拡大鏡という機能がありますが、プレゼンテーションなどで使用するなら、拡大に加えて画面上に線を引いたりできるとさらに便利です。
そんな機能を備えたフリーソフトZoomItについて紹介します。
その前に拡大鏡について知りたかったら
拡大鏡についても知っておきたいという方は、併せてこちらもご覧ください。
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この記事の目次
ZoomItはMicrosoft公認ツール
ZoomItはMark Russinovich氏が作ったアクセサリで、マイクロソフト社の公式ツールのひとつとして公開されています。
Windowsに拡大鏡機能が搭載されるまでは、画面を簡単に拡大表示できるツールとして人気があり、PCを使ったプレゼンテーションや講演会用にお奨めのアクセサリです。
Windowsのシステムトレイに常駐し、キーボードショートカットで画面を拡大表示するほか、画面上に線を引いたり、休憩に便利なタイマー機能を備えています。
ZoomIt!の特徴
- システムトレイ常駐、ショートカットですばやく操作
- 2種類の拡大表示モード
- 画面の説明に便利なドロー機能
- 休憩時間終了がわかるカウントダウンタイマー
ZoomItの使い方
キーボードショートカットが前提
ZoomItは常駐型ツールで、拡大表示のオン/オフ切り替えなどは基本的にキーボードショートカットで行います。
メニュー操作も可能ですが、キーボードショートカットを使うことでプレゼンテーションの流れを止めることなく操作できるので、ぜひショートカットをマスターしましょう。
設定画面の呼び出し
とはいえ、使い方を確認したりショートカットのキー割り当てを好みのモノにカスタマイズするには設定画面の操作が必要です。
設定画面を開くには、システムトレイに常駐しているZoomItのアイコンをダブルクリックするか、または右クリックでコンテクストメニューを開いて[Options]を実行しましょう。
設定画面はシンプルで、5つのタブに各機能の説明とショートカットキーを割り当てるフィールドがあるだけです。
画面拡大機能(Zoom)
ズーム機能は、画面の拡大表示です。
Zoomのキーボードショートカット
- 拡大表示 【Shift】+【1】
- 拡大終了 【Esc】またはマウスの右クリック
- 倍率変更 マウスホィール回転
Zoomの特徴は単なる拡大表示であること。
つまり拡大した状態では、表示場所を動かす以外のパソコン操作ができません。
いいかえると間違って操作してしまうミスが起きません。
プレゼン中に不用意に操作したくないとき便利なモードです。
マウスを動かせば表示範囲が移動しますが、マウスポインタ自体は表示されません。
ショートカットを変更するときは"Zoom"フィールドのうえをまずクリックしておいて、新たに割り当てたいキーを、キーボードで実際に押してください。
拡大倍率は初期設定では2倍になっています。
実際に表示してみて、スライダーで好みの倍率に調整しましょう。
拡大表示中も、マウスのホィール操作で倍率を変更できます。
拡大中に操作ができるライヴズーム(LiveZoom)
拡大表示中もパソコンを操作したいならZoomではなくLiveZoomを使いましょう。
LiveZoomのキーボードショートカット
- 拡大表示 【Shift】+【4】
- 拡大終了 【Shift】+【4】
- 倍率アップ 【Ctrl】+【↑】
- 倍率ダウン 【Ctrl】-【↓】
Live Zoomの設定はショートカットだけ
拡大中も操作できるようにマウスポインタが表示されています。
また、拡大表示と拡大終了が同じショートカットになっています。
これはパソコン操作に【Esc】キーや右クリックを使うことがあるためです。
LiveZoom中はもちろんキー入力もできます。
描画機能(Draw)
画面上での説明をわかりやすくするために線を描く機能です。
描画は拡大機能と関係なく単独で使うこともできるし、Zoom、LiveZoomのどちらのモードでも利用できます。
Drawのキーボードショートカット
- 描画開始 【Ctrl】+【4】(Zoom時は右クリックも可)
- 描画終了 【Ctrl】+【4】
基本はショートカットで描画開始/終了ですが、Zoomモードのときはマウスの左クリックで描画モードに入れます。
【Esc】キーを押すと、描画を消去すると同時にZoomも解除します。
ドローモードに入ると、マウスポインタが赤い十字に変わり、ドラッグでフリーハンドの線を描きます。
線画を消去する機能はないので、描き直したいときはいったんモードを抜けてからもういちどドローモードに入ってください。
また、ドローモードで描画中は表示範囲の移動ができません。
別の場所を表示させたいときは、いったんドローモードを抜けてください。
線の色は、赤、青、緑、黄の4色を選べます。
色を切り替えるにはそれぞれ【R】、【B】、【G】、【Y】のキーを押します。
Type機能は日本語非対応
ドローモードでは、線を描くだけでなく文字の入力も可能です。
ただし、日本語の表示はできないので実用性はあまりありません。
ブレイクタイマー
Breakはタイマー表示機能です。
Breakのキーボードショートカット
- タイマー開始/再スタート 【Ctrl】+【3】
- タイマー終了 【Esc】
タイマーをスタートすると全画面表示になり、白い背景の画面中央に赤い文字でカウントダウンタイマーが表示されます。
タイマーの初期設定は10分です。
全画面表示なので、他の操作はできません。
つまりこれはプレゼンテーションや講習の休憩用ということです。
カウントダウンの途中でもういちどショートカットを押すと、カウントダウンがリセットされてタイマーが再スタートします。休憩の延長ということです。
”Show Time Elapsed After Expiration"というチェックボックスがオンのばあい、指定時間が経過してもタイマーは終了せずに、超過時間を表示しながら継続します。
チェックボックスをオフにしておけばカウントダウン終了後タイマーは停止します(が、画面はそのままです)。
強制終了するには【Esc】キーを押しましょう。
Advancedオプションでは、タイマーの表示位置を画面の端に移動したり、背景に画像を表示させることができます。
ZoomItのダウンロードと起動
最後にZoomItの入手方法を紹介します。
step
1ダウンロードページへアクセス
Windows Sysinternalsでへアクセスします。
[Download ZoomIt]をクリックしましょう。
step
2ZIP書庫ファイルを保存
保存ダイアログボックスが出たら、保存先フォルダーを指定して[保存]を実行します。
書庫ファイルはZIP形式です。
step
3書庫ファイルを展開
ダウンロードした書庫ファイルを展開します。
右クリックで[解凍]を実行してください。
ここでは、[出力先を指定して解凍]を実行しているので、続いて展開先のフォルダーを選択します。
step
4実行ファイルを起動
インストーラーはないので、展開したファイルの中から"ZoomIt.exe"を実行すればただちに起動してシステムトレイに常駐します。
ZoomItを使う機会が多いときは設定画面のいちばん下にあるRun ZoomIt when Windows Startsをチェックしておくと、スタートアップに登録され、Windowsの起動と同時にZoomItが起動して常駐待機状態になります。
Windows10に拡大鏡が搭載されたことで必要性が薄れたようにも見えますが、実はZoomとLiveZoomの使い分けやドロー機能など、ZoomItのほうが便利と感じる場面も多いはずです。
拡大鏡にものたりなくなったらぜひ使ってみてください。
ひとつ注意したい点としては、キーボードショートカットがGoogleChromeのタブ切り替えと競合してしまう点です。必要に応じてカスタマイズして使いましょう。
最後にZoomItのページに掲載されているショートカットキー一覧のスクリーンショットを掲載しておきます。
マウスポインタを強調表示したり、もう少し描画機能が必要と感じたらPointerFocusとの組み合わで使うのもお奨めです。
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