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モバイルホットスポットでパソコンをアクセスポイントとして活用する

Windowsのモバイルホットスポットを使うと、パソコンをWi-Fiのアクセスポイントとして使うことができます。

Wi-Fi設備がない施設で一時的にWi-Fiを使用したいときや、既設のルーターだけでは接続数が足りないときなど、臨時での対応に使えそうな機能です。

 

モバイルホットスポットとは

モバイルホットスポットはインターネットに接続しているパソコンそのものを無線LANルーターのように見せかけて使う機能です。

本来の無線LANルーターとは別にパソコンがアクセスポイントとなるので、Wi-FiやBluetooth接続可能な端末(スマホやタブレット)を増やすことができます。

 

当然ですが、モバイルホットスポットとして使用するパソコンは、インターネットに接続していてかつWi-FiまたはBluetoothが有効になっている必要があります。

 

モバイルホットスポットが役立ちそうなケース

いまではインターネットを利用している家庭ならほとんどは無線LAN対応のルーターを導入していると思われます。

 

そうなるとわざわざモバイルホットスポットを使わなくても、直接無線LANルーターに接続したほうがよさそうですね。

 

では、この機能はどういうときに使ったらいいでしょうか。

少し考えてみました。

 

Wi-Fi設備がない施設

ひとつは、無線LANの設備がない公共施設などで臨時にWi-Fiを解放したいばあいです。

 

公共施設でインターネットの回線は引かれているけれども、セキュリティなどを考慮してWi-Fiまでは導入していないようなところもあるかと思います。

そういうところで一時的にWi-Fiを使いたいという要望がでたばあい、施設内のLANにWi-Fiルーターを追加するのではなく、事務用などですでに利用しているパソコンをWi-Fiアクセスポイントとして利用できます。

 

たとえば、大会議室や講堂などで開催するイベントでインターネットを使いたいとします。

そこで事務所内のパソコンをモバイルホットスポット化し、イベント会場から接続するという使い方です。

事務所内からイベント会場まで距離があるときは、途中にWi-Fi中継器を入れてやればいいでしょう。

 

接続数を増やしたいばあい

もうひとつは、Wi-Fi接続するデバイス数を増やしたいときです。

 

Wi-Fiルーターはいちどに接続できるデバイスの数が制限されていますが、イベント(たとえばスマホの講習会など)でより多くの人にアクセスポイントを開放したいとき、モバイルホットスポットを利用できます。

アクセスポイントがふえる分だけ、接続可能なデバイス数を増やせるというわけです。

 

すでにWi-Fiが利用な施設でも、Wi-Fiルーターを増設せずに一時的に接続可能数を増やせます。

 

セキュリティへの配慮

また、すでにWi-Fi利用な施設でも、一般のイベント参加者にふだん使っているパスワードを公開するのは問題ありでしょう。

そういうときモバイルホットスポットを使えば、臨時のアクセスポイントとしてイベント参加者に解放できます。

 

Windows11でモバイルホットスポットを使う

モバイルホットスポットを使うには、「設定」アプリの「ネットワークとインターネット」を開きます。

 

Win11 ネットワーク設定

Windows11のネットワーク設定画面。

 

設定リストの上から4つめに[モバイルホットスポット]があるので、スイッチをクリックしてオンにします。

基本はこれだけです。

 

Win11 モバイルホットスポットを有効か

モバイルホットスポットをオンにする。

 

 

モバイルホットスポットの設定

アクセスポイントとして使用する際のネットワーク名やパスワードをカスタマイズするばあい、右端の[>]ボタンをクリックして設定画面を展開します。

 

Win11 モバイルホットスポットの設定

接続方法の選択とネットワーク名、パスワードの表示。

 

ここでは次の3つの設定が可能です。

  • インターネット接続を共有する

  • 共有

  • プロパティ

 

「インターネット接続を共有する」と「共有」は字面だけみていてもわかりづらいですね。

 

「インターネット接続を共有する」はインターネットへの接続方法についての設定です。

モバイルホットスポットとして使うパソコンをイーサネット(LANケーブル)で接続するのか、Wi-Fiで接続するのかを選択できます。

 

イーサネットで接続できるのであれば、そちらを選びましょう。

 

「共有」は、モバイルホットスポットとスマホやタブレットとの間の接続方法です。

Wi-FiまたはBluetoothを選択できます。

 

「プロパティ」はWi-Fi接続に使用するネットワークの設定です。

「共有」でBluetooth接続を選んだばあいは無効になります。

 

Wi-Fi接続のばあいは、ネットワーク名とパスワードを指定します。

デフォルトで設定されているのでそのまま使用することもできますが、より判りやすいネットワーク名に変更したり、複雑なパスワードに変更することもできます。

モバイルホットスポットを利用するユーザーには、ここで設定したネットワーク名とパスワードを教えてあげましょう。

 

Win11 モバイルホットスポットのカスタマイズ

ネットワーク名とパスワードを変更できる。

 

もうひとつ「バンド」という設定がありますが、ここはWi-Fiの周波数帯を2.4GHzまたは5GHzから選択できます。

 

クイック設定ですばやくオン/オフ

Windows11のばあい、モバイルホットスポットの設定をクイック設定に登録しておくと、簡単にオン/オフを切り替えられます。

Win11 クイック設定にモバイルホットスポットを追加

クイック設定にモバイルホットスポットのボタンを追加。

 

クイック設定の使い方は、以前の記事で紹介しているので参考にしてください。

 

 

臨時のネット接続環境構築におすすめ

無線LANルーターが普及したいま、個人や家族ではモバイルホットスポット機能をあえて使う必要はあまりないと思いますが、セミナーやワークショップなどのイベントで一時的にインターネット接続環境を提供したいなら、なかなか使える機能ではないでしょうか。

 

イベントの企画担当や施設の管理担当に教えてあげてださい。

 

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