仮想デスクトップがどんなものか前回の記事で理解いただけたでしょうか? 仮想デスクトップを使えばマルチタスク作業に便利な環境ができあがります。
今回は実際の使い方を紹介していきましょう。
この記事の目次
まずは新しいデスクトップを作ろう
仮想デスクトップを使うというのは、ふだん使っているのとは別の新しいデスクトップ画面を作るということです。
それには、タスクビュー画面から操作する方法とキーボードショートカットによる操作のふたつがあります。
タスクビューの呼び出し方
仮想デスクトップの操作はタスクビューで行います。そこでまず、タスクビュー画面の呼び出し方を覚えましょう。
タスクビューとは
Windows画面のいちばん下にあるタスクバーで、[タスクビュー]ボタンをクリックします。
キーボードショートカットで呼び出すこともできます。タスクビュー呼び出しのキーボードショートカット
【Win】+【Tab】
新しいデスクトップを追加しよう
タスクビューには、いま動いているプログラム(タスク)の縮小イメージ(サムネイル)が表示されています。
この画面で新しい(仮想)デスクトップを追加します。
基本はタスクビュー画面から
タスクビュー画面の左上にある[+新しいデスクトップ]をクリックします。
するとタスクビュー画面のいちばんうえにデスクトップ1、デスクトップ2、新しいデスクトップと3つのボタンが並びます。
[デスクトップ1]には、画面のサムネイル(縮小イメージ)が表示されています。これがパソコン本来の画面(本当のデスクトップ)です。
[デスクトップ2]は新しく追加された仮想デスクトップです。まだ何も作業していないのでデスクトップの上は空っぽです。
画面がごちゃごちゃしないように、デスクトップアイコンは非表示の状態でスクリーンショットを作成しています。
デスクトップアイコンを表示している場合は、すべてのデスクトップに同じように表示されます。
[新しいデスクトップ]は、さらに仮想デスクトップを追加するためのボタンです。
キーボードショートカットでも追加できます
キーボードショートカットを使うと、タスクビュー画面を呼び出さずにいきなり仮想デスクトップを作れます。
新しいデスクトップを作成するキーボードショートカット
【Ctrl】+【Win】+【D】
【Ctrl】キーと【Win】キーの同時押しはデスクトップ関連に共通する操作です。【D】はデスクトップのDと覚えましょう。
作成したデスクトップに移動しましょう
新しい仮想デスクトップ(画面)を作成できたら、そこへ移動してみましょう。
デスクトップ2のサムネイルをクリックするとタスクビューが消えてデスクトップ2に切り替わります。
デスクトップ2をクリックします
本来のデスクトップに戻るには、もういちどタスクビューを開いてデスクトップ1を選択します。
キーボードショートカットで移動する
タスクビューを通さずにデスクトップを切り替えることもできます。
次のデスクトップへ移動
【Ctrl】+【Win】+【→】
前のデスクトップへ移動
【Ctrl】+【Win】+【←】
新しいデスクトップでソフトを起動します
新しいデスクトップに移動してプログラムを起動すると、そのデスクトップだけにウィンドウが現れます。
ほかのデスクトップには表示されないので、これを利用してデスクトップごとにアプリケーションを使い分けることができます。
新しいデスクトップにウィンドウを移動しよう
あるデスクトップですでに起動しているウィンドウを、別のデスクトップに移動することもできます。
ドラッグ&ドロップで移動
タスクビューを開いて、アプリケーションのサムネイルを移動したいデスクトップのサムネイル上へドラッグ&ドロップします。
右クリックメニューから移動
移動したいウィンドウのサムネイルを右クリックして、コンテクストメニューの[移動先]からデスクトップを選んで移動できます。
仮想デスクトップでのタスク切り替えはどうなる?
ウィンドウ(タスク)の切り替えは、タスクバーから操作する場合とキーボードショートカットを使う場合で動作が違います。
タスクバーで切り替える場合、タスクバーはすべてのデスクトップに共通して表示されます。
タスクバーからウィンドウを切り替える場合、そのウィンドウがどのデスクトップにあるのかは見た目だけではわかりません。そこで、ウィンドウを選択すると自動的にデスクトップも切り替えてくれるようになっています。
キーボードショートカットで切り替える場合、【Alt】+【Tab】キーでタスク切り替え画面を呼び出すとそのデスクトップ上で起動しているウィンドウが現れます。つまり他のデスクトップで起動したウィンドウは表示されません。
なお、これらの表示はデフォルトの状態です。好みに応じてカスタマイズも可能です。
ウィンドウをすべてのデスクトップに表示する
スケジュール管理やカレンダーのようなウィンドウは、どのデスクトップにも表示させておくと便利でしょう。
このようなときは、タスクビューのサムネイルを右クリックして選択します。
タイプ1 このウィンドウをすべてのデスクトップに表示する
文字どおり、選択したウィンドウをすべてのデスクトップに表示します。
タイプ1の例
ワープロでファイルAとファイルBのふたつの書類を別々のウィンドウで表示しているとき、ファイルAでこのコマンドを実行すると、ファイルAのウィンドウはすべてのデスクトップに表示されますが、ファイルBのほうは表示されません。
タイプ2 このアプリのウィンドウをすべてのデスクトップに表示する
文書ウィンドウではなく、アプリケーション本体のウィンドウを基準にしてデスクトップに表示します。
タイプ2の例
ワープロでファイルAとファイルBのふたつの書類を別々のウィンドウで表示していても、同じアプリケーションで起動しているので、どちらもすべてのデスクトップに表示されます。
いらなくなったデスクトップは削除しよう
いちどデスクトップを作成すると、シャットダウンや再起動をかけてもそのまま残ります。いらなくなったデスクトップは削除しておくと、ムダなメモリ消費を抑えることができます。
タスクビューから削除する
タスクビューのデスクトップサムネイルで[閉じる]ボタンをクリックします。
キーボードショートカットで削除する
キーボードショートカットで削除する場合は【Ctrl】+【Win】+【F4】キーを同時に押します。この場合、そのとき表示しているデスクトップが削除されます。
デスクトップを削除するキーボードショートカット
【Ctrl】+【Win】+【F4】
さらに詳しく
アプリケーションを起動したままデスクトップを削除すると、そのウィンドウは残っているデスクトップへ自動的に移動します。
使い方は自由、自分のスタイルを見つけよう
以上、仮想デスクトップの操作方法についてご紹介しましたが、実際に仮想デスクトップをどう使うかについては決まりがありません。
文書作成や画像編集といった作業目的別に分けるのでもいいし、目的とは関係なくソフトの使用頻度ごとに分けるのもいいでしょう。
要はみなさんのお好みしだいです。自分に合ったなじみやすい使い方を工夫してください。