコンにソフトウェアを引っ越しする
パソコンが不調で起動できなくなったとき、新しいパソコンにインストールしようとしてもプロダクトキーがないとどうしようもありません。
ライセンスキー登録前の状態に戻ってしまうので、改めて登録が必要です。
製品版のパッケージソフトだとユーザー登録カードやインストール用CDのケースにプロダクトキーが書かれていることが多かったのですが、最近ではダウンロード販売やサブスクリプションでの購入でメールでの通知のみになっていることも多いでしょう。
こうなるとメールの履歴を検索してプロダクトキーを探し出さなければならないし、もし誤って削除していたら使用権は消失してしまうので、もういちど購入する必要があります。
一方、パソコンを買い換えたばあいは、新しいパソコンにソフトをインストールしてプロダクトキーを入力する必要があります。
トラブルや引っ越しの備えに
Key Finderがあればトラブルが起きる前や引っ越し時に、簡単にプロダクトキーを調べることができます。
もちろん、どのアプリケーションもたいていはプロダクトキーを確認できるようになってはいますが、引っ越し前にすべてのソフトをチェックするのはたいへんなものです。
Key Finderを使えば、起動するだけでパソコン内のすべてのプロダクトキーをチェックできるし、ファイルとして保存も可能です。
これも一種のバックアップといえますね。
トラブル発生後の復元も
今回、実地には試せませんでしたが、すでにトラブルが発生して起動できなくなったWindowsやドライブからの復元も期待できます。
ドライブが物理的に破損したりWindowsのレジストリ部分が破壊されていれば別ですが、正常なパソコンにKey Finderをインストールし、トラブルが起きているドライブを外付けで接続することでプロダクトキーを取り出せる可能性があるので、あきらめないでください。
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Key Finder 体験版のインストール
では、Key Finderを使ってみましょう。
EaseUsの公式サイトでのページにアクセスします。
[無料体験]ボタンをクリックするとダイアログボックスが開くので、インストーラーのファイルをローカルPCに保存します。
保存先のフォルダを開いて、インストールを実行しましょう。
ユーザーアカウント制御画面が現れるので、[はい]をクリック。
インストーラーが起動するので[今すぐインストールする]をクリック。
アプリケーション本体のダウンロードが始まるのでしばらく待ちます。
インストールが終わったら、[今すぐ始める]をクリック。
Key Finderを起動しましょう。
Key Finder 体験版を使ってみる
起動すると次のスクリーンショットのような画面が現れます。
実はもうすでに、Windowsのプロダクトキーが表示されていますが、一部のみが表示され、ほとんどの部分は"*”(アスタリスク)に置き換えられています。
右側にある[フルキーの表示]をクリックすると本来は完全なプロダクトキーが表示されますが、ここでは体験版なので有料版の案内が表示されるだけです。
そのほかに[プリント]と[保存]のふたつのボタンがありますが、こちらも同様です。
プロダクトキーの保存は、PDFファイルになります。
Windows以外のアプリケーションについては、左のパネルで[アプリ]というタブをクリックすると表示されるのですが、今回はプロダクトキーがひとつもありません。
実は、スクリーンショットを撮っているパソコンはおもにオンラインソフトのテスト用に使っているもので、Microsoft オフィスのようなメジャーな有料アプリをインストールしていないので、たまたまこういう結果になりました。
公式サイトによるとサポートしているアプリケーションは1000以上にのぼるそうなので、一般ユーザーの方が使うには問題ないでしょう。
プロダクトキー以外も表示できる
実は、Key Finderで表示できるのはプロダクトキーだけじゃありません。
Webブラウザに保存したWebサイトのアカウント情報、無線LANのパスワードなども表示できます。
WebブラウザはGoogle Chrome、Microsoft Edge、FireFox、Internet Explorerに対応し、タブで切り替えるようになっています。
未対応アプリのリクエスト
左側のメニューを見るといちばん下に[APPのリクエスト]というコマンドがあります。
ここを選択すると、「サポートをリクエスト」というリストにアプリケーション名がずらりと表示されました。
どうやらKey Finderが対応していないアプリケーションについて、サポートを依頼できるようです。
リストにはAdobeの有名製品も見られますが、これらは今回のPCにインストールしていないのでこちらに表示されたのでしょうか。
さらにスクロールしてみると、このPCにインストールしている有料オンラインソフトの名前も見つかったので、とりあえずマークダウンエディタTyporaへの対応をお願いしておきました(どうなるか楽しみ)。
ライセンスは1ヶ月から買い切りまで
このように、Key Finderを使えばWindowsやアプリケーションのプロダクトキー(ライセンス情報)はもちろん、日常的に使っているWebサイトのアカウント、Wi-Fiパスワードなども表示してくれます。
2回め以降に起動するばあいは、プロダクトキーをチェックするため、起動に多少時間がかかりますがしばらく待ちましょう。
また起動直後は、有料版を案内するメッセージが表示されるので、これを閉じれば試用を継続できます。
ライセンスは、1ヶ月間の短期から一年間、永久利用可能な買い切り型、さらには99台のパソコンまで使えるビジネスプランの4タイプ。
永久型でもさほど高くありませんが、トラブル発生時やパソコン引っ越しのときに、とりあえず1ヶ月だけ購入できるのもいいですね(自動更新なので解約手続きが必要)。
バックアップツールと組み合わせてより安心
日頃からドライブのバックアップを作っていればプロダクトキーを気にしなくていいと考える方もいるかもしれませんが、ドライブ全体をバックアップするとなるとそれなりの空き容量が必要です。
また、アップデートや不要なソフトのアンインストールなどの繰り返しで散らかってきたドライブをそっくりバックアップやクローンコピーするより、ある程度のタイミングで最新版をクリーンインストールした方がすっきりするという一面もあります。
SSDが普及した現在ではフラグメンテーションによるスピード低下はあまり気にする必要がありませんが、ハードディスクを使っている人にはデフラグは依然重要です。
そこで、重要なデータファイルのみ重点的にバックアップして、アプリケーションについてはプロダクトキーだけ保存しておくというのもひとつのやり方なので検討してみてはいかがでしょうか。
EaseUs Key Finder まとめ
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ソフトのプロダクトキーを表示、印刷、保存
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ブラウザに保存したアカウント情報なども表示
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起動しなくなったWindowsからも復元の可能性
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1ヶ月から永久まで柔軟なライセンス購入パターン