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Win版OBS Studioの新たなブラックスクリーン問題(2021年補足版)

Windows版のOBS Studioを使っていてデスクトップ全体をキャプチャできないばあい、これまでふたつの問題点が認識されていましたが、最近では新たに別な原因が登場しています。

今回は、この3つめの問題点を解消する方法について紹介します。

アップデートで解決

OBS Studioバージョン27.0へのアップデートによってブラックスクリーン問題は解消されたようです。

OBS Studio アップデート情報

アップデートで問題は解消

 

 

ライブ配信ソフトの代表格OBS Studio

OBS Studioはオープンソースのライブ配信用ソフトです。

特別な機器がなくてもパソコンとネットワーク環境があれば無料でライブ配信が可能なこと、パソコン内蔵のカメラ、外付けのWebカメラ、ビデオカメラなどを切り替えられることなどから、特ににゲーマーの間で知られてきました。

カメラのライブ映像以外でも、パソコンの画面を表示したり保存している動画や音楽を再生するといったことも可能なので、パソコン解説動画の作成なんかにも使われています。

COVID-19騒動以後はライブ配信も含めた動画コンテンツの需要が高まるにつれて、より多くの人から注目を集めるようになってきたようです。

 

デスクトップが真っ暗でキャプチャできない

OBS Studioではパソコン上の特定のウィンドウだけや、画面全体を映像ソースとして表示できます。

ところが、Windows版ではデスクトップの表示ができない(真っ黒な画面しか表示されない)という問題が発生することがあります。

OBS Studio ブラックスクリーン

デスクトップをキャプチャできない

 

これではパソコンの操作解説などには使えないため非常に不便なのですが、重要な問題だけに対策もよく知られています。

ひとつはNVidia製グラフィックチップに関連する問題で、「3D設定の管理」という機能を使ってOBS Studio使用するグラフィックプロセッサを「統合型グラフィックス」に指定することで解決します。

OBS Studio 3Dグラフィックス設定

3Dグラフィックス設定を「統合型」にする

 

もうひとつはOBS Studio管理者権限で起動する。というものです。

 

2020年版ブラックスクリーン問題

ところが、最近になってこのふたつでは解決できないケースが見られるようになりました。

Fukuzumiのノート型PCでも、以前はきちんとデスクトップをキャプチャできていたのが、久しぶりに起動してみるとデスクトップだけ表示できなくなっていました。

これには、どうやらWindows10本体のアップデートが関係しているようです。

 

調べてみると、海外のユーザーが最新の解決方法を紹介しているのを発見。

私が参考にしたのはこちらの動画です。

 

これによると、ディスプレイ設定の中にある詳細設定で、クラシックアプリという設定を追加すれば解決するようです。

 

ディスプレイ設定を追加する

step
1
WIndowsの設定を開く

まず「Windowsの設定」画面を開いて、「システム]をクリックします。

OBS Studio Windowsの設定

設定画面でシステムを開く

 

 

step
2
ディスプレイ設定を選択

システム設定画面の中で[ディスプレイ設定]を選択しましょう。

OBS Studioディスプレイ設定

ディスプレイの設定を開く

 

step
3
グラフィックの設定

ページをスクロールして「ディスプレイの詳細設定」グループの中にある[グラフィックの設定]を選択します。

OBS Studio グラフィックの設定

グラフィックの設定を開く

 

step
4
クラシックアプリデスクトップアプリを選択

「グラフィックのパフォーマンスの基本設定」が表示されたら、「基本設定を指定するアプリを選択します」で"クラシックアプリを選択しておいて、[参照...]をクリックします。

 

 

OBS Studio クラシックアプリの登録

クラシックアプリを登録する

 

表記の変更あり

この項目は現在、デスクトップアプリと表記されています。

2021年5月確認

Windows10 のグラフィック設定

「デスクトップアプリ」に変更された

 

 

step
5
OBS Studioを登録

ファイル選択ダイアログボックスが開くので、OBS Studioの実行ファイルを指定しましょう。

Fukuzumiの場合は64bit版を使用しているので、"obs64.exe"を選択します。

OBS Studio 実行ファイルの登録

OBS Studioをクラシックアプリに登録する

 

step
6
登録を確認

設定の登録が終わると、OBS Studioが追加されています。

OBS Studio クラシックアプリ登録後

クラシックアプリに登録されたところ

 

[オプション]をクリックすると省電力設定のオプションが表示されますが、特に変更しなくても構わないでしょう

クラシックアプリ 電源管理オプション

電源管理オプションの設定もできる

 

アップデートに伴う2021年版の補足

2021年5月の時点では、この項目も修正が加えられています。

省電力を選択しないと、OBS Studio側でフルスクリーンキャプチャーができません。

もう少し詳しく説明すると、nVidiaコントロール側で”統合型グラフィックス”を選択しておき、さらにWindowsのグラフィック設定にOBS Studioを登録してそちらを省電力にする必要があります。

よく見ると省電力の項目には”GPU : Intel HD Graphics XXX”という記述が増えていて、一方、高パフォーマンスの方には”GPU nVidia GeForce xxxx”となっています。

この表記は以前にはなかったものです。

どうやらnVidiaコントロール側とWindows側の設定を統一することで、OBS Studioでのキャプチャが可能になるようです。

ただし、nVidiaコントロールを”高パフォーマンス NVIDIAプロセッサ、Win10側を”高パフォーマンス”に設定した状態ではキャプチャーできませんでした。

Win10ノートPCのグラフィック設定とnVidiaコントロール

どちらも統合型グラフィックスに設定を統一する

 

これでOBS Studioの画面に戻ると、デスクトップがキャプチャされているはずです。

OBS Studio キャプチャされたデスクトップ

デスクトップが正常にキャプチャされた

 

慌てず探せばたいていの情報はみつかる

このようにWindows側でグラフィックス関係の設定が変わってしまったことで、適切に設定してやらないとOBS Studioが正常に動作しなくなるようです。

いままで動いていたモノが急に動作しなくなるのはびっくりするでしょうが、慌てず対処してください。

OBS Studioのデスクトップキャプチャ問題 - まとめ

  • 従来の設定のままではデスクトップのキャプチャができなくなる
  • 原因はWindowsのアップデートによるものらしい
  • グラフィックパフォーマンスの設定でクラシックアプリに登録すれば解消

 

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