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デフォルトの保存先フォルダを変更する

Windows10では、コンテンツ(ファイル)の保存先としてドキュメントピクチャなど、優先的に使用するデフォルトの保存先が決められています。

前回の記事では、このデフォルト保存先をドライブ単位で変更する方法を紹介しました。

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今回は、もう少し細かくフォルダ単位で変更できる方法を紹介します。

 

デフォルト保存先のフォルダを自由に選べる

前回紹介したドライブ単位での変更は、増設したハードディスクをデフォルト保存先に変更するときに便利な方法でした。

指定したドライブの中に"ユーザー名\ドキュメント"のようなフォルダを自動で作ってくれるので手軽ではあるんですが、すでに作成済みの任意のフォルダを新たなデフォルト保存先として割り当てることはできません。

一方、今回紹介する方法は、ドライブに関係なく任意のフォルダをデフォルト保存先に指定できます。

増設したドライブに任意のフォルダを作ってもいいし、増設せずにCドライブのままフォルダを割り当てることもできます。

設定の自由度は高い代わりに、ちょっとだけ手間がかかります。

 

システムフォルダーってなんだろう?

エクスプローラを起動してPCを選ぶと、デスクトップダウンロードドキュメントピクチャミュージックなどのフォルダがあります。

これらのフォルダは、詳しくはシステムフォルダーといい、実際にハードディスク上に存在するフォルダ(ファイルフォルダー)とは性格が違います。

システムフォルダーかどうかは、フォルダのプロパティを開いてみるとわかります。

普通のフォルダはプロパティを開いて「全般」タブを見ると、「種類」のところが"ファイル フォルダー"になっています。

ファイルフォルダーのプロパティ

ふつうのフォルダのプロパティ

いっぽう、システムフォルダの「種類」はそのまま”システム フォルダー"です。またプロパティ画面の中に「場所」というタブがあります。

システムフォルダープロパティ

システムフォルダーのプロパティ

システムフォルダーは、いってみれば呼び出し用の名前がついただけの仮想的なフォルダで、実際のフォルダの場所とは関係ありません。

たとえば、Gドライブの中に何階層もフォルダを作って書類を保存するとします。

G:\営業部\日報

のようなフォルダがあったとき、これを「ドキュメントフォルダですよ」と割り当てておけば、いちいちエクスプローラでGドライブに切り替えてフォルダを2階層下までたどらなくても、ドキュメントを選択するだけでアクセスできます。

いってみればフォルダーのショートカットのようなものです。

今回のデフォルト保存先の変更は、このシステムフォルダーの仕組みを使います。

 

システムフォルダーのパスを変更しよう

システムフォルダーを使ってデフォルトの保存先を変更する場合、設定はエクスプローラで行います。

システムフォルダーを右クリックして[プロパティ]を実行し、プロパティ設定ダイアログを開きます。

システムフォルダー

変更したいシステムフォルダーを選択

システムフォルダのコンテクストメニュー

コンテクストメニューで[プロパティ]を選択

先ほど紹介したように場所というタブがあるので、選択してください。

テキストボックスの中に書かれているパスが、実際のフォルダの場所です。

フォルダプロパティの場所タブ

プロパティ画面で「場所」タブを開く

 

ここにドライブやフォルダのパスを設定しておくと、それがドキュメントデスクトップとして扱われ、デフォルトの保存先になるわけです。

パスを設定するには、テキストボックスの下に3つ並んでいるボタンのうち[移動...]をクリックして、ダイアログボックスでドライブやフォルダを選択します。

フォルダの指定

割り当てたいフォルダを選択する

パスがあらかじめわかっているなら、もちろんテキストボックスに直接キー入力してもかまいません。

あとは[OK]をクリックしてプロパティダイアログボックスを閉じます。

フォルダの変更

新たに割り当てたフォルダー

このとき、これまでのシステムフォルダーに保存していたファイルを、新たに指定したシステムフォルダーに移動するかどうかを確認するダイアログボックスが現われます。

既存コンテンツの移動

既存のコンテンツを移動するか選べる

[はい]をクリックすると、過去に保存しておいたファイルもすべて新しいシステムフォルダーのほうへ移動してくれるので、特別な理由がない限りやっておくといいでしょう。

あとで既存のファイルを開くとき、ファイルがない!?と慌てずに済みます。

 

ファイル保存先の目くらましにも使えそう・・・?

このようにシステムフォルダーのパスを変更することで、ドライブだけでなくフォルダーまで変更できます。

以後は、新たに割り当てたシステムフォルダーがデフォルトの保存先として選択されているので、保存先設定の手間が省けます。

名前を付けて保存

新たに指定した保存先フォルダが開く

 

その他には、だいじなファイルをあまり人目につかないようにするため、目くらましで偽のデフォルト保存先へ誘導するといった使い方もできるかもしれませんね。

今回紹介した方法は、フォルダーの作り方やパスの考え方を知らないとちょっと難しく感じるかもしれませんが、決してむずかしいものではないので、ドライブがいっぱいになってデフォルトの保存先を変更したいといったときには、ぜひチャレンジしてみてください。

 

同じやり方で、デフォルトのファイルダウンロード先フォルダも変更できます。

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  • ドライブだけでなく保存先のフォルダまで自由に指定できる
  • すでに保存してあるフォルダの移動までやってくれる

 

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