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手軽にライブ配信したいなら大注目の最新ギア

電子楽器などで有名なローランドから2022年3月発売予定の、新機材AeroCasterがとても魅力的です。

これからライブ配信をはじめたいけど、どんな機材を揃えたらいいのかわからない方、コスト面で負担に感じていた方にはぴったりです。

今回は、AeroCasterのどこが凄いのか、注目すべきポイントを、いろんなレベル/スタンスの方に分けて多角的に紹介します。

 

ローランド AeroCaster 公式サイト

 

AeroCasterでライブ配信がもっと身近になる

AeroCasterって何なのよ」という方のために、まずは公式サイトの画像から、AeroCasterを使った配信システムのイメージを紹介しましょう。

Roland AeroCaster イメージ

この写真に写っている4台のスマートフォンがビデオカメラの代わりです。

つまりスマートフォンがあればビデオカメラやWebカメラがなくてもライブ配信を始められるというのがAeroCasterの特徴。

 

AeroCaster本体は、手前に見える緑や赤のライトが点灯している平たい箱です。

 

そしてスマートフォンとAeroCasterのほかに、iPadが1台必要です。

iPadは配信する動画のチェックやコンテンツに使う画像の管理などに使います。

写真でおわかりのとおり、スマートフォンやiPadの接続にはケーブルが要りません。

Wi-Fiでスマートに接続できます。

 

写真に写っている、マイクとヘッドフォンは別売りですが、音の入力については最初はスマートフォンだけで始められるようです。

もっとクォリティを上げたくなったら、後から追加購入すればいいでしょう。

 

 

実際の配信イメージも公式サイトの写真で見てみましょう。

AeroCaster 配信中のイメージ

ごらんのようにとってもコンパクトなので、自宅での配信はもちろんですが、レンタルスタジオでの配信なんかでも持ち込む機材をコンパクトにできます

 

 

4台のカメラ、2台のマイク+α

AeroCasterには配信管理用iPadのほかに、次のような機材を接続できます。

 

  • Wi-Fi接続のスマートフォンまたはパソコン(最大4台)

  • 外部マイク 2本または電子楽器(XLRコンボジャック)

  • LINE IN端子(オーディオプレーヤーなど)

つまり4台までのスマートフォンをカメラとして切り替えながら配信し、さらに2台の外部マイクも利用できます。

 

マイク端子はコンボジャックになっているので、標準フォーンプラグもXLR端子の本格的マイクも接続可能。もちろん+48Vのファンタム電源にも対応しているのでコンデンサーマイクもOKです。

 

マイク1と2はステレオ設定が可能なので、電子キーボードをつないでライブ演奏なども可能。

 

さらにLINE入力端子は、オーディオプレーヤーなどを接続してBGMを流すのに使えます。

 

AeroCaster プランビュー

 

カメラやPCをワンタッチ切り替え

AeroCasterでは4台のスマートフォンをボタンひとつで切り替える、マルチカメラでの配信が可能です。

配信中の映像は、AeroCaster LIVEをインストールしたiPadで確認できます。

 

また、配信中の映像の一部に小さく別のカメラの映像をオーバーラップさせるピクチャーインピクチャー(PnP)や左右の画面分割表示にも対応。

画面配置やタイトル画像、テキストなどの組み合わせはシーンとして30パターンまで登録可能です。

AeroCaster シーン登録

 

画面切り替え時のトランジション効果は、瞬間的に切り替えるカット、じわっと変化しながら切り替わるクロス・ディゾルブ、横へずれながら切り替わるワイプなどをアプリ上で選択できます。

 

AeroCaster トランジション設定

 

さらにWi-Fiの利点を活かして、スマホの代わりにパソコンを接続して画面を配信することもできます。

 

もちろん、配信管理用iPadの中にある画像や動画、音楽も使えます。

AeroCaster iPad内コンテンツ

 

BGMや効果音などサウンド機能も充実

AeroCaster本体にはBGM再生用のボタン(この種の機材ではサウンドパッドというのが一般的です)や効果音用のボタンがあり、ワンタッチで曲や効果音を鳴らすことができます。

 

場面チェンジの時に流すジングル、ファンファーレや拍手などの効果音を登録しておくと、配信がより華やかになりますね。

 

なお、AeroCaster本体にもマイクを内蔵しているので、配信担当者の声を流すこともできそうです。

 

基本的なセットアップ

カメラとして使うスマートフォンには専用アプリAeroCaster Camera、配信チェックと操作用のiPadにはAeroCaster LIVEというアプリをインストールします。

AeroCaster カメラアプリ

 

配信は基本的にWi-Fi接続で行うので、配信場所にはWi-Fi設備が必要です。

ただし、4G/5G回線での配信も可能となっているのは注目されます。詳細な情報がわかりませんが、AeroCaster自体がモバイルルーターとなって配信できたらすごいですね。

AeroCaster 配信アプリ

 

できれば追加したい機材

スマートフォンをカメラ代わりに使うので、コンパクトな三脚とスマートフォンホルダーを台数分用意しましょう。長時間の配信になるときは、スマートフォン用にモバイルバッテリーを用意したほうがよいかもしれません。

 

そのほかには音声チェック用にヘッドフォンが一台あると便利です。

あとはタブレット用のスタンドぐらいでしょうか。

さらに余裕があれば照明用ライトや出演者用のマイクがあると、よりクォリティの高い配信ができます。

 

 

ユーザータイプ別のお奨めポイントを解説

では、ユーザーのタイプ別に、AeroCasterのお奨めポイントを紹介していきましょう。

 

これから配信を始めたい人へ

  • カメラ不要で初期コストを抑えられる

  • パソコンなしでYouTube、Facebookなどに簡単配信

 

これからライブ配信をはじめたいけど、どんな機材を揃えたらいいかわからない人やパソコン操作(ソフトのセットアップ)が苦手な人に、AeroCasterは最高です。

AeroCaster カメラセットアップ

 

なんといってもビデオカメラやWebカメラが不要で、手持ちのスマートフォンで始められるのが手軽。

友達や職場の同僚、配信に参加するメンバーなどからスマホを借りれば、あとはアプリ用にiPadを用意するだけで機材が揃います。

 

配信専用にパソコンを用意しなくてもいいというのも大きなメリットです。

配信サービスのほうも、YouTubeFacebookTwitchなどを簡単に設定可能。その他のサービスを使いたいときはカスタムRTMPという設定で対応できます。

AeroCaster 配信設定例

 

 

機材をシンプル化・セットアップの手間を省きたい人

  • 手持ちのスマートフォンをカメラ化

  • わずらわしいケーブル管理から解放

  • パソコン不要。配信操作はiPadで

 

ビデオカメラやパソコンがいらないだけではありません。

カメラと配信機材をつなぐケーブルが不要になるのも案外大きなメリットです。

 

複数カメラを使ったマルチアングル撮影では、いろんなところにカメラを配置したくなります(というかアングルにバリエーションをつけないと意味がありませんね)。

 

これまで一般的だったやり方だと、ビデオカメラの映像をHDMIケーブルで配信機材へ送ることになりますが、HDMIケーブルはおよそ5m以上になると信号の劣化が激しく、それを補うためにケーブルの価格が急に高くなります

ネット通販だと最近は安価なHDMIケーブルも増えてきましたが、ユーザーレビューを読むといろいろとトラブルも多いようで、不安が残ります。

 

 

その点AeroCasterならWi-Fi接続なので、ケーブルの接続不良やそもそも必要なケーブルを忘れてしまったといったミスとは無縁です。

 

こういった点を総合すると、常設の配信専用部屋がなく、配信のたびに機材をセットアップしなければならない人にもぴったりでしょう。

 

 

ちなみに、パソコンは配信用としては不要ですが、Wi-Fi接続でパソコンの画面をAeroCasterから配信するのには使えます。

AeroCaster パソコン画面の配信

 

もっと多彩に配信をしたい人

簡易スタジオなどで定期的に配信したいと考えている人、MC、パネラー、ゲストなど何人も登場するような番組作りを考えている人にもAeroCasterは魅力です。

すでにパソコンで配信している方にとっても、今後の機材拡充とコンテンツの充実化を見据えればAeroCasterを検討する価値は充分あります。

 

 

ひとつはすでに紹介してきたとおり、4台までのスマートフォンでマルチアングル撮影ができて、なおかつケーブルレスで自由なレイアウトが可能な点です。

AeroCaster マルチアングル例

 

そしてそれ以外にも次の様なメリットがあります。

  • iPad内のコンテンツを表示

  • スマートフォンをリモート操作

  • 外部マイクを繋げるXLRコンボジャック

  • LINE IN入力 Φ3.5mm ジャック

  • 4G・5G対応でどこからでも配信

 

まず、iPad内の画像や音声などを配信コンテンツとして使えるので、パソコンを使わないというデメリットがひとつ減ります。

 

そのほかに凄いのが、AeroCaster LIVEからスマートフォンのカメラをコントロールできるという点。

 

カメラの切り替え、露出ピントホワイトバランスの調整などを配信担当者がiPad上から操作できます。

特に便利なのがズームでしょう。拡大倍率を操作できるので配信時のカメラワークがバリエーション豊かになります。

AeroCaster ズーム操作

 

外部マイクもファンタム電源対応のコンデンサーマイクを2本接続できるので、2人の対談形式なら充分対応可能。

AeroCaster 外部マイク端子

 

もし、それ以上の規模だったら、別にミキサーを用意すればΦ3.5mmLINE INジャックから入力することもできます(もちろんコンボジャックのほうに入力してもOK)。

AeroCaster マイク2台でのトーク

 

ちなみに、2系統のマイク端子はXLR端子と標準モノラルフォンジャックが合体したコンボジャックなので、どちらも利用可能。

2つのマイクをペアにしてステレオに設定すれば、電子キーボードなどの入力にも使えます。

 

これらに加えてもうひとつの大きな魅力が、Wi-Fiだけでなく4G・5G回線対応となっているところ。

まだ公式サイトの資料だけではよくわかりませんが、「4G・5G回線を介し」と書かれているのでAeroCaster自体にSIMを内蔵してモバイルルーターのように使えるとしたら凄いですね。

そこまでいかなくても、モバイルルーターとのWi-Fi接続でライブ配信ができるのは間違いないでしょう。

 

Wi-Fi設備がない屋外のイベント会場でも、携帯電話の電波さえ届けばライブ配信ステーションになるわけです。

パソコンでも同じようにはできますが、持ち運ぶ機材が減り、接続トラブルのリスクも下がるのは魅力的ですね。

 

もっと配信クォリティをあげて差を付けたい人

  • ディエッサーで聴き取りやすい音声に

  • オートディレイで映像と音声を自動調整

  • コンプレッサー・リミッター搭載
  • エコーキャンセル機能

 

ライブ配信のクォリティを上げるときもっとも手っ取り早くて効果も高いのは、照明と音にコストを掛けることです。

 

このうち、照明(ライティング)についてはパソコンで配信しようが、AeroCasterを使おうが違いはありません。

 

しかし音の方は別です。

AeroCasterの目玉に、ディエッサーオートディレイというふたつの機能があります。

前者はパソコンの知識がかなりあれば対応できますが、後者のほうは日本で特許出願中の最新機能でパソコンでは今のところ太刀打ちできません。

 

まずディエッサーですが、これは”サシスセソ”の音を含む言葉が耳障りになる歯擦音(しさつおん・シビランス)を減らして聴き取りやすくしてくれる機能です。

パソコンの配信ソフトで同じことをやろうとすると、いろんな準備が必要になってしまいますが、AeroCasterならワンタッチ。

 

次にオートディレイ

こちらは、ライブ配信で気になる映像と音のずれを自動で調整してくれる機能。

 

ずれを調整する機能はパソコンソフトにもありますが、残念ながら調整は手動なので入念にチェックしなければなりません。

 

それに対しAeroCasterはこれが自動になっているのが凄いところ。

製品写真を見ても本体上に簡単なスイッチがひとつあるだけなので、このスイッチをオンにすればあとはなんの手間もいらないみたいです。

 

ほかにも、コンプレッサーやリミッター、オートレベラー、エコーキャンセルなどの機能があり、パソコンだったら複雑な設定が必要なところを、AeroCasterだけで簡単にこなせてしまいます。

 

AeroCasterをお奨めしないのはこんな人

どんな機材にも向き・不向きはあります。

誰にでもお奨めできる万能機材というのはありえません。

AeroCasterに向かないのはどんな人でしょうか?

 

それは、カメラ関係、映像クォリティにとことんこだわりたい人です。

 

AeroCasterは、スマホを手軽にカメラ代わりにできますが、その一方で映像入力用のHDMI端子やSGI端子はまったく備えていません。

なので、ビデオカメラやミラーレス一眼を使った映像には対応できないのです。

 

もちろん、今のスマホカメラの画質は相当なものです。

しかし、ビデオカメラの高倍率ズームのような映像は撮れませんし、レンズ交換式カメラの利点を活かした焦点深度の浅くてまるで映画のような立体的な映像も、構造的にムリです。

 

HDMI端子を持たないAeroCasterだと、将来こういったスマホ以外の高機能カメラに切り替えるという発展性はないので、そこは割り切りが必要です。

 

もしビデオカメラやミラーレス一眼などを将来的に使いたいという希望があるなら、AeroCasterではなく、BlackMagicデザインのAtem Miniシリーズにしておきましょう。

 

スイッチャー不要なら

Rolandには、HDMI機器を1台接続できるUVC-02という製品もあります。

カメラ1台で充分、スイッチャー機能はいらないという人はこちらも検討してみましょう。

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オーディオインターフェイスとしての道はある

ただし、視点を変えるとAeroCasterを将来的に活かす使い方がひとつ浮かんできます。

 

それは簡易ミキサー兼オーディオインターフェイスとして使える、という点。

 

AeroCasterにはパソコンに音を入力するためのオーディオインターフェイスとしての機能もあるので、将来パソコン中心の配信システムに切り替えたとしてもまったくムダになるとまではいえません。

 

マイク入力は2系統になりますが、LINE INジャックと合わせて4系統の音が使えるし、BGMやSEのサウンドパッドとしても使えます。

本格的なミキサーや配信機材には適わないものの、オーディオ用の補助ツールとしては充分使えるはずです。

 

注目の実売価格は?

これだけの機能をもつ、Roland AeroCaster

発売は2022年3月を予定されています。

気になる実勢価格は、5万1000円前後という予想。

 

確かに単体の機械としてはそう安くないんですが、他の機材を使ってビデオカメラやケーブル類まで含めたときのトータルコストを考えると、アドバンテージが見えてくるんじゃないでしょうか。

 

スマホの内蔵カメラで割り切るかどうか。その一点が、選択のポイントだと思います。

大多数の人は、AeroCasterで間に合うんじゃないでしょうか

ご自分の使い方をじっくり検討したうえで、最適な機材をチョイスしてください。

 

 

ローランド AeroCaster 公式サイト

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