購入しただけであまり活用していないZoomのマルチエフェクター G1 Four。
練習に使おうと思ってプリセットの音をチェックしましたが、妙に音が作り込まれているというか派手にエフェクトが掛けられたものが多く、ふだん使うのにはいまいちな印象。
そこでオリジナルのユーザーカスタムセットを登録することにしました。
もちろん、当サイトですからWindows版アプリケーション GuitarLabの操作を紹介します。
この記事の目次
マルチエフェクターG1 Fourの使いみち
とってもコンパクトなG1 Fourですから、ライブの現場に持ち込む機材を減らしたいということで使っている人も多いでしょうが、Fukuzumiのばあい初心者の自宅練習が目的。
アンプシミュレーターやエフェクターの機能は、正直Spider V20 MkIIとダブっている部分も多いのでいまのところあまり出番がありません。
で、いろいろYouTube動画を見直しているうちに、G1 Fourには、外部音源接続用のAUX端子があるのに気づきました。
これにiPhoneからの音を入れてやれば、どこにでも持ち歩いて練習できそうです(G1 Fourは乾電池駆動可能なうえ、USB給電にも対応しているのでモバイルバッテリーでも使えます)。
Lightning接続のヘッドフォンアダプターと手持ちのΦ3.5mmステレオミニジャックケーブルでiPhoneとG1 Fourをつないでみたら、ちゃんと音を出せました。
メトロノームをiPhoneで鳴らしたい
これでYouTube動画の音声を流すこともできるし、その他の音楽アプリの音をバックに練習できるはず。
実は、自宅練習時にギターの音をヘッドフォンでモニターしていると、iPhoneで鳴らしているメトロノームの音がどうしても小さくなってしまうので、これをミックスさせてヘッドフォンで聴きたかったのです。
G1 Fourにはドラムマシンが内蔵されていますが、そういう凝ったものよりはもっとシンプルなメトロノームのほうが、私のレベルには合ってます。
パッチの音がいまいち
さて、これでG1 Fourにギターの音とiPhoneの音源をインプットして、ヘッドフォンで一緒に聴けるようになったわけですが、どうもプリセットされているパッチの音がいまひとつと感じました。
サウンドメイクがどうとかいうのではなく、むしろエフェクト効かせすぎで練習には向いてないんじゃないかと思うわけです。
幸いカスタム登録用のプリセットが10個(50~59番)も空いているので、使い方を確認することにしました。
ちなみにSpider V Remoteで使えるユーザー用設定は4つだけなので、G1 Fourの方が余裕ありますね。
GuitarLabでカスタム登録してみよう
G1Four本体でももちろんカスタム設定できますが、そこはパソコンがテーマの当サイトらしく、専用アプリを使いましょう。
ダウンロードやインストールの方法は省きますので、皆さん各自調べてください。
どうせそんなに難しいもんじゃありませんから。
GuitarLabの起動とG1 Fourの接続
Line6のSpider V Remotoは先にアンプを起動しておいてからソフトを起動する必要がありましたが、GuitarLabにはそういう手順はいりません。
先にGuitarLabを起動しておいてもだいじょうです。
まだG1 Fourを接続していないので、"No Device Found”になっています。
マイクロUSBケーブルでPCとG1 Fourを接続するとUSB給電で自動的に電源が入ります。
少し待つとG1 Fourを認識して読み込みが始まります。
パッチモードに切り替える
読み込みが終わるとエフェクトのリストが現れます。
上段のメニュー中央にある[PATCH]をクリックしてモードを切り替えます。
"Empty"部分をダブルクリックすると、名前をつけることができます。
パッチのコメントを入力することもできますが、ユーザーインターフェイスが英語モードだと、日本語入力ができないので注意しましょう。
言語設定の切り替えについては最後に紹介します。
ちなみに、この時点でもうG1 Fourとは連携しているので、ディスプレイには設定したパッチ名が表示されています。
アンプを追加する
[Editor]ボタンをクリックすると編集画面になります。
次の画面では、パッチ49番が選択されているので、改めて下のリストから51番を選択します。
するとすべてのパッチが空欄になります。5つのポジションがあるのに注目してください。
左が入力側、右側が出力です。
まず3番め(中央)にアンプをセットします。
パッチのラベル部分("Type"と書かれているところ)をクリックすると、エフェクター類のリストが現れます。
"AMP"をポイントすると、機種名が現れるので好みの機種を選びます。
今回は"FD TWNR"(フェンダー ツインリバーブ)を選びました。
するとパッチのパネルが6つになります。
これは"FD TWNR"用の設定が2ページ分あるためです。
なので、実際にはふたつでひとつ分です。
オンになっていることを示す赤いインジケーターもひとつしか点灯していません。
エフェクトの追加
アンプの前後にエフェクトを追加していきます。
今回は、入力側から順に、1)ノイズゲート>2)ドライブ>3)アンプ>4)ディレイ>5)リバーブとつないでみました。
手順は同じなのでノイズゲートの設定のみ、キャプチャ画面で紹介します。
ギターが出すノイズをカットするノイズゲートは先頭(入力側)に置きたいので、いちばん左のブロックでラベル部分をクリックし、エフェクト一覧のポップアップからDYNAMICS>ZNRと選択します。
これで先頭にノイズゲートがセットされました。
あとは同じ要領で2番めにドライブ、4番めにディレイ、最後のリバーブをセットしました。
ドライブは”EP Stomp”、ディレイはアナログ("AnalogDly")、リバーブは"Room”を選んでいますが、ここはお好みです。
設定の保存
初期設定では、エフェクトを登録したり、パラメータを調整するとそのたびに自動保存が働いて[SAVE]ボタンが点灯します。
正直いってこれは煩わしいのですが、GuitarLabでは解除できず、G1 Four本体の設定を変更する必要があります。
これについても後ほど紹介します。
エフェクトの削除と挿入
登録したエフェクトを削除したいときは、左上にあるゴミ箱アイコンをクリックして削除モードに入り、シグナルチェーン上のいらないエフェクトをクリックします。
ここでは4番めのディレイを削除したので、もともと5番めだったリバーブが4番めに移動して、5つめが空きました。
途中にエフェクトを追加することもできますが、実はこの部分の使い方がいまひとつわかりません。
[ADD]ボタンをクリックして追加モードに切り替えてから、エフェクトを入れたいところをポイントすると赤い線が現れますが、ここからどう操作したらいいのか不明です。
この場合、4番めに繰り上がったリバーブをドラッグで元の5番めに戻してやると4つめが空くので、そこで設定することができます。
シグナルチェーンの入れ替え
エフェクトの順番を入れ替えるのは簡単です。
シグナルチェーン上でエフェクトをドラッグします。
エフェクトの調整
エフェクトの効きぐあいは、それぞれについている4つのダイヤル付近でマウスをドラッグして調整します。左右方向に動かしましょう。
エフェクトごとについてるディスプレイ上でパラメータの変化を確認してください。
以上が、GuitarLabを使ったいちばん基本的な設定の流れです。
このほかに、複数のエフェクトを選択しておいてコピー&ペーストできる"CLIP”機能などがあります。
その他の設定
オートセーブをオフにする
GuitarLabではパラメータをいじるたびに自動で設定が保存されます。
なので、試しにいじってみたけどさっきのほうが良かったから元に戻したいというときにめんどうです。
そこで自動保存をオフにしてしまいましょう。
ただしこの操作はGuitarLab上ではできないため、G1 Four本体で行います。
step
1セッティングモードに入る
ディスプレイ右側の[Setting]ボタンをプッシュして、モードを切り替えます。
step
2セットアップメニュー
5つ並んでいるアイコンのうち右からふたつめが[SETUP]なので、赤く点灯しているボタンのうち右から2番めをプッシュ。
step
3AUTOSAVEをオフ
左からふたつめにある"AUTOSAVE"をオフにします。2番めのダイヤルを回しましょう。
言語設定を日本語に切り替え
GuitarLabは初期設定では英語モードです。
すでに紹介したように、このままではパッチのコメント欄で日本語が使えないので、言語設定を切り替えておきましょう。
step
1設定画面を開く
[Edit]メニューから[Prefereces...]を選択します。
step
2LANGUAGEを切り替える
"LANGUAGE"設定を"Japanese"に変更します。
step
3再起動の確認
確認メッセージが出るので[OK]をクリックし、設定画面に戻ったら右上の赤い✕をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
step
4GuitarLabを再起動
いちどGuitarLabを閉じて再起動すると、日本語モードに切り替わっています。
身軽さはないけどいちおう使える(はず)
これでiPhoneを使ったエレキギター練習が快適にできるようになりました。
小型軽量でバッテリー駆動が可能なので、ギターアンプを置いていない部屋や時には庭に出て練習することだってできるでしょう。
ま、正直言うとギターのシールドケーブルやUSBケーブル、ヘッドフォンまで持ち運ぶのはちょっとめんどうなのであんまりやらないとは思いますが。
いっそワイヤレスで飛ばした電波をiPhone側に入力してアンプシミュレーターで作った音をBluetoothイヤホンで聴けたら身軽になるでしょうね。
ただし、その場合、ギター信号の遅延に加えてBluetoothの遅延にも考慮しないといけないので、実用性の検証は必要ですね。だれかすでにトライしてると思うんですが・・・
いずれお金にゆとりができたら、ということで情報収集だけでもやっておきましょう。
それではまた!