以前紹介したでは、iVCamがベストという結論に落ち着きましたが、残念なことにそのままでは音声収録ができません。
せっかくWi-Fi接続できるんだから、離れたところから映像といっしょに音声も送れたら便利だろうということで、音声を収録する方法を調べてみました。
この記事の目次
仮想サウンドカードが必要
公式サイトによると、とされています。
しかしそのためには仮想サウンドカード(オーディオデバイス)をインストールしなければなりません。
iVCamの開発元であるE2ESOFT社でもという有料の製品(19.95ドル)を提供していますが、それとは別に無料の仮想サウンドカードとして有名なを試してみることにしました。
実はVB-Audio Cableは以前にも試したことがあるのですが、そのときは使い方がよくわからなかったので今回は改めて再挑戦です。
仮想デバイスなしだとどうなる?
実は仮想オーディオデバイスがなくても、iVCamのオーディオ設定をオンにするだけで、音声をパソコン側で聴くことができます。
ただしなぜか音質が悪いうえに、デスクトップで再生している音といっしょになってしまうので、使いづらいのは間違いありません。
VB-Audio Cableをインストール
VB-Audio Cableは無料で使える仮想のオーディオデバイスです。
無料版では仮想のオーディオデバイスをひとつ利用できます。
ドネーションウェア
VB-Audio Cableは寄付を受付けているドネーションウェア(Donationware)です。寄付するとさらにふたつの仮想オーディオデバイスが利用可能になります。
ページにアクセスするとすぐにボタンがあるので、クリックしてZIP形式の書庫ファイルをダウンロードしてください。
ダウンロードした書庫ファイルを展開すると中にインストーラーがあります。
Windows版のばあい、32bit版用と64bit版用のふたつがあるので、お使いのシステムにあったほうを起動します。
このとき必ず管理者権限で実行してください。そのままダブルクリックしただけではエラーになってしまいます。
ファイルを右クリックするとコンテクストメニューの中に[管理者として実行]というコマンドがあります。
インストーラーが起動したら[Install Driver]というボタンをクリックします。
インストールが終了したら、必ずWindowsを再起動します。
VB-Audio Cableの設定
インストールが完了してWindowsを再起動したら、VB-Audio Cableが動作するように設定しましょう。
コントロールパネルの「サウンド」をダブルクリックで開きます。
サウンドのプロパティが開いたら、「再生」タブにCABLE Input、「録音」タブにはCABLE Outputというのがあるはずです。
これがVB-Audio Cableによってインストールされた仮想オーディオデバイスです。
次の図を参考に設定を行ってください。
まず「再生」タブでスピーカーが「既定のデバイス」になっているのを確認し、CABLE Inputを”既定の通信デバイス"にします。
さらに「録音」タブでCABLE Outputを”既定のデバイス"にします。
設定する時は、項目を右クリックするとコンテクストメニューにコマンドがあります。[既定のデバイスとして設定][既定の通信デバイスとして設定]のどちらかがあるので選択してください。
すでに既定のデバイスに設定されているばあいは[既定の通信デバイスとして設定]が利用できます。同様にすでに既定の通信デバイスになっているなら[既定のデバイスとして設定]が利用できます。
以上でVB-Audio Cableの設定は終わりです。
iVCamでiPhoneの音声を拾う
さぁ、残りはiVCam側の設定です。
まず、忘れずにスマートフォンアプリを起動して[オーディオ有効]をオンにしておいてください。
続いてパソコン側でiVCamのアプリケーションを起動します。
右下のメニューを開くと、従来のバージョンでは[オーディオ再生デバイス]の中に[CABLE Input(VB-Audio Virtual Cable)]というのがあるので、コレを選択すれば準備は終了です。
録画ボタン(ビデオカメラのアイコン)をクリックするとパソコン側での記録がスタートするので、スマートフォンに向かって話しかけてみましょう。
もちろんこの段階では自分の声は聞こえません(もし聞こえると、その音をスマートフォンのマイクが拾ってハウリングになってしまいます)。
もういちどアイコンをクリックすると録画が終了します。終了と同時にファイルが保存されて自動的に保存先フォルダーが開きます。
ダブルクリックで再生してみましょう。自分の声が聴けるはずです。
期待通り、ただオーディオを有効にしただけとは違って、デスクトップの音と混じることもなくクリアな音声が収録されていました。
バージョンアップでインターフェイス変更
実は、上のスクリーンショットを作成したときに、PCアプリケーションのアップデート通知が来たので、さっそくアップデートしてみました。
すると新バージョン(5.5.0)では設定方法が変わっていました。
メニューの中に[オーディオ再生デバイス]がなくなっています。
設定を行うには、スマートフォン側との接続が確立している状態で[設定]をクリックします。
これで設定の変更が有効になります。接続していない状態で設定を開いても、設定の変更ができないので注意してください。
「オーディオ」のところで録音デバイスが"携帯電話"、再生デバイスが"CABLE Input(VB-Audio Virtual Cable)”になっていればだいじょうぶです。
スマートフォンを外部マイクとして使える
これで、iVCamを使ったマイク音声収録が可能になりました。
次は、録音ソフトで実際に音を収録するところと、OBS Studioの配信に音声をのせるまでを紹介していきたいと考えています。
iVCamのマイク機能を利用する - まとめ
- iVCamでマイクを利用するには仮想オーディオデバイスが必要
- VB-Audio Cableは無料で仮想デバイスをひとつ追加できる
- PC側アプリで再生デバイスにCable Inputを指定する
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