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DaVinci Resolveでサードパーティ製VSTプラグインを使う

前回の記事ではMelda Production製のDAW用プラグインの中から無料版のモノをピックアップしましたが、そもそもDaVinci Resolveにも編集用のエフェクト(FairlightFX)が搭載されています。

今回はFairlightFXに搭載されている機能をざっとチェックしたうえで、Melda Production製プラグインとのおおまかな役割分担について考えてみます。

 

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DaVinci ResolveにVSTプラグインを読み込む

FairlightFXについてチェックする前に、DaVinci ResolveでDAW用プラグインを使うための設定を紹介します。

プラグインを読み込む設定を追加することで、FairlightFXとサードパーティ製プラグインを同じように使えます。

 

DaVinci Resolveを起動したらプロジェクトマネージャーの画面から、なんでもいいのでプロジェクトを開きます。新規作成した空っぽのプロジェクトでも構いません。

DaVinci Resolve プロジェクトマネージャー

DaVinci Resolveでプロジェクトを開く

 

プロジェクトを開いたら編集ウィンドウのメインメニューから[DaVinci Resolveについて][環境設定...]を選択します。

DaVinci Resolveメニュー

[環境設定...]を開く

 

環境設定画面を開いて左側のリストから「オーディオプラグイン」を選択します。

上段のVSTエフェクトリストにはVSTプラグインが入っているフォルダーを登録します。

DaVinci Resolveオーディオプラグイン設定

プラグイン用フォルダーを登録

 

今回はMFreeFXBundle用のフォルダーC:\Program Files\VstPluginsとスタインバーグ社製プラグイン用フォルダーC:\Program Files\Steiberg\VstPlugins、オーディオレコーダーアプリケーションのフォルダーC:\Program Files\REAPER(X64)の3つが登録されていました。

もしここにフォルダーが登録されていなかったら、すぐ下の[追加]ボタンをクリックしてフォルダーを設定します。

 

下段のリストは、プラグインの状態を示しています。

上で登録したフォルダーの中にあるプラグインは自動的に読み込まれ、"ロード完了"になっていれば、正常に使用できます。

 

オーディオ用プラグインを使用する

DaVinci Resolveでオーディオ用プラグインを使用する方法はFairlightFXMFreeFXBundleのようなサードパーティ製プラグインも同じです。

各プラグインの細かい操作までは紹介しきれないので、ここではプラグインの適用方法だけを簡単に紹介します。

 

エディット画面での使用方法

エディット(動画編集)ページからオーディオプラグインを使うばあい、タイムライン上のクリップに対してプラグインをドラッグします。

つまり、クリップごとに個別のプラグイン設定を行うことになります。

DaVinci Resolve エディット画面

オーディオFXからプラグインを選択

 

”エフェクトライブラリ”を開くと、リストの中にオーディオFXというグループがあります。

DaVinci Resolve標準搭載のオーディオエフェクトを使用するばあいはFairlightFXを選択し、右側のリストからエフェクトを選んでタイムライン上のクリップへドラッグします。

サードパーティ製VSTプラグインを使用するばあいは、VSTエフェクトのほうを選択して、同様にエフェクトをドラッグします。

 

Fairlightページでの使用方法

オーディオ編集用の”Fairlight”ページでもオーディオエフェクトを使用できます。

このばあい、"エディット"ページと同じようにエフェクトライブラリからクリップごとに指定する方法とは別に、オーディオトラック全体に適用する方法があります。

DaVinci Resolve Fairlight画面

FairlightでのオーディオFX指定

 

ミキサーのパネルを開くと、オーディオ用チャンネルの中に「エフェクト」というところがあります。

[+]ボタンをクリックするとメニューが現れて、エフェクトを選択できます。

DaVinci Resolveトラック単位のエフェクト

トラック単位のエフェクト指定も可能

 

ミキサー画面からエフェクトを適用すると、選択しているオーディオトラック全体にエフェクトがかかるため、クリップごとに指定する手間が省けます。

素材クリップの状態や編集目的に応じて、クリップごとにかけるか、トラック全体にかけるかを選択します。

 

FairlightFXに搭載されているエフェクト一覧

DaVinci Resolve 17.2に搭載されているFairlightFXをリストで紹介します。

エフェクト名 概要
Chorus ディレイ時間や広がりを調整できるコーラス
De-Esser 歯擦音を軽減する
De-Hummer ハムノイズを軽減する
Delay ディレイ
Dialog Processor 声(会話)に関する複数のエフェクトをまとめた複合ツール
Distortion ディストーション、音を歪ませる
Echo エコー
Flanger フランジャー
Foley Sampler 効果音、環境音などを録音できる機能
Frequency Analyzer 音量変化をグラフィカルに表示、周波数帯域の指定が可能
LFE Filter 低域効果音用のフィルター
Limitter 一定以上の大きさの音をカットするリミッター
Meter 音量変化をシンプルなバーグラフで表示するレベルメーター
Modulator 音の振幅、周波数などを調整するモジュレーター
Multiband Compresssor 4つの周波数帯域別に調整可能なコンプレッサー
Noise Reduction 環境音などを抑制するノイズ軽減ツール
Phase Meter チャンネルの広がり感を表示する
Pitch 半音/セント単位で調整できるピッチ補正機能
Reverb リバーブ、ルームサイズや初期反射などを細かく調整できる
Soft Clipper 大音量をカットする、Limitterよりややマイルドな効果
Stereo Fixer ステレオの左右入れ替えやモノラル化などの操作
Stereo Width ステレオの広がり感を調整
Sorround Analyzer サラウンド効果をグラフィカルに表示
Vocal Channel ボーカル用のコンプレッサー、EQ、フィルターの複合ツール

 

なお、このほかにFairlightページのミキサーでは5バンドのイコライザーとダイナミクスの設定があります。

ダイナミクスは、リミッター、コンプレッサー、エクスパンダーまたはゲートの機能を複合したツールで、トラック全体の音量を制御できます。

 

FairlightFXとMFreeFXBundleの役割を対比

上記のなかから、ミックス/マスタリングに関係しそうなものをピックアップして、MFreeFXBundleと並べてみます。

機能・用途 FairlightFX MFreeFXBundle
ノイズ除去 Noise Reduction -
リミッター Limitter、Soft Clipper -
コンプレッサー Multiband Compressor MCompressor
イコライザー ※ミキサーで処理 MEqualizer
フィルター Filter MBandFilter
ピッチ補正 Pitch MAutoPitch
位相補正 - MUtility、MFreeformPhase
リバーブ Reverb MCharmVerb、MConvolutionEZ
ディレイ Delay -
サチュレーター - MSaturator
ステレオ効果 Stereo Width、StereoFixer MStereoExpander、MSpectralPan
ラウドネスメーター ※Fairligh本体に組み込み MLoudnessAnalyzer

こうして並べてみると、楽器の定位調整に必要な位相補正機能と、音にきらびやかさを与えたり歪ませたりするサチュレーター以外はだいたいFairlightFXにも含まれていました。

このふたつは楽器独特のものといっても良さそうなので、一般的な意味での動画編集には不要ということでしょうか。

 

また、コンプレッサーについては、FairlightのばあいMultiband Compressorのほかに、Vocal Channelにも含まれていて、さらにミキサーのダイナミクス機能でも調整できます。

 

ただ、注意が必要な点として、楽器の音作りに使えるようなものかどうかは詳しくチェックする必要があります。

積極的な音色加工に使われることもある楽器用コンプレッサーと、会話の音量差を減らして聴き取りやすくするような整音目的のコンプレッサーは、まったく別物と考えた方がいいかもしれません。

 

今回は、音楽主体の動画制作が目的なのでMFreeFXBundleをメインで使うことになるかと思います。

 

さらにもうひとつ検討を要する点として、どちらもノイズゲートありません。

厳密に言うとFairlightFXの”VocalChannel”の中にゲート/エクスパンダーがありますが、わざわざ”VocalChannel”に組み込んでいるところが気になります。

環境音だけでなく、電気的なノイズなどにも対応できるか検証が必要かもしれません。

 

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