今回の記事は、パソコンの使いこなしと関係ありません。
今後、PCアプリの操作を紹介するつもりですが、その前に前提の知識としてアンプ自体の使い方をいちおう押えとかないとダメそうなので、予備知識篇とご理解ください。
この記事の目次
ギターアンプの話をしようと思う
以前、というギターアンプをご紹介しました。
基本エレアコ用として使ってるわけですが、2020年暮れにエレキギターも入手。
そこで、このアンプの使い方についてちょこっとだけ触れておこうと思います。
Spider VシリーズはPCやモバイルデバイス上のアプリケーションででいろんな音を作り込んでいけるんですが、そこまで語れるレベルじゃないので、今回はアンプ本体のみの音作りに絞ります。
というよりは、本体ダイアルの使い方の確認ですね。
なので、エレキギターに詳しい人にはほとんど役に立たない情報です。
ギター始めてみようかな、アンプなに買おうかな、というレベルの人だったら少しは参考になるかもしれません。
ギターはテレキャスタイプ
アンプの話に行く前に、今回手に入れたギターについて。
40数年ぶりに買ったエレキギターがこれです。
マイケルケリー ギターズというブランドのというモデル(写真は公式サイトから)。
Striped Ebonyというのはボディのトップ材が縞模様のエボニーなのに由来してます。
高校生のとき買った最初の一本はロクに弾けないまま死蔵したあげくに譲ってしまったので、実質初めての一本(トーカイのLesPaul Reborn最初期モデルだったので、今持っていればジャパンビンテージ扱いされたかも。惜しいことをした・・・)。
もちろん、ロングスケールも初めてなら、シングルコイルピックアップも初めて。
ギターアンプの音作りも実質未経験の初めてづくし。
ついでにいうと、ボディのマテリアルがアルダーやアッシュのような典型的フェンダー系とは違うので、いわゆるテレキャスサウンドが出るかどうかはわかりません(聴き分けられる経験ないし)。
セレクターは4Wayで、ふたつのピックアップを シリーズ接続したちょっとパワフルな音が出せます。
まあ、初心者がこのフェンダー系ギターでの音作りにチャレンジした一例ということでご理解ください(アンプの性能をフルに引き出すコツとかいうレベルではない、と)。
前置き(と書いて言い訳と読む)が長いね。
音をしっかり聴くためティルトスタンド造った
さらに余談を。
アンプで音作りするにはスピーカーから出る音をしっかり聴くために耳を同じ高さにするのが肝心だとか。
立って演奏しながら自宅練習用小型アンプの音を聴くと、ざっくりいって耳のほうが1m以上高い位置にあるんで、高域が聞こえていない。
それを元に音作りするとどうしても高域を持ち上げたくなるけど、オーディエンスに届く音はかえって高域がキツすぎるというこです。
そこで椅子に座って練習するとき音がちゃんと聞けるように、アンプ本体を傾けられるスタンドを造りました。
ま、コピー用紙の段ボール箱をカットしただけですが。
V20だけコントロールが違う
本題に入る前にもう少し。
こんどはSpider VシリーズにおけるV20のポジションについて。
このシリーズ、コントロール系はだいたいこんなルックス。
中央やや右寄りに小さな液晶パネルがあり、その下のダイヤルで100種類以上もあるいろんなパッチ(プリセットトーン)を選べるようになってます。
ところがV20だけはこのパネルとダイヤルがなく、代わりに16ポジションのプリセットエンコーダーと呼ばれるロータリーダイヤルになってます。
つまりアンプ本体で呼び出せるのはこの16パターンだけで、残りを選ぶにはPCまたはモバイルデバイスのアプリでの操作が必要です(ついでにいうと、V20だけはフットペダルを接続できないので、演奏しながらのエフェクト操作もできません)。
これを補う方法が見つかったので最後に軽く紹介します。
この辺、詳しくは以前の記事で紹介しているので参考にしてください。
で、Fukuzumiの場合、16ポジションのうち、エレアコで使うAccoustic以外は、Clean1とCrunch1ぐらいしかいらないなあと思っています。
Clean2とCrunch2は余計なエフェクトが入ってるし、その他は、プレイしたい曲に合わないので使い途がない。
あとBassぐらいは残しとくとして、それ以外は全部カスタマイズ候補。
このへんはいずれもっと使い込んでから紹介できたらと思います。
Clean1での音作りをやってみる
いまのところ、YouTubeの動画を見ながら、ペンタトニックスケールをベースにブルースのアドリブ練習をしているのでそこだけに限定した話です。
あとピックアップはネック側、ギターのボリュームはフルに上げて、トーンは半分から下くらいにしています。
もちろんプリセットエンコーダーはClean1限定で。
ゲイン/ボリューム/マスターの関係
V20 MkIIには、音量に関するダイアルがゲイン、ボリューム、マスターの3つあるんですが、このうちゲインとボリュームのふたつはどう組み合わせてもあんまり音は変らない印象。
両方フルテンにあげようが、片方上げてもう一方下げようが、聴感上大きな変化がない。
クリーントーンしか出さないのでふたつのダイヤルの組み合わせに効果がないんじゃないかと見ています(もちろんシロウト考えなんで、ギターアンプに詳しい方がいたら教えてください)。
ボリュームダイヤルの役割
付属のマニュアル(パイロットガイド)によるとボリュームノブについては次のように書かれています。
Masterノブに設定されたプリセットのボリュームを個別にコントロールします。プリセット間のボリュームをこのノブでマッチさせます。
正直いってよくわかりませんが、プリセットを切り替えると設定の違いで音量に差が生じるので、それを調整するための補正ダイヤルということでしょうか?
普通のアンプでいうゲインとボリュームは、このV20 MkIIの場合、ゲインとマスターなのかも・・・。
【補足】
その後いろいろいじってみて、今では、ゲインとマスターで基本的に設定して、あとはトーンやFXボタンの設定で音量が変わるのを補正するのにボリュームを使っています。
もっと大事なのがマスターダイヤルのポジション。
ゲインとボリュームがギターからの入力信号を調整するのに対して、マスターはスピーカー/ヘッドフォンへの出力を調整するものという理解なんですが、あるところで音量だけでなく音質が急激に変化します。
ダイヤル位置でいうとだいたい9時あたり。
ここから下に音量を絞ると、急にストンと音が小さくなり8時の辺りでは消えてしまう。
加えて9時より下では音のハリ、艶がなくなる。
というわけでハリ、艶のある音を出したかったらマスターのダイヤルは10時半より上にするぐらいがいいと思ってます。
その上で出力の音量を絞りたいときは、ゲインとボリュームの方を下げる。
前述のとおり、Clean1のばあいゲインとボリュームのバランスはどうやってもあまり変化はないので、細かいことは考えず揃って同じ位置に。
いまんところこれでいんじゃないかと思ってます。
トーンダイヤルはひとつ
V20 MkIIの特徴として、トーンダイヤルがひとつしかありません。
12時がフラット、それより左に振ればウォーム、右に振ればブライトなトーンになります。
ギターがテレキャスタータイプなのと、ブルースのアドリブソロを練習中ということで、高域を押えてちょっとウォーム寄りにしています。
エフェクトでさらに味付け
この状態からリバーブとディレイを加えると、さらに艶が出ます。
リバーブは独立したダイヤルで指定。だいたい10時の位置ぐらいかな。もちろん部屋の状況などにもよりますが。
ディレイはアンプのエフェクトボタンで設定しますが、はじめはこの使い方が難しい。
FX1~FX3の3つのボタンがあり、それぞれのオン/オフを切り替え。
効き具合を決めるダイヤルは3つのボタンに共通です。
3つのボタンといっても機能が固定されているわけではなく、プリセットによって組み合わせが決められている。これが初心者にはわかりづらいところ。
まず5タイプのエフェクトがあり、プリセットごとにそこから3つがセレクトされてFX1~FX3に割り当てられます。
割り当てられているエフェクトはパッチ(プリセット)ごとに違い、LEDの色で見分けます。
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黄色 - ダイナミクス/コンプ
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オレンジ - ディストーション
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青 - モジュレーション
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緑 - ディレイ/エコー
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紫 - フィルター、ピッチ、シンセ
Clean1を選んだ場合、FX1がオレンジ、FX2が青、FX3が緑のセットです。
ということは、エンコーダーでClean1を選ぶとダイナミクスやピッチはいじれません。
また、Clean1のデフォルトではFX1~FX3はすべてオフになっています。
そこで、ディレイを掛けたかったら、FX3のボタンをプッシュしてエフェクトをオンにし、ダイヤルで効き具合を調整。
ちなみに、Clean1でFX1をオンにするとディストーションがかかるのでちょっとだけ歪みます。
写真だとFX1が黄色に見えますが実際はちゃんとオレンジです。
もし、複数のエフェクトを掛けたいときは、たとえばFX1をオンにしてダイヤルで調整したあと、いったんオフ。さらにFX3をオンにしてダイヤルで調整。
その上でFX1も再びオンにして使うという形になるようです。
ちなみに、ディレイはごく薄くあっさりと掛けてます。
FXダイアルの注意
もしFX1をいじったあとそのままFX3を調整すると、ダイヤルを回したときFX1とFX3の両方の設定が動いてしまいます。ここが要注意ポイント。
ディレイを深くしようととダイヤルを右に回したら、ディストーションまで大きくなった、みたいなことが起こります。
なので、あるエフェクトだけいじりたいときは、必ずその他はいったんオフに。
そして、演奏するときは改めてオンにします。
いったんプリセットに保存してしまえばこんなめんどうはないんでしょうけど。
また、いったんエフェクトを調整したあと、パッチ(プリセット)ダイヤルを動かすと、そっちのセットに切り替わってしまうので、もういちど元のパッチに戻したときはデフォルトのエフェクト設定に戻ります。
なのでいちど決めたらダイヤルは触れないこと。
逆に、いじりすぎてわからなくなったときは、いったん他のプリセットに切り替えてから戻ればデフォルトになるので、やり直しが簡単です。
いちど設定を残しておきたかったら[SAVE]ボタンをプッシュすれば保存できるはずですが、ここはまだ実際に試してません。
プリセットエンコーダーの使いこなし
いまのところこんな感じのセッティングで使っています。
マスターをある程度上げないと音が貧弱なので、自宅練習での音量調整はゲインとボリュームでやっているという感じです。
やっとおおよそのめやすがついたというところですが、さらにもっと色気のある音が欲しいので、この先はPC版アプリの方でもっと音を造っていこうと思います。
その場合、チャンネルセレクターのClean1を上書きするのではなく、今後も使いそうにないVIBE1/2やAMBIENT1/2を入れ替えるつもり。
Spider V20 MkIIのダイヤルで最初だめだなぁと思ったのは、プリセットエンコーダーが16ポジションしかないので使い勝手がいまひとつなこと。
アプリ上の設定には、ユーザー登録用エリアがちゃんとあるんだけど、どうやらそれをエンコーダーのダイヤルに設定できないっぽい。
エンコーダーでささっと設定を切り替えるには、01~16のどこかに上書き保存しないといけません。
16個のポジションのうち、メーカー設定プリセットは12にして、残り4つをユーザープリセット用に空けておけばよかったのにと思っていたのですが、アプリの使い方を調べているうちに、01~16にカスタム設定を割り当てる方法が見つかりました。
しかも、デフォルトセットの内容を完全に上書きしてしまうんじゃなく、リストの並べ替えという形で設定できます。
つまり、プリセットの中でも個人的によく使うものや自分で作ったカスタム設定は、並べ替えの形で01~16に登録することで、PCやモバイル端末なしでも、アンプ本体のダイヤルだけですぐに選べるわけです。
こうなると、16ポジションしかないエンコーダーもあまりデメリットではなくなりますね。
アマチュアの自宅練習用としては充分じゃないでしょうか。
ただしClean1やCrunch1といったポジション名はパネルへのプリントなので、書き換えられません。どこに何を割り当てたのかしっかり覚えておく必要はあります。
この点は、上位機種の液晶パネルつきエンコーダーがうらやましいところです。