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Windows10のスクリーンセーバーはどこへいったの?

Windows10のスクリーンセーバーという機能を知っていますか?

いまではすっかり目立たなくなったオプションですが、ちゃんと残っています。

その役割を振り返るとともに、使い方を紹介しましょう。

 

スクリーンセーバーとは?

スクリーンセーバーはパソコンの画面を傷める焼き付きという現象を防ぐためのちょっとしたアクセサリです。

 

Windowsには昔からスクリーンセーバー機能が搭載されていますが、現在ではスクリーンセーバーの自体当たり前になりすぎてあまり話題にもならないので、存在を知らないひともいるかもしれませんね。

 

次の画像はスクリーンセーバーが動いているところを撮影したスクリーンショットです。

スクリーンセーバーのサンプル

スクリーンセーバーが動作しているところ

 

実際には静止画像ではなく、いろいろな映像が絶え間なく動いています

しかし、これではデスクトップが表示されていないので作業ができませんね。

いったいなんのための機能なんでしょうか?

 

スクリーンセーバーの役割

CRTの焼き付きを防ぐ

画面の焼き付きとは、液晶ディスプレイが一般的になるより前に使われていたCRT、いわゆるブラウン管型のディスプレイに発生する現象です。

CRTディスプレイでは、長時間同じ状態で画面を表示しつづけるとその部分が劣化してしまいます。

 

たとえば、文字でも画像でもなんでもいいので、それが動かない(画面が変化しない)ままにしておくと、CRTそのものが劣化して、ディスプレイの電源を切っても、画面上に文字や画像のあとがしみのように残ります。

これが画面の焼き付きです。

 

液晶ディスプレイでの焼き付き

いまではCRTを使ったディスプレイはすっかり見なくなりました。

液晶ディスプレイではCRTのような焼き付きは起こりませんが、前に表示していた画像がうっすらと残る残像現象が発生することがあり、これも一般に焼き付きと呼ばれています。

 

焼き付きが問題視されるわけ

大昔のパソコンは、黒い画面を背景にして文字を表示させたいところだけが光るものでした。

つまり、文字を表示するところだけが集中的に劣化して焼き付きを起こします。逆に文字を表示していないところは絶対に焼き付きは起きません。

 

 

ところが、MacやWindowsのようなグラフィックユーザーインターフェイス(GUI)型のパソコンでは、画面全体にデスクトップや壁紙がいつも表示されています。

またワープロなどは紙とインクをイメージして、白い背景に黒い文字で表示するようになったので、画面上で発光している場所が圧倒的に多くなりました。

 

 

つまりGUI型のパソコンは焼き付きを起こす可能性が飛躍的に大きくなったのです。

そこで登場したのがスクリーンセーバーというアクセサリです。

 

スクリーンセーバーの登場

パソコンをなにか操作している間は、少しずつでも画面が変化しています。

しかし、休憩で席を離れたりすると画面の動きがなくなって同じ表示が続くので、それによるCRTディスプレイの劣化が心配されるようになりました。

 

そこで、パソコンをしばらく操作しない時間が続くと、自動的に画面を暗くしたり、いろんな模様を動かして画面が常に変化することで焼き付きを防ぐプログラムが作られました。

 

つまりスクリーン(画面)が焼き付きを起こさないように保護するので、スクリーンセーバーというわけです。

 

初期のスクリーンセーバーで有名な製品がMacintosh用に発売されたAfter Darkです。

パソコンをしばらく使わないと画面が暗くなり、さらに画面上に打ち上げ花火が上がるとか、ビル街で窓の明かりがまたたくといった演出があり、パソコンを使っていない間も目を楽しませてくれる製品ということで大人気になりました。

 

Windowsにはこのスクリーンセーバー機能が標準で搭載されていて、いろんなパターンを画面に表示してくれます。

また、ユーザーがスクリーンセーバーのモジュール(描画パターンのセット)を追加することができたので、いろんなモジュールが雑誌の付録についたり、書籍で販売されていました。

 

液晶時代のスクリーンセーバー

スクリーンセーバーが当たり前になるにつれ、特に話題になることもなくなり、単体で販売されるモジュールも見かけなくなりました。

ディスプレイがCRTから液晶に替わり、焼き付きが重大な問題にならなくなったため、実用的なアクセサリとしての意味も薄れています。

 

今では、席を外している間に画面をのぞき見されないためのちょっとしたセキュリティグッズ的な扱いでかろうじて生きながらえている、といったところでしょうか。

 

スクリーンセーバーの設定を開く

Windows10にもスクリーンセーバーは生き残っていますが、あまり利用されていないため冷遇されているのか、設定はややわかりにくくなっています。

順を追って紹介しましょう。

 

step
1
Windowsの設定を開く

スタートメニューの[設定]をクリックするか、【Win】+【I】キーを押して設定画面を開きます。

スタートメニューの[Windowsの設定]ボタン]

スタートメニューから[設定]を開く

 

step
2
[個人用設定]をクリック

「Windowsの設定」で[個人用設定]をクリックします。

Windowsの設定

「個人用設定」をクリックする

 

step
3
[ロック画面]をクリック

個人用設定のメニューで「ロック画面」を選択します。

個人用設定画面

個人用設定で「ロック画面」を選択

 

step
4
[スクリーンセーバー設定]をクリック

「ロック画面」をスクロールすると下の方に[スクリーンセーバー設定]というリンクがあるのでこれをクリックします。

スクリーンセーバーの設定

[スクリーンセーバー設定]をクリック

これでスクリーンセーバーのダイアログボックスが現われます。

スクリーンセーバー設定

設定ダイアログボックスが開く

 

スクリーンセーバーの設定

 

モジュール

Windowsのスクリーンセーバーには、標準で6つのモジュールが用意されています。

 

モジュールというのはこのばあい、表示パターンだと考えてもらってけっこうです。

ドロップダウンリストを開いてモジュールを選択してください。

 

スクリーンセーバーを使用しないなら「(なし)」にしておきます。

画面を暗くするだけでよければ「ブランク」を設定します。

モジュールの選択

表示パターンを選ぶ

 

モジュールのオプション

モジュールのうち「3Dテキスト」と「写真」はオプション設定ができます。

「3Dテキスト」では、画面上に表示する文字、回転の種類(動きのパターン)、速度、表面のスタイルなどを指定できます。また任意の文字ではなく、時刻を表示させることもできます。

モジュールのオプション設定

モジュールのオプション設定を開く

3Dテキストモジュールのオプション

表示する文字や動きのパターンを指定

 

「写真」はフォルダー内の画像をスライドショーとして表示します。フォルダーの選択とスライドショーの切り替え速度を指定できます。

 

その他の設定

待ち時間はスクリーンセーバーが起動するまでの時間です。

パソコンの操作をしなくなってから一定時間が経過すると、スクリーンセーバーが動きはじめます。

ふたたびパソコンを操作すると、スクリーンセーバーは停止して元の画面に戻ります。

 

ただし「再開時にログオン画面に戻る」をチェックしておくと、ユーザーアカウントのログオン画面が表示されます。

いきなり元の画面に戻ることがないので、画面をのぞき見されては困るときはこのオプションをオンにしておきましょう。

プレビューと待ち時間

プレビュー表示と待ち時間の設定

 

プレビュー

モジュールの表示オプションを指定したあと、実際にどのように表示されるかを確認するには[プレビュー]ボタンをクリックします。

すぐにスクリーンセーバーが起動するので、実際に動き出すまで待つ必要がありません。

3Dテキストの表示例

3Dテキストをプレビュー表示しているところ

 

 

今やセキュリティ機能?

最近はスクリーンセーバーもすっかり存在感が薄くなり、そのせいか設定画面の呼び出し方もわかりにくくなってしまいました。

特に「ロック画面」の中に分類されているのは、見落としてしまう人も多いのではないかと思います。

 

焼き付きを防ぐという本来の意味は薄れてしまいましたが、ログオン画面に戻るオプションを組み合わせることでプライバシー保護に少しでも役立つということで、ここに分類されたのでしょうか。

 

初歩的なセキュリティ対策として、使ってみてください。

 

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