HyperSnap8の使い方を掘り下げて紹介する「HyperSnap道場」。
第4回は領域キャプチャ(選択範囲のキャプチャ)ついて解説します。
HyprSnap道場 第4回で学ぶこと
- 領域キャプチャのコマンドとショートカット
- キャプチャ範囲の指定方法
- ガイド表示と補助ツールの使い方
必要な領域だけスマートにキャプチャする
フルスクリーンキャプチャは手軽ですが、ムダな領域をキャプチャしてしまう可能性もあり、ファイルサイズが大きくなります。
アクティブウィンドウのキャプチャでは、ポップアップメッセージなどがウィンドウからはみ出すばあい、はみ出した部分はカットされてしまいます。
また、ふたつのウィンドウの関係なんかを説明する(ウィンドウ間のドラッグ&ドロップとか)にも向いていませんね。
そういうときには領域キャプチャを使いましょう。
領域キャプチャの使い方
領域キャプチャのコマンド
HyperSnap8のばあい「Capture」タブの左上いちばん上にある[Region Capture]ボタンをクリックします。
キーボードショートカットは【Ctrl】+【Shift】+【R】です。
「Regionの頭文字"R"」と覚えましょう。
領域の指定方法
領域キャプチャがフルスクリーンやアクティブウィンドウキャプチャと違うのは、キャプチャしたい範囲をユーザーが指定するところです。
領域キャプチャコマンドを実行したら、続いてキャプチャしたい範囲を画面上で選択します。
指定方法はHyperSnap8に限らずどのツールでもほぼ共通で、画面上に四角形を描くように操作します。
四角形の左上角でまずクリックし、そのあとマウスを動かして反対側の角でもういちどクリックします。
始点と終点、2ヶ所をクリックすることで、2点を対角とする矩形の領域が選択されます。
マウス操作で対角線を描くと考えればいいでしょう。
ガイドラインを参考にする
HyperSnap8での画面表示について解説します。
まず、領域キャプチャコマンドを開始した時点で、マウスポインタとは別に画面いっぱいに伸びた十字線が現われます。
以後、マウスを動かすとこの十字線が移動しますから、十字線の交点を参考に位置を決めてください。
1点めをクリックするとこんどは十字線がポインタ付近だけになり、そこからマウスを動かすとガイドラインの枠線が現われます。
枠線を参考に、キャプチャしたい領域を枠線で囲むようにドラッグしてから、終点でもういちどクリックします。
これで必要な領域だけキャプチャできました。
ガイドを参考に補助機能を使おう
領域キャプチャを開始すると画面の隅っこにガイドが現われます。
操作のじゃまにならないように、マウスポインタの位置からはだいたい反対側になります。
ガイドの内容をあまり気にする必要はありませんが、知っておくとキャプチャ以外にいろいろ役立つこともあるので、紹介しておきましょう。
領域キャプチャのキャンセル
領域キャプチャを途中でキャンセルしたいときは、【Esc】キーを押します。
右クリックでコンテクストメニューから[Dismiss this menu]でもキャンセルできますが、右クリック→左クリックと連続操作になるので、【Esc】キーで取り消した方が簡単です。
正方形に選択する
【Shift】キーを押しながらドラッグすると、正方形に選択できます。
ピクセル単位でポインタを動かす
始点、終点を正確に指定したいときは、矢印キーを押すことで1ピクセル単位で移動できます。
【Shift】キーを押しながら矢印キーを押すと、10ピクセル単位の移動になります。
移動の方向を制限する
【X】キーを押すと、マウスでの移動を横(X軸)方向だけに制限し、縦(Y軸)方向には移動できなくなります。
【Y】キーを押すと、マウスでの移動を縦(Y軸)方向だけに制限し、横(X軸)方向には移動できなくなります。
ロックを解除するには、もういちど【X】および【Y】キーを押します。
十字型ポインタを非表示にする
【+】キーを押すたびに、十字型ポインタの表示/非表示を切り替えます。
ポインタ周辺の拡大表示
ガイドメッセージの下1/3ぐらいは、マウスポインタ周辺の拡大表示です。
キャプチャ位置を細かく決めたいときの参考にしてください。
ガイド線を太くする
ガイド線が細くて見づらいときは【W】キーを押すと線の太さを変更できます。
太さは4段階で、【W】キーを押すたびに太くなり、4回めに押すと元の太さに戻ります。
ポインタの座標
拡大図の右側にある数値は、マウスポインタの座標です。
画面の右上隅が原点(X=0,Y=0)になります。
カラーコードの表示と取得
左側はカラーコードの表示エリアです。
Webページ作成やグラフィックツールを使ったことがある方ならおなじみの機能ですね。
マウスポインタが指している位置の色を16進コードやRGB値で表示します。
画面デザインやお絵描きなどで配色を調べるのに役立ちます。
16進表示とRGB値の切り替えには【H】キーを使います。
【C】キーを押すとカラーコード情報をクリップボードへコピーするので、Web作成用のHTMLエディタなどに貼り付けることができます。
領域サイズの表示と取得
1点めのクリックが終わってマウスポインタを動かし始めると、選択している領域(ガイドライン)の変化に合わせて、領域の中央に数字が現われます。
この数字は選択している領域のピクセル寸法(横×縦のドット数)です。
どれくらいの大きさを選択しているか参考になります。
Webサイトで使われているバナーや写真の寸法などを調べるのにも役立ちます。
また、この状態で【C】キーを押すと、領域のサイズをクリップボードにコピーします。
もちろん、エディタなどに貼り付けも可能です。
始点/終点の入れ替え、形状の変更
【Tab】キーを押すと、始点と終点を入れ替えます。
終点にしようとしていたポイントが新たに始点になり、始点だったポイントのほうを動かせるようになります。
領域の選択をやりなおしたいと思ったとき、ゼロからやり直す必要がないので便利です。
【S】キーを押すと、領域の形を変更できます。
基本は四角形(矩形)ですが、角丸の矩形、中くらいの角丸、より大きな丸みの角丸、楕円の5パターンを選べます。
楕円の状態から【S】を押すと矩形に戻ります。
ガイドを非表示にする
ガイド表示を隠して拡大表示のみにしたり、すべてを隠すこともできます。
【F1】キーを押すたびに非表示→拡大表示のみ→標準状態と変化します。
ここまでがキャプチャの基本
フルスクリーンとアクティブウィンドウに加えて領域キャプチャを使えるようになれば、ほとんどのキャプチャ作業はカバーできます。
言い換えると、この3つのキャプチャはどんなツールでも共通で備えている基本機能だということです。
操作方法も大きな違いはなく、どんなソフトを使っていてもたいてい応用が利きますから参考にしてください。
ガイド表示と補助機能については、キャプチャに限っていえばほとんど気にする必要はありませんが、Webページのデザインなんかをやっている人には役立つかもしれません。
次回は領域キャプチャの応用として、他のキャプチャソフトでは見かけたことのない、ちょっと風変わりな機能を紹介します。
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