iPhoneの音源とZOOMのマルチエフェクターG1 Fourでギター練習できるのがわかったんですが、もう少し身軽にならないかなと思って、ついついギターインターフェイスを買ってしまいました。
この記事の目次
コンパクトなギターI/Fでもっと身軽になろう
ギターの音をインターフェイス経由でiPhoneに入れてアプリ上のアンプシミュレーターで音を作り、それにiPhoneのメトロノームやバッキング音源を載せて、ヘッドフォンで聴きながら練習というスタイルです。
G1 Fourもかなりコンパクトなんではありますが、インターフェスだけならもっと小さいので、気軽に部屋を移動して使えるかな、と。
結果は、まあ成功ではありますが、目論んでいた所には届きませんでした。
これはたぶんアンプシミュレーター側の限界で、事前のリサーチ不足でもあります。
iReal Proを使ってみたかった
楽器演奏をやっている人ならたぶんかなり有名な、iReal Proというアプリがあります。
簡単に言ってしまうと楽曲のコード進行を作成して演奏させるツール。
いろんな演奏記号を使ってコード譜を作成できるだけでなく、簡単に移調したり、バッキングの演奏スタイルを変更できたり、特定の楽器だけ音量を下げていわゆるマイナスワンの練習ができたりということで、練習相手がいない人にぴったり。
1700円ほどと、アプリにしてはやや高めですが、圧倒的な収録曲数と機能を考えると破格のお得感でありましょう。
初期画面を開くとインストールされている楽曲のデータ。
下のプレイリストには、ライブラリから楽曲をインポート済み。
もちろん、自作のコード譜を登録することもできます。
プレイリストを開くと、曲が並んでいます。
次のキャプチャ画面は”Blues Turnaround"という、ブルースの基本パターン集をライブラリからそのままインポートしたもの。
ほかにもジャズのスタンダード、スティービー・ワンダーやビートルズなど有名ミュージシャンのライブラリ、ポップスやロックの有名曲などが公開済み。
中には"Japanese Enka"ということで、演歌のライブラリもありましたよ。
リストから"Blues 01"を開くとこのようにコード譜が表示されます。
黄色い帯がついているところが演奏中。右上にある1/3というのは、この曲を3回繰り返すようになっていて、いまその1回めということです。
これを見つつ、バッキングの演奏を聞きながらギター・ソロやアドリブの練習がしたい。
メトロノームより一歩進んだ練習法ですね。
TC HeliconのGo Guitar Proを買ってみた
肝心のギターインターフェイスには、エフェクターなんかで名前を見かける"TC Helicon”のGo Guitar Proを買ってみました。
7000円台半ばと、ちょっと高めではあるんですが、ギター用の入力ゲインとは別にモニター用のボリュームがついてるんで操作性がよさそう(iPhoneで音量調整しなくていい)。
スピーカー用の出力端子があってPAのスピーカーに音を流せるところや、ギター以外にキーボードなども接続できるなど、発展性がありそうなところも気に入りました。
あと、iPhoneへの接続ケーブルが作り付けじゃないんで、万一断線しても交換できそうだというのも隠れたポイントです。
パッケージが意外に大きいなと思ったんですが、開封してみるといくつかケーブル類が付属していました。
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ミニUSB - Lightning
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ミニUSB - USB-Aオス
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USB-Aメス - マイクロUSB
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結束用ベルクロストラップ
どうやらPCのUSB端子や、マイクロUSB接続のモバイルデバイスにも接続できそうです。
GoGuitar Proのセットアップ
接続はシンプルです。
下側の左がギター/電子楽器のインプット、右はスピーカーへの出力。
上側の左がモニターヘッドフォンへの出力、右がミニUSB端子で、iPhoneはじめモバイル機器やPCに接続します。
その他、左側面に楽器のゲインボリュームと、Through/FXの切り替え。右側面にモニター音量のボリュームダイヤル。
iPhoneに接続した状態でメトロノームアプリを起動するとインジケーターが点灯し、音を出せばモニターヘッドフォンから音が聴こえてきます。
いったんメトロノームを閉じて写真を撮ろうとカメラアプリを起動したら、消えていたインジケーターがまた点灯しました。
どうやら、iPhoneのマイクやオーディオ機能を使うアプリに反応して点灯するようです。
しかしこの状態でギターを接続してもそっちの音は聴こえません。
アンプシミュレーターをインストール
どうやらアンプシミュレーターをインストールしないとまったく音が出ないようなので、AppStoreでTC Helicon純正のアプリGutarRackをインストールしてみると、こんどはしっかりギターの音が聴こえました。
こちらがGuitarRackの画面です。
バックでメトロノームを鳴らしながらの演奏もちゃんとできます。
ところが、iRealProのバッキングを鳴らすとギターの音が出ません。
調べてみると、画面上にアンプシミュレーターを表示しているときは音が出るけれど、処理がバックグラウンドに回ると音が消えることがわかりました。
これはiReal Proに限らず、メトロノームアプリでも同じです。
つまり、アンプシミュレーターの画面が表示されている状態でないとサウンドが出せません。
念のため、その他のアンプシミュレーターとして、BIAS FX MobileとMOOER GE Labのふたつも試してみましたが、やはり同じでした。
GuitarRackは不安定
GutarRackにはもうひとつ、重大な問題がありました。
操作の途中で結構落ちるんです。
アンプの設定などをいじった瞬間にクラッシュして落ちてしまうことが多くて、安心して使えません(iPhone12 Pro。iOSのバージョンは14.4)。
また、無料版ではアンプが一種類しかないらしく、エフェクター類もかなり限られているので、いまひとつ面白みに欠けます。
現時点では、サウンドの評価以前に使い物にならないなと感じました。
無料版でも評価の高いMOOER GE Labでしばらく使ってみようかと思っています。
コード譜を見れないのは惜しいけど
アンプシミュレーターがバックグラウンドに回ると音を出せないのは、たぶん処理能力による制限でしょう。それだけiPhoneに負荷がかかるということです。
ひょっとしたらバックグラウンドでも動かせるのがあるかもしれませんが、いまのところあまり期待してません。
コード進行を見ないで演奏しなければならないのは、むしろより上級者向けになったといってもいいのかも・・・
iReal Proをバックグラウンドで再生するばあい、再生スタートしてからアンプシミュレーターへの切り替えがめんどうな点ですが、iReal Pro側の設定で曲が始まる前のカウントを長めに取るとかの対応でしのげないか試してみます。
どうしてもコード譜を見たいときは、これまでどおりiPhoneの音をG1 Fourに入れることにします。
逆戻りといえばまあそういえなくもないんですが、メトロノームを鳴らしつつヘッドフォンで音を聴くというスタイルが身軽にできるようになったのでよしとしましょう。
校正中に気づきましたが、もうひとつ問題がありますね。
iPhoneでYouTube動画を見ながら練習、というのができません。