Webの閲覧履歴やcookieを残さずにページを閲覧できるシークレットウィンドウはプライバシー保護に便利な機能です。
シークレットウィンドウはGoogle Chromeの用語ですが、Mozilla FireFoxやMicrosoft Edgeにも同様の機能があり、それぞれプライベートウィンドウ、InPrivate ウィンドウと呼ばれます。
この記事の目次
プライバシー保護モードと通常モードの違い
Webブラウザのプライバシー保護モードを使うには、まず通常モードでブラウザを起動してから、さらにシークレットウィンドウ(プライベートウィンドウ)を開きます。
つまり、ふだん使っているのとは別の独立したウィンドウでページを閲覧します。
たとえばGoogle Chromeプライバシー保護モードであるシークレットウィンドウでは、次のような情報を記録しないため他のユーザーにパソコンの利用履歴などを知られることがなくなり、安全性が高まります。
- Webの閲覧履歴
- cookieとサイトのデータ
- フォームに入力した情報
- Webサイトに許可した権限
ふつうのブラウズでは、これらの情報を保存しておくことで以前アクセスしたページをカンタンに見つけたりフォームに入力するときの手間を省いてくれますが、逆にこれがプライバシー情報が漏れる原因にもなります。
プライバシー保護モードを使うと、これらの情報を保存しないため、繰り返し利用するようなサイトでは多少不便になるものの、その代わりに安全性は高められるわけです。
プライバシー保護ウィンドウの開き方
Google ChromeやMozilla FireFox、Microsoft Edgeなど主要なWebブラウザは、どれも同様のプライバシー保護ウィンドウを備えています。
どのブラウザも、ウィンドウの右上にあるメニューボタンから呼び出すようになっています。
Google Chromeのシークレットウィンドウ
Google Chromeのばあいはシークレットウィンドウという名前です。
ウィンドウ右上にあるドットが3つ縦に並んだアイコンからメニューを呼び出し[シークレットウィンドウを開く]を実行します。
シークレットモードの外観
Google Chromeのばあい、シークレットモードのウィンドウは黒に近い濃いグレーで表示されます。
シークレットウィンドウでサイトにアクセスしてもタイトルバーやオムニバー部分はグレーになっているので、シークレットウィンドウを使っていることがひと目で分かります。
また、オムニバーの右側にはシークレットモードでを示すアイコンも表示されます。
Mozilla FireFoxのプライベートウィンドウ
Mozilla FireFoxのばあいはプライベートウィンドウという名前です。
ウィンドウ右上にある三本線のアイコン(通称ハンバーガーメニュー)の中にある、[新しいプライベートウィンドウ]というコマンドでプライベートウィンドウを開きます。
プライベートウィンドウの外観
FireFoxでは新しく開いたプライベートウィンドウの背景が濃い紫色です。
Chromeのようにタイトルバーの色が変わることはありませんが、タイトルバー右上にプライベートウィンドウであることを示すマスク風のアイコンがつきます。
Microsoft EdgeのInPrivate ウィンドウ
Microsoft EdgeではInPrivateウィンドウという名前になります。
ウィンドウ右上にある点が横に3つ並んだアイコンをクリックして、メニューから[新しいInPrivateウィンドウ]を実行すると、独立したプライベートモードのウィンドウが現われます。
InPrivateウィンドウの外観
Edgeでは新しく開いたプライベートウィンドウでは、薄いグレーのバックグラウンドに"InPrivate ブラウズを実行しています"というシンプルなメッセージが表示されます。
タブバーのいちばん左にInPrivateというアイコンが現われるので、通常モードのウィンドウと区別できます。
その代わり、通常モードで表示されている[すべてのタブを表示]や[表示中のタブを保存して閉じる]といったコマンドは使えません。
プライバシー保護モードをキーボードショートカットで開く
Chrome、FireFox、Edge、どのブラウザも新しいウィンドウをキーボードショートカットで開くことができます。
が、その前に通常モードの別ウィンドウを開くショートカットから紹介しておきましょう。
通常モードの別ウィンドウを開くための操作は、Chrome、FireFox、Edgeのどれも同じです。
ブラウザの新しいウィンドウを開くショートカット
【Ctrl】+【N】
ところが、新しいウィンドウをプライバシー保護モードで開くばあいは少し違います。
Chromeでは【Ctrl】+【Shift】+【N】なのに対し、FireFoxとEdgeでは【Ctrl】+【Shift】+【P】となります。
Chromeだと通常のウィンドウ操作のバリエーションということで覚えやすいし、いっぽうFireFoxやEdgeではプライベートモードだから【P】を使うと覚えればわかりやすいですね。
ブラウザ | 通常のウィンドウを開く | プライバシー保護モードで開く |
---|---|---|
Google Chrome | 【Ctrl】+【N】 | 【Ctrl】+【Shift】+【N】 |
Mozilla FireFox | 【Ctrl】+【N】 | 【Ctrl】+【Shift】+【P】 |
Microsoft Edge | 【Ctrl】+【N】 | 【Ctrl】+【Shift】+【P】 |
人に知られたくないちょっとした調べものに
このようにプライバシー保護モードを覚えておくと、他人に知られたくない悩みについて検索するときなどに痕跡を残さないので便利です。
ほかの人とパソコンを共用しているときのちょっとしたプライバシー保護として、覚えておくといいでしょう。
またWebサイトを運用していると、あるキーワードでどんな結果が表示されるかチェックしたいときに使うことがあります。
というのも、通常モードで検索した場合、ふだんの自分の検索傾向に影響された結果が出てしまいますが、プライバシー保護モードで検索すればGoogleやYahooが提供する本来の検索順位がわかります(ただし、場所に関する検索結果については、どうしても自分の住んでいる地域に影響されてしまいます)。