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キーボードショートカットを活用するには[Ctrl]キーが肝心

皆さん、Windowsパソコンのキーボードショートカット使ってますか?

キーボードショートカットを覚えてくるとマウス操作が減るので、その分手首や肘の痛み、肩のコリなんかが起こりにくくなります。

健康に気を使うなら、マウス依存を減らすため、キーボードショートカットを積極的に使っていくことをお薦めします。

えっ?おおげさだと思いますか?
そんな人には、後ほど私の体験をご紹介しますよ・・・

 

健康のためマウスの使いすぎに注意しましょう

あらためてキーボードショートカットとは?

その前に、キーボードショートカットってなに?という方がいるかもしれないんで、念のために説明しておきますね。

キーボードショートカットは、マウスなどのGUI用ポインティングデバイスを使わずにパソコンをキー入力で直接操作できるようにしたものです。代表的なキーボードショートカットとしては、コマンドを間違って実行しちゃったとき元に戻す[Ctrl+[Z]、文字の切り取りやコピーに使う[Ctrl]+[X][Ctrl]+[C]、そして[貼り付け]に使う[Ctrl]+[V]なんかは使ったことがある人も多いでしょう。

[Ctrl]+[X]というのは[Ctrl]キーを押しっぱなしにしたまま、さらに[X]キーを押すという意味です。

Windowsだと、よく似たのにアクセスキーというのがありますが、あれはメニュー項目のひとつひとつにアルファベットのキーを割り当てたものですから、操作の流れはメニューどおりにたどっていかないといけません。

アクセスキーとキーボードショートカット

赤枠内がキーボードショートカット。

しかし、キーボードショートカットはメニューの階層に関係なく、いきなりコマンドを呼び出せます。なのでマウスで画面を操作するより、もちろんアクセスキーを使うよりも手っ取り早く、効率よく作業できるんです。

上の図では、コマンド名のすぐ後ろに()つきで書かれているのがアクセスキーで、メニュー右端の赤枠内がキーボードショートカットです。メニュー内にキーボードショートカットも書かれていますが、これはあくまで目印。メニューを開かなくてもこのキーを押せば直接実行できます。

今回は、このキーボードショートカットのお薦めです。それも、作業効率だけじゃなくて、健康の面からも。

マウス歴20年オーバーでみごとガチガチのカラダに

さて、当サイト管理人のワタクシことFukuzumiはMacintosh Plusから30年以上、マウス操作のパソコンを使っています

長時間マウスに触ることも多く、そのときは手首や肘の痛みを感じながらだましだまし作業することもありました。

そして気づいたら、いつの間にか右肩だけが巻き肩に。
巻き肩っていうのは肩がカラダの前方に出てきてなおかつ、少し内側に入り込んだ状態です。両肩とも巻き肩になると、典型的な猫背になります。

巻き肩は、肩甲骨が前側に出てくる一方で胸の方の筋肉は縮んだ状態で、両方とも固まっています。こうなると肩甲骨の可動域が極端に狭くなっているだけでなく、胸や脇腹も固まっているので、カラダ全体を大きく動かすスポーツはできません。

ときには命に関わる

しかもワタシの場合右肩だけ極端に固まっていたので、前から見ると左右の肩の高さが違ってカラダがゆがんでいます。そのうえ右方向に首がまわらなくて、車でバックするとき後方確認に支障がありました。

ほかにも、床に座っての開脚で70度ぐらいしか開かないとか、背中側で上下から腕を伸ばして指先をタッチする、ヨガでいう牛の顔のポーズの上半身部分ができないとか、とにかくガチガチになっていました。

こうなるとラジオ体操すらカラダの左右の動きがちぐはぐで、とってもカッコ悪いんですよ。どう思います、こんなオヤジ。

50歳になる頃の話です。

その頃、健康のためにロードバイクに乗り始めましたが、カラダが硬いと自転車でも問題です。走りながらカラダをひねっての右後方確認ができないので、路肩に停まっている車や歩行者を避けるのにもいちいち停まらないといけません。

ロードバイクに乗っていてカラダが硬くて後方確認ができないと、時にはマジ命に関わるのです。

カラダに負担をかけるマウス操作を減らせ!

そこでカラダに気を使うようになりトレーニング(というより、ほとんどリハビリ)をはじめます。

細かいところは省きますが、結果わかったのは、右の肩甲骨周りが極端に固くて肩甲骨剥がしができないこと。またそれに伴って、小胸筋など胸郭周りの筋肉も固まっていて、右半身がガチガチだということでした。

これはもう、長年マウスを使い続ける一方で運動不足だったせいに間違いありません。

みなさんは、こんなカラダにならないように日頃から気をつけてほしいんですが、そのためにもキーボードショートカットを積極的に採り入れて、マウスの使いすぎによる手首や肘の負担を減らしてください。

 

ショートカットを使いこなすための壁

ところでキーボードショートカットに慣れてくると、たぶんCtrl]キーの位置が気になってくるはずです。

いまのキーボードは使いづらくて、集中力が落ちる

[Ctrl]キーは左手の小指で押すのに、ほかのキーとの組み合わせるときはアクロバティックな動きになってしまい、どうしてもホームポジションから指が離れてしまいます。

[Ctrl]キーの位置

いまのキーボードは[Ctrl]キーがホームポジションから遠くて使いづらい。

指がホームポジションから離れると、単に文字の入力効率が落ちるだけではありません。指を動かすたびに[Ctrl]キーの位置を確認しないといけないので、そこで集中が途切れます。簡単に言うと、考えが止まってしまうんです。

パソコンを使い慣れてくると、頭の中で文章を考えたり資料を確認し、あとから一呼吸おいて作業するなんてことはしません。特に原稿執筆の場合、文章を考え、前後関係などの構成も考えながら同時に入力していきます。

そのためにはいちいち手元を見なくても入力できるタッチタイピングの技術が必須で、キーボードのホームポジションからなるべく移動したくありません。

キーボードショットカットに欠かせない[Ctrl]キー

マウスやキー操作のために画面から目を離して、手元を見る。それは、すなわち考える作業が止まることを意味し、作業効率が大きくダウンします。

ライターや編集者、それにたぶんプログラマもこれがとっても嫌なんで、ホームポジションからなるべく指を離したくありません。
もちろんキーボードからマウスに持ち替える動作なんか論外ですが、矢印キーや[BackSpace]キーなんかも遠すぎです。[Enter]キーだって、右手を大きく開くかホームポジションから手首を捻らないと届かないので、作業スピードは落ちるし、なにより手首に負担がかかります。

そこでホームポジションから手を離さずにキーボードショートカットを使いこなすには、どうしても必要なことがあります。

それは、キーボードの[A]キーの左に[Ctrl]キーがあることです。

キー割り当て変更ツールで問題解決

ところが、いまのパソコン用キーボードでは、ふだんほとんど使うことがない[CapsLock]キーがこの一等地を占拠していて[Ctrl]は隅っこに追いやられています。

実はWindowsが普及する前のパソコンは、[Ctrl]キーが[A]の隣にありました。当時はメニューでもキーボード操作だったんで、使いやすい場所にある[Ctrl]キーとあともうひとつ[Esc]キーをうまく使って、効率よく操作できるように考えられていました。

ところが途中で[Ctrl]キーの位置が[CapsLock]キーと入れ替わってしまい、そのままずるずると続いています。

昔からこの変更は使いにくい、嫌だと感じる人は多くて、キーの位置を入れ替えてしまうソフトが作られてきました。正確にいうと、キーボード上の[CapsLock]や[Ctrl]キーの位置はそのままなんですが、[CapsLock]を押したときには[Ctrl]を押したようになり、逆に[Ctrl]を押したときには[CapsLock]として働くように、ソフト上で割り当てを変更してしまうんです。

[Ctrl]と[CapsLock]のキー入れ替え

[Ctrl]と[CapsLock]を入れ替えることでキーボードショートカットを使いやすくします。

Change Keyで簡単割り当て変更

この記事で紹介しているChangeKeyを使って入れ替えたキー割り当てを元に戻そうとして、リセットできませんでした。

キー割り当ての入れ替えには、KeySwap for XPをお薦めします。Windows10での動作も確認されています。

【2023年6月24日補記】

※この問題は新しく導入したパソコンでは見られなかったので、安心して使えると思われます。

 

そんなキーの入れ替えをパソコン初心者でもわりと簡単にできてしまうのが、Change Keyというオンラインソフトです。

わりと簡単にというのは、このツールそのものの使い方は簡単なんですが、LZHという書庫ファイル形式で配布されているんで、いきなりは使えません。
LZH形式に対応した書庫管理ソフト(アーカイバー)が必要です。
でも書庫の展開さえできればあとは簡単、誰でも使えます。

窓の杜でChange Keyをダウンロードする

LZH形式を扱えるアーカイバーについては、別の記事で紹介します。

Change Keyの特徴はまず、非常駐型ということ。設定するときにいちど起動すればあとは必要ありません。
操作もとてもわかりやすく、画面に表示されるふたつのキーボードの画をクリックして、入れ替えたいキーと、新たに割り当てる(置き換える)キーを選ぶだけ。これならキー割り当てツールを初めて使うひとでも安心です。

あとは、登録コマンドを実行してWindowsを再起動すれば終わりです。

ただし、Windowsのアップデートによって変更した割り当てが消えてしまうことがあるので、そのときはもういちどChange Keyを使って設定をやりなおします。

Change Keyでキーを入れ替えよう!

では、実際にChange Keyで[Ctrl]と[CapsLock]を入れ替えてみましょう。

step
1
Change Keyを起動する

Windowsの設定を変更するので、管理者権限で起動する必要があります。Change Keyの実行ファイルを右クリックしてコンテクストメニューから[管理者権限で実行...]を選びます。

Change Key起動

Change Keyを管理者権限で起動。

step
2
[CapsLock]キーを選ぶ

キーボード図が現れるので、まず割り当て変更したい[CapsLock]キーを選択します。

変更するキーの選択

キーボード図で変更したいキーをクリック。

 

step
3
ふたつめのキーボード図で[Ctrl]キーを選ぶ

割り当てたいキーを指定

ふたつめのキーボード図が現れたら、さっき選んだキーに割り当てる[Ctrl]キーをクリック。

以上でまず1個めのキーの入れ替え終了です。こんどはペアになるキーの方で作業を行います。

step
4
交換相手のキーについても指定する

先ほどと同じように、こんどは[Ctrl]キーをまず指定します。

交換するキーを指定

入れ替えのペアになるキーを選択します。

step
5
ふたつめのキーボード図で[CapsLock]を指定

交換するキーの指定

ふたつめのキーボード図でCapsLockを選択。

今度は本来の[Ctrl]に[CapsLock]を割り当てます。

step
6
[CapsLock]と[Ctrl]の入れ替え終了

これで[Ctrl]と[CapsLock]の入れ替え完了です。

CtrlとCapsLockの入れ替え完了

[Ctrl]と[CapsLock]の入れ替えが終了。

step
7
[登録]を実行して設定完了

登録]を実行し、Windowsを再起動すると設定完了です。なおここでは[Esc]と[漢字]キーの入れ替えも行っています。

Escキー漢字キーの入れ替え

[登録]を実行して、Windowsを再起動したら完了。

カラダを守り、集中力もあがって作業効率アップ

さあ、これでキーの入れ替えができました。
[Ctrl]キーが近くなって、ホームポジションから手を離さなくていいのでキーボードショートカットが格段に使いやすくなったはずです。これでマウス操作も減らせます。

[Esc]と[漢字]キーを入れ替えた場合は日本語入力ソフトのモード切り替えがちょっと不便に感じるかもしれませんが、それについては日本語キーボードを使っていれば[変換]キーでの操作ができるのであまり問題ではないかと思います。

このキー配列で唯一使いにくくなったと感じるのが、仮想デスクトップの切り替えです。もともと[Ctrl]+[Win]+左右の矢印キーによるデスクトップ切り替えは、右手が矢印キーを押すためにホームポジションから大きく離れるのでダイレクトな操作ではありません。
さらに[Ctrl]の位置が変わってしまったので、使いやすさは少し下がってしまいました。

でも、デスクトップの切り替えよりは他のキーボードショートカットが使いやすくなるほうが、効率アップになると思います。

キーボードショートカットを活用して、作業の効率アップと同時に肩や手首の負担を減らしてカラダをいたわりましょう。

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