このサイトでは、原稿執筆と編集作業の効率を上げるツールとして個人的にWZ Editorをお薦めしています。
しかし、WZ Editorがライティングツールとして本格的に強みを発揮するには、基本的なカスタマイズを行う必要があります。
「Windows標準」のインターフェイスを捨てて「VZライク」に切り替えましょう。
この記事の目次
WZ Editorのアドバンテージはキーバインド
私が個人的にWZエディタを好む理由は、文字の入力・編集に関する操作のほとんどを、ホームポジションから手を離さずにできるという点です。
【バックスペース】【Enter】といった遠く離れたキーへ手を伸ばさなくても、ホームポジション周辺でほとんどの操作ができてしまいます。カーソル移動も、いちいち矢印キーに手を伸ばす必要がありません。
よけいな動きをしなくていいということは、キーの入力効率があがるということでもありますが、それと同時に考えるという作業に集中できるのがメリットです。
これを実現しているのがWZエディタのキーバインドです。
キーバインドとは聞き慣れないことばだと思いますが、あるコマンドを実行するにはどんなキーを操作したらいいかというキー割り当てのことです。
エディタの操作は圧倒的にキー入力のほうがいい
Windows用アプリケーションでは、切り取り、コピー、貼り付けといった編集作業ではマウスを使って画面を操作するのが基本です。
しかし、これではちょっとした誤字を修正するのにもいちいちキーボードから手を離して、マウスに持ち替える必要があります。見た目でわかりやすい代わりに、なにをやるにもいちいちムダが多いのです。
ところが、Windowが普及する以前のパソコンは、すべてキーボードでコマンドを入力して操作していました。
キーボード操作の特徴は、コマンドを覚えていないと使えないかわりに、いちど覚えてしまえばマウスよりも圧倒的に速いといところです。いまでもWindowsの操作にキーボードショートカットが残っていることがそれを証明しています。
特にテキストエディタは、もともと文字をタイピングするためのソフトですから、キー入力によるコマンド操作との相性は抜群です。また、プログラム開発用のような仕事に使われてきましたから、圧倒的な作業効率の良さを求めて磨き上げられてきました。
「考える」と「書く」が一体化するキーバインド
WZ EditorはこのようなWindows以前のテキストエディタの流れを汲んでいます。そのため、WZ Editorの操作に慣れてくると、考えながら同時に入力することが自然にできるようになってきます。
たとえばタッチタイピングをマスターすると、頭に浮かんだ文章をその場ですぐに打ち込めるようになりますが、WZ Editorならそれ以上のことができます。
たとえばWindows標準のそうさだと、1文字削除するにはマウスで文字を選択してメニューで[カット]を実行します。もちろんキーボードでもできますが、その場合はいったん入力の手をとめて矢印キーを操作し、【BackSpace】か【Del】キーを押すでしょう。
それに対しWZエディタなら、ホームポジションに手を置いたままカーソル移動と削除ができます。誤字に気づいたらさっと移動してその場ですぐに入力のやり直しができるので、タイムロスがほとんどないのです。
コピー&ペーストといった作業もホームポジションから手を離さずにすみます。もちろんWindowsのキーボードショートカットでも操作できますが、残念ながらその前段階で必要な文字列の選択には矢印キーに手を伸ばさないとできません。
これでは入力と編集を行き来するたびに作業がぶつ切れで、考えながら作業するのはムリです。
しかし、WZ Editorならほとんどの操作をホームポジションからできるので、考える作業をほとんど中断せずに、入力と編集ができます。
書くという作業と考えるという作業が一体化しているのです。
テキストエディタは快適編集のための裏技だらけ!
しかし残念ながら、WZ Editorを使っていても、初期状態ではこのような快感にはたどりつけません。なぜなら、初期状態ではWindowsの標準的なキーバインドで操作するようになっているためです。
Windows標準のキーバインドとは、ようするにふつうにパソコンを使うときの操作です。
文字を削除したり訂正したかったら、矢印キーでカーソルを移動して【Del】キーや【BBackSpace】キーを押して・・・という、教科書的な操作です。
それに対し、テキストエディタは文字編集に特化することで、もっと独自の使いやすい操作を追求してきました。いってみれば、文字編集を快適にするための裏技がいっぱいつまっているのです。
WZ EditorはMS-DOS時代のVzエディタという製品の流れを汲んでいますが、Windowsの標準的なキーボードショートカットに合せたキー割り当てになっています。
しかし、教科書通りのWindows標準キーバインドでは、せっかくVzエディタから受け継いだ力を発揮することができません。
そこでWindows標準のキーバインドをやめて、Vzライク(Vzエディタ準拠)の割り当てに変更しましょう。これで裏技を解放できます!
キーバインドをVZライクに変更する手順
幸い、WZ Editorは強力なカスタマイズ機能を持っているため、簡単な設定だけでVzライクな操作に切り替えられます。
step
1設定画面を開く
[表示]メニューの[設定...]を選んで、設定ダイアログを開きます。
step
2[インターフェイス]タブに切り替え
設定ダイアログを開いたら[インターフェイス]タブに切り替えます。
step
3キー定義の確認
「キー定義」が"Windows標準"になっているのを確認します。
step
4キー定義を"VZライク"に変更
「キー定義」の泥婦ダウンリストを開いて、"VZライク"を選びます。
step
5[OK]ボタンをクリック
[OK]をクリックして設定ダイアログを閉じます。
「VZライク」なキーバインドでライティングに集中できる!
以上で、キーバインドをVZライクに切り替え完了です。
これでWZ Editor本来の(と私が思っているだけですが)快適な入力・編集操作が可能になります。
もう一文字削除するためにわざわざバックスペースキーに手を伸ばすようなムダな操作は必要ありません。
Vzライクなキーバインドがどんなものかはこれから少しずつ紹介していきます。
テキスト入力と編集の効率をアップしたいと考えているならぜひ試してみましょう。
ただしこのVZライクなキーバインドは、Windows標準ではないため2~3注意する必要があります。その点も追って紹介していきます。