これで高価なメッシュWi-Fi対応のセットではなく、低価格ルーターとWi-Fi中継器の組み合わせによるメッシュWi-Fi化が可能になります。
今回は、実際にOneMesh化するにあたって必要な設定を紹介します。
ポイントは次の3つです。
- C6をOneMesh対応にする(ルーターモードで動作)
- ひかり電話を使う設定(ブリッジモードに切り替え)
- 各機器の接続方法
この記事の目次
OneMeshはルーターモード限定
Archer C6に換える前から、インターネットへの接続環境は次のようになっていました。
光回線 → ONU → ひかり電話対応ホームゲートウェイ → Wi-Fiルーター → PC
ひかり電話対応のホームゲートウェイが必須なので、Wi-FiルーターのほうはブリッジモードにしてWi-Fiアクセスポイントとして使っています。このWi-Fiルーター部分がArcher C6です。
しかし、Archer C6のファームウェアをアップデートしても、設定画面のほうはOneMesh対応と表示されません。
Webで調べてみると上位機であるC7もブリッジモードではOneMeshが動作しないようです。
ルーターモードで使う場合のひかり電話接続は?
ひかり電話対応のホームゲートウェイ RT-500MIにさらに他社製Wi-Fiルーターをつなぐばあい、Wi-Fiルーターのほうをブリッジモードにするという説明がほとんどです。
RT-500MIをブリッジモードにして、ひかり電話を使うための設定はあまり見かけません。
正確にいうとブリッジモードにする方法そのものは書かれていますが、機器全体の接続がどうなっているのかよくわかりません。
詳しい人にとっては、わざわざ説明するほどもない自明のことなのでしょうが・・・
かくいう私もそういう設定は避けてきたわけですが、今回はどうしてもOneMeshを試したいので、どうやったらいいのか試してみました。
RT-500MIをブリッジモード化するメリット
ひかり電話のためにやむなくレンタルしているRT-500MIですが、ルーターとして使っているとネットワーク環境の性能向上についていけず、足を引っ張ってしまいます。
そこでルーター役の任を解いてただのひかり電話担当接続ポートに格下げします。これがブリッジモード化の意味です。
代わりにルーター役は最新のWi-Fiルーター(今回はArcher C6)に任せます。これでホームネットワーク全体のパフォーマンスを低下させずに快適な環境を保てます。
RT-500MIをブリッジモードにする
RT-500MI側の設定としては、次のふたつです。
-
プロバイダへのインターネット接続を停止
-
DHCPサーバーの機能を停止
RT-500MIとPCをLANケーブルで直結し、管理画面で設定を行いましょう。
ゲートウェイとルーターの接続順
次に、ブリッジモードに設定したRT-500MIとルーターモードのArcher C6、パソコン、ひかり電話などすべての機器を接続します。
結論から言うと次のようになりました。
光回線 → ONU → ひかり電話対応ホームゲートウェイ → Wi-Fiルーター → PC
つまり接続順は従来と同じです。
最初、この接続をWi-Fiルーター(ルーターモード)→ひかり電話対応ホームゲートウェイ(ブリッジモード)の順にしてルーターを上位に置かないとIPアドレスの割り当てが混乱するのではないかと考えていましたが、実際にやってみるとこの接続順ではひかり電話が使えませんでした。
逆にルーターは後段(PCに近い側)にあっても、ホームネットワーク全体のIPアドレス管理はちゃんとできるわけです。
ゲートウェイ→ルーターの接続はINTERNETポートへ
ひかり電話対応ホームゲートウェイからWi-Fiルーターへの接続は、Wi-Fiルーターの"INTERNET"ポート(機種によってはWANポート)につないでいます。
最初、ホームゲートウェイのLANポートからWi-FiルーターのLANポートへつないだらネットへの接続ができませんでした。
そこでLANポートではなく"INTERNET"ポートに接続しなおしたら、アクセスできました。
ホームゲートウェイのLANポートからルーターへつなぐのだからLANポートを使うんだろうと思い込んでいたんで、ここでだいぶ悩んでしまいましたが、これでArcher C6経由のインターネット接続とひかり電話を両立できます。
Wi-Fi設定が変わったところ
ファームウェアのバージョンアップに伴い、Archer C6の設定画面でこれまでとは変わったところがあります。
ワイヤレス接続設定は従来2.4GHz帯と5GHz帯のふたつがあり、それぞれ画面を切り替えて設定を行っていました。
しかし、バージョン1.2.2の設定では一見これがなくなっています。
替わって登場したのが、スマートコネクトというトグルスイッチです。
このスイッチをオンにしておくと、接続しているデバイスに合わせ自動的に周波数帯域を切り替えて、最適な接続先を選ぶようです。
これをオンにしてOneMeshと組み合わせることで、よりシームレスなネットワークが構成されると書かれています。OneMeshを使うなら、オンにしておくといいでしょう。
逆にスマートコネクトをオフにすると従来どおり、2.4GHz帯、5GHz帯それぞれの設定画面が現われます。
OneMeshの設定は初期設定からやりなおすのが楽
ここからがOneMesh設定の本番です。
といっても、操作そのものはRE300のようなWi-Fi中継器の接続設定と変わりありません。
スマートフォン用設定アプリ"Tether"を使って、中継器にまずログインし、そこからリンクする親機(Archer C6)のほうへアクセスするだけです。
基本的な手順については以前の記事を参考にしてください。
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接続先(Archer C6のSSID)を選択するとき、接続先名の下にOneMeshと書かれているのですぐにわかります。
ただし、私の場合すでにRE300を登録済みで、その状態から接続先をOneMeshに切り替える方法がよくわかりませんでした。
しかたなく、TetherからRE300の設定を初期化して、あらためて登録をやりなおしたらあっさり成功しました。
結局この方法がいちばん手軽で手っ取り早いのではないかと思います。
Archer C6の性能を活かせる環境が整った
このようにして、無事、ひかり電話とOneMeshを両立させることができました。
RE300をOneMeshで使えるようになったことで、部屋を移動しながらWi-Fiにアクセスしても、C6とRE300の接続先切り替えが発生することなく、途切れずに使えます。
音楽や動画をこれまで以上に楽しめるようになりました。
これまではレンタルしているRT-500MIがルーターとしてネットワークを管理していたので、最新のWi-Fiルーターといっても結局高速なアクセスポイントにしかなりませんでした。
しかしこれでArcher C6がルーター本来の役割を負うことになり、最新ルーターの性能を活かすことができます。
最後にもういちど設定のポイントをまとめておきます。
- Archer C6はルーターモード(ブリッジモードではOneMesh利用不可)
- ひかり電話のゲートウェイをブリッジモードにする
- ONU→ひかり電話ゲートウェイ→ルーター(C6)の順につなぐ
- ルーターのINTERNET(WAN)ポートに接続する