Keyboard Managerは、キーボードの配置を入れ替えて自分好みにカスタマイズするリマップ機能です。
ふだん使っていないキーにほかのキーを割り当てることで、より使いやすくできます。
またキー単独での割り当てだけでなく、キーボードショートカットの登録もできます。
PowerToysの概要は以前の記事で紹介しているので、初めての方はまずそちらからご覧ください。
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この記事の目次
キー割り当てとショートカットをカスタマイズ
Keyboard Managerを使うと、キーの位置を入れ替えたり、使っていないキーにほかのキーを割り当てることができます。
を見るとキー割り当ての指定でテキストファイルを編集していますが、現在のバージョンではドロップダウンリストから割り当てられるようになっていて、使いやすくなりました。
Keyboard Managerを使う上で注しなければならないのは、キー割り当てが有効になるのはPowerToysがバックグラウンドで動作しているときだけだという点です。
レジストリを修正して割り当てを書き換えるのとは違い、PowerToysが常駐していないと機能しないので注意してください。
Keyboard Managerの使い方
PowerToysの設定画面上で、キー割り当てを登録します。
キー自体を割り当てるRemap Keysと、キーボードショートカットを登録するRemap shortcutsのふたつの機能があります。
Keyboard Manager自体をオフにすることもできます。
Remap Keysでキー割り当てを変更する
[Remap a key]ボタンをクリックすると割り当て画面が現われます。
最初はなにも割り当てがないので空白です。
左側のKey:に実際のキーを、右側のMapped To:には新たに割り当てたい機能を指定します。
Mapped To:の代わりにKey:を使う、とイメージするといいでしょう。
今回は、【Caps Lock】キーを押すと【Print Screen】を実行して画面をキャプチャするようにしてみました。
まずKey:のドロップダウンリストで”Caps Lock”を選択します。
続いてMapped To:で"Print Screen”を指定します。
これで設定は終わりです。
ほかにも指定したいものがあれば、続けて設定してください。
設定が終わったら右上の[OK]をクリックします。
確認のメッセージが現われるので、[Continue Anyway]をクリックします。
これで設定が登録されました。
動作を確認してみましょう。
【Caps Lock】キーを押すと確かに”切り取り&スケッチ"のキャプチャ画面が現われました。
ほかにも【Ins】キーと【Del】キーにそれぞれページアップとページダウンを割り当ててみるとこんな感じになります。
Remap a shortcutでショートカットを変更する
[Remap a shortcut]ボタンをクリックすると割り当て画面が現われます。
見た目はキーのリマップとほとんど同じですが、実は操作が少し違います。
キーボードショートカットはモディファイア(Modifier)キー、つまり【Shift】や【Ctrl】のような修飾(特殊)キーとアルファベットや数字の組み合わせです。
ひとつめのキーにモディファイアではないふつうのキーを指定しようとすると、次のようなエラーが出ます。
ひとつめでモディファイアキーを指定するとふたつめのフィールドが現われるので、組み合わせる文字を指定してください。
Mapped Toのほうも同様に、モディファイアキーとふつうのキーの組み合わせを指定します。
【Ctrl】+【Alt】+【Del】のような3つのキーの組み合わせも指定できます。
ここでは、タスクマネージャーを起動するショートカット【Ctrl】+【Shift】+【Esc】を、【左Ctrl】+【Insert】に割り当ててみました。
あとは[OK]をクリックして設定を終了します。
実際に試してみると、ちゃんとタスクマネージャーが起動します。左手だけで3つのキーを同時に押すという難しい操作が、両手の操作に分かれて使いやすくなりました。
リマップの注意
ショートカットのリマップで注意が必要なのは、新たなショートカットキーを作るのではなく、既存のショートカットを他のキーでもできるようにするという点です。
Mapped Toのほうにひとつだけキーを割り当てるような設定はできません(たとえば数字キーやアルファベットの1文字)。
必ず、モディファイアキーとのセットで登録する必要があります。
キーを直接入力して指定する
ドロップダウンリストからキーを選択して指定する方法を紹介しましたが、これではめんどうです。
実は、もっと簡単なやり方があります。
キー設定を追加するところまでは同じですが、ドロップダウンリストを使わずに[Type Shortcut]というボタンをクリックします。
するとPress the keys in shortcut:というダイアログボックスが現われます。
ここで実際にキーボードのキーを押せば、簡単に登録できます。
これでキーが割り当てられます。
使いこなせばより便利に
キーボードショートカットのほうが新規割り当ての作成ではなく既存のショートカットの置き換えであるというところはちょっと注意が必要ですが、これでレジストリを書き換えなくても誰でも簡単にキー割り当てができるようになりました。
私(Fukuzumi)は、ファンクションキーやテンキーのないコンパクトキーボードを使っているので、一部のショートカットは4つキーを押さなければならなかったりでけっこうめんどうなんですが、Keyboard Managerを使えばそれも解消できそうです。
個人的に嬉しかったのは、タスクマネージャーの起動です。
キーボード上のスイッチでハードウェア的にキーを入れ替えているせいか、これまでショートカットが動作してくれなかったんですが、上でご覧いただいたとおりKeyboard Managerのおかげで使えるようになりました。
まだ完成版ではないのか、私のところでは一部うまく動かない設定もありますが、皆さんもどんどん試して快適な設定を見つけてください。
Keyboard Manager - まとめ
- レジストリを変更せずにキーの割り当てを変更
- キーボードショートカットの割り当てを変更
- 新たなキーボードショートカットを自由に追加できるわけではない
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