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もしモバイルDAW環境を作るなら【妄想】

訳あってDTM用ワークステーション的なセットを組むならどんな感じかなあと思って、調べています。

DAW自体は触りはじめたばかりで、CPUスペックやRAM、ストレージといった基本条件のことはわからないのでWebの情報を参考にしつつ、その他の要素を自分なりに考えて、現行のパソコンからスペックを絞り込んでみます。

 

ライブの構成までDAWでやっちゃう

実は最初、出先でマルチトラックの音声収録ができるレコーダーを(ZOOM L-8やH8とは別に)探していたんですが、あるソフトの機能を知ってから、いっそノートパソコンのほうがいいのではと思うようになりました。

 

それはStudio One(Professional版)の「ショーページ」です。

この機能を使うと、読み込んだソング情報をもとに曲を並べて、DAW上でひとつの公演のセットリストを組むといったことが簡単にできるようです。

ライブステージのイメージ

 

 

 

曲順の入れ替え、出演者に応じた一部のトラック(あるいは楽器/パート)のミュートなんてことが可能。

DAWのデータを流すので公演ごとにアレンジやキーを手直しするのも、DAWに慣れてしまえば簡単でしょう。

 

もちろん、パートごとの音量や音質調整も会場に合わせて現場で調整できます。

 

バウンス(2トラックに出力)した音源だとこんなことはまず無理です。

最初現場での録音だけ検討していたので、DAW入りノートPCを持ち込む考えはなかったんですが、この「ショーページ」があれば、スタッフを揃えられない小規模な舞台公演やライブ演奏に最適じゃないかと思いました。

 

モバイルDAWスタジオの要件

SDカード録音のマルチトラックレコーダーだったら、現場での収録も編集済み音源を使ったBGM再生もできるんですが、それだったらStudio One入りのノートPCの方が便利じゃないの?というわけです。

 

ただし「ショー」が使えるのは最上位のProfessional版に限りますが、標準価格で4万2800円と、DAWとしてはそれほど高価でもありません。

しかも、ブラックフライデーセールになるとだいたい例年半額になるのが常。

 

ということで、今年のブラックフライデーに向けてStudio Oneを核にしたノートPCの検討を始めます。

 

まず、基本的な要件として、ディスプレイは可視性と可搬性を天秤にかけて15型程度。

運搬に伴うトラブルを防ぐため、ストレージはSSD、DVDやBlu-Rayといった光学ドライブはなしにします。

どうせ家に戻ればLANで光学ドライブに接続できるし、現場でもらう音源があればUSBメモリやSDカードを使います。

 

また、15型前後というサイズは、後述するUSBポートの数と関係あります。

可搬性重視で小型化すると、USBポートが一基しかなかったりして困るからです。

もうひとついえば、Studio Oneは画面の細かい表示が多く、小さい画面だと使いづらいのも問題です。

 

CPU、RAM、ストレージ

冒頭で述べたとおり、実際に必要な処理能力はわからないので、Webの情報を参考にします。

某ページによると次のように書かれていました。

  • CPU : Core i5 以上
  • RAM : 最低8GB
  • ストレージ : SSD 512GB以上

 

CPUについては、動画編集やCG制作ほどのパワーは必要としません。

ただしDAWに組み込むプラグインの関係上、インテル以外のCPUではトラブルの可能性があるとのことで、除外したほうがいいようです。

またプラグインを複数適用することを想定してi5以上がお奨めされていました。

 

DTM用途主体でそれ以外にはあまり使わないものとし、楽曲データはSDカードへの保存を考えているのでメインのストレージ容量としては512GBでいいでしょう。 一方、RAMはプラグインをある程度使うことを考慮して16GBはほしいと思います。

 

 

SDカードリーダーも欲しい

現場でのレコーディングも含めて、音源はすべてSDカードで管理する想定です。

公演やセッションごとに新しいSDカードに切り替えて蓄積していく感じ。

 

そこで、ノートPC本体にSDカードリーダーを搭載していれば理想的です。

 

 

そもそもマルチトラックレコーダー自体SDカードに記録しているので、速度の点では問題ありません。

最大12トラック同時録音可能なZOOM H8でメディアチェックをかけた経験でいうと、ZOOM F1では問題なく使えていたmicroSDカードがエラーになりました。

これは推測ですが、同時に2chしか録音しないZOOM F1に比べて、12トラック同時に録音するZOOM H8では速度に関する要件がより厳しいためと思われます。

 

サンプリングレート48kHz、24bitでWAV形式で録音すると想定して、クラス10のカードがあれば性能的には充分。

このクラスだったら価格も下がっているので、繰り返し使い回すより、どんどん追加購入していった方が安全性も高いでしょう。

 

ちなみにmicroSDカードは小さすぎて取り扱いに困るし紛失の可能性もあるので、できるかぎり避けたいところです。

 

USBポートは最低3つ

案外困ったのがUSBポートです。

最近の小型ノートPCはUSB-Cタイプのコネクタがひとつというのものありますが、これだと個人的には不足です。

 

というのも、次の3つの機材を使いたいから。

  • 録音/再生用のUSBオーディオインターフェイス

  • ライブ配信用のキャプチャーボード接続用ポート

  • フィジカルコントローラー(コントロールサーフェイス)用ポート

 

出先だと場合によってはUSBオーディオインターフェイスしか使わないかもしれませんが、ライブ配信の現場に持ち込むこともありうる(というかそれが前提)なのでキャプチャーボードが使えないと困ります。

 

さらにもうひとつ、盲点かもしれませんがDAW操作用のフィジカルコントローラーも使いたいので、これもポートが欲しいところです。

フィジカルコントローラーというのは、DAWで音量などを調整するコントロール用の周辺機器です。

 

こういうやつとか、

Presonus ioStation24C

 

こういうやつとか・・・

icon PLATFORM M+

PCの画面上で操作するより使いやすいので、ライブの現場での操作や音楽制作でのミックス処理などにあると便利です。

 

ものによってはBluetooth接続できるものや、あるいはタブレット上で動かすアプリなどもありますが、基本的にはUSBケーブルでの接続となるでしょう。

さらにいうと、マルチトラックレコーダーを接続する可能性もあるので、できれば4ポートあるのが理想です。

 

このうち映像キャプチャー用はUSB3.0が必須。

あとは2.0でもなんとかなりそうですが、できれば3.0対応のType-Aコネクタふたつと、3.1対応のUSB-Cコネクタひとつぐらいは欲しいかなと思います。

さらに4ポートめがあれば、コントロールパッドをつないだり、USB接続の外付けSSDを使うこともできてさらに使い方が広がります。

 

意外なところでLANポート

もうひとつ、意外というか、ふつうの人ならいまどきノートPC購入の条件に含めないであろうと思われるのが有線LANのポートです。

 

これはかなり個人的な要件になりますが、ヤマハのSyncroomというオンラインサービスを使うと、離れたところにいる人がネットで集まってセッション(合奏)できるようになります。

 

ただし、実際に合奏が成り立つには通信の遅れが少ないのが条件。

すでに使っている方の見解だと、Wi-Fi接続ではまずムリ、有線LAN必須と言われています。

このSyncroomを使ったオンラインイベントをやりたいという願望があるので、有線LANは必須なわけです。

 

ポート数の条件を満たすのは15型相当以上

というわけで、LANポートやUSBポートが揃っているPCが条件となり、必然的にある程度大型の筐体を持つモデルに限られます。

小型で持ち運べてパワーもある、というのは今回の条件だと除外になります。

 

Fukuzumiは2台続けて日本HPのノートPCを使ってきたので、今回も同社から探してみましたが、メインストリームのモデルではすでにLANポートをもつものはありませんでした。

残念ですがこれでHPは脱落です。

 

マウスコンピューターならK5

次に、この春のタワー型PC購入でチョイスしたマウスコンピューターの中からノートパソコンラインナップを調べます。

ずばりお奨めはK5というモデルです。

Mouseコンピューター K5

 

これならUSB3.0×2、USB2.0×1、USB-Type C(3.1)に、LANポート、さらにUHS-Ⅰ対応のカードリーダーまで備えていて充分要求に応えてくれます。

Mouseコンピューター K5 側面パネル

 

というより実は、この機種のスペックを見ていて「これだけあれば充分」ということで逆に割り出したのが、これまで説明してきた要件なのです。

 

CPUはCore i7-10750H、RAMは8GB×2、SSDはNVMe対応の512GBと充分。

 

DVDスーパードライブ搭載ですが、これはオプションで外せるのも魅力。

故障の原因はなるべく少ないほうがいいですね。

 

ついでにいうとmini Display PortやHDMI端子まであるので、自宅で大画面モニターにつないでの作業もできます。

さらについでだと、なぜか今時D-Subの15ピン端子まであります。

マウスコンピューター K5 前面/背面パネル

よく似たモデルでF5-i7Hというのがありますが、USB2.0が2ポートになるのとmini Display Portがなくて、1万円ほど安くなります。

人によってはこちらでもいいかも。

K5はグラフィックスチップがGeForce MX350なのに対し、F5はインテルの統合型チップになるので描画性能も少し下になります。

 

 

さらにCPUスペックを落したF5-i5というのもありますが、RAM 8GB、SSD 256GBなのでカスタマイズの上乗せを考えると上位機種との差があまりなくなってしいます。

モデル名がBやXで始まるのはCPUがAMD製なので最初から除外します。

 

マウスコンピューターにはクリエイター向けのDAIVというシリーズがあり、この春買ったミニタワーもこれですが、Core i5、最低8GB RAM、SSD 512GBというDTM向けスペックを参考にする限り、DAIVにする必要はなく、メインストリームモデルで充分ではないかと思いました(バリバリにプラグインを駆使する本格的なクリエーターではないですから)。

 

DAWワークステーションを持ち運ぶならK5

メモリ強化でさらにパワフルK5ーH

 

もし資金に余裕があるなら、さらに上位のクリエイター向けシリーズDAIVにしておけば問題ないですね。

 

 

モバイルDAWワークステーション用PCの妄想要求条件

  • CPU はCore i5以上、16GB RAM、512GB SSD

  • 15型相当ディスプレイ

  • USB4ポート(3.0×2、3.1×1、2.0×1)

  • LANポート

  • SDカードスロット

 

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