ネットワーク

Wi-Fiルーターのブリッジ接続についておさらい

先日Wi-Fiルーターを買い換えました。

ルーターの具体的な設定についてはすでに別の記事で紹介しましたが、光回線でルーターがどのように構成になっているのか我が家を例に紹介します。

ひかり電話が入っているときの接続

インターネットへの接続は、最近では光ファイバー回線が主流でしょう。

我が家でもフレッツ光とひかり電話を使っています。

光ファイバー回線では、屋外から引き込んだ回線をまずONU(光回線終端装置)という装置につなぎます。

ONUにはパソコンをLANケーブルで直接つなぐことができますが、それではパソコン一台しかインターネットを使えません。

そこで複数のデバイスをネットにつなぐために、ONUの次にルーターという装置が入ります。

ここで問題なのがひかり電話の存在です。

カンタンにいうと、ひかり電話を使いたかったら、ひかり電話用のコネクタとパソコン用のLANコネクタ、両方を搭載した特殊なルーターが必要になります。

市販されているふつうルーターを買ってきてポンとONUにつないでも、電話機をつなぐコネクタがないので電話が使えなくなってしまいます。

レンタルルーターの下にWi-Fiルーターをつなぐ

うちでレンタルしているひかり電話対応ルーターにはLANポートが4つあります。

有線LANなら4台までの機器を接続できるんですが、それだけではWi-Fiが使えません。

無線LANを使うにはオプションを追加するという手もあるんですが、専用品を手に入れるのはめんどうなので、市販されているWi-Fiルーターを買ってきたほうがカンタンです。

昔は無線LAN親機というのが販売されていましたが、最近では単なる親機は珍しくてルーターと一体になったものがほとんどでしょう。これが無線LAN親機機能搭載ルーター、つまりWi-Fiルーターです。

レンタルしているひかり電話対応ルーターの下に、自分で買ってきたWi-Fiルーターをつなぐことでひかり電話とWi-Fiをいっしょに使えるようになります。

「下に」というのはもちろん上下に積み重ねて置くという意味ではなく、光ファイバー回線のONUにつなぐ順番のことです。

ONUにまずレンタルのひかり電話対応ルーターをつなぎ、そのひかり電話対応ルーターからWi-Fiルーターにつなぎます

ところが、このルーターを2段重ねで接続するのに、ちょっとした問題があります。

Wi-Fiルーターはブリッジモードにする

ルーターというのはカンタンにいうと、家庭内のネットワーク機器(パソコンとかスマホとかときにはテレビやゲーム機、スマートスピーカーなど)を管理する、交通整理係のようなものです。

ところがひかり電話対応ルーターとWi-Fiルーターのふたつがいっしょに動いていると、交通整理係が2人いるので混乱が起きます

Wi-Fiルーターを追加する

Wi-Fiルーターを単に追加するとトラブルに

そこで、ルーターの役目はインターネットに近い上流側のひかり電話対応ルーターに任せて、Wi-Fiルーターのほうはルーターの機能を停止してしまいます。

Wi-Fiルーターといいながらルーターの機能を止めてしまうわけですが、これによって有線LANポートつきの無線LAN親機として働くようになります。

こうすれば交通整理係はひとつなので、混乱を避けられます。

このようにルーターの機能を停止して使うモードのことを一般にブリッジモードといいます。

TP-Link製品では

ちなみに今回私が買ったTP-LinkのArcher C6では、ブリッジモードのことをアクセスポイントモードといいます。無線LANの親機、つまりアクセスポイントとして使うという意味です。

現在、多くのWi-Fiルーターでは、機械本体の裏側にブリッジモードに切り替えるためのスイッチがついていることが多いようです。

そのため、Wi-Fiルーターを買ってきたらいきなりスイッチポンでブリッジモードに切り替えてから、ひかり電話対応ルーターにつなぐだけです。

しかし、Archer C6の場合、パソコンをLANケーブルで直結して管理画面で設定を切り替えるか、またはスマホアプリTetherを使ってWi-Fi接続で切り替えを行う必要があります。

ルーターのブリッジモード設定

初期設定でWi-Fiルーターをブリッジモードに切り替えておく

パソコンを使った切り替えの手順については、別の記事の後半で紹介しているので参考にしてください。

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ルーター管理画面へのアクセス方法が変わる

ネットワーク機器には必ずIPアドレスという番号が割り当てられます。この番号を、パソコンやスマホ、ゲーム機などに割り当てることで交通整理を行います。

我が家の場合、ひかり電話対応ルーターは"192.168.1.1"という番号になっています。

家庭用ルーターの場合、IPアドレスはだいたいおきまりで、ほとんどの場合"192.168.1.1"か"192.168.11.1"と相場が決まっています。

今回新しく買ったArcher C6も"192.168.1.1"になっていました。

設定画面へのアクセス

Wi-Fiルーター Archer C6で最初に設定を行うとき、パソコンとArcher C6をLANケーブルで直結して管理画面にアクセスしなければなりません(スマホアプリを使う場合は別)。

このときの呼び出しアドレスはhttp://tplinkwifi.net/です。

ですが、このとき実際には"192.168.1.1"にアクセスしています。

この"192.168.1.1"というのは、ルーター(交通整理係)に割り当てられる番号です。

設定が終わって実際に使うときはArcher C6をブリッジモードへ切り替えていますから、実は"192.168.1.1"では呼び出せなくなります。

次の図は、我が家のネットワークの接続です。

タワー型パソコンはひかり電話対応ルーターに接続し、その他のノートPC、スマホ、KindleなどのデバイスはWi-Fi接続なのでArcher C6経由での接続になります。

ブリッジ接続サンプル

ブリッジモードに切り替えたWi-FiルーターのIPアドレスは192.168.1.6になっている。

この場合、ひかり電話対応ルーターのほうは以前と同じくhttp://192.168.1.1/でアクセスできます。

プロバイダへの接続設定(IDやパスワードの指定)はこちらのアドレスで行います。

ブリッジモードにしたルーターへのアクセス

それに対して、Archer C6の設定画面はhttp://tplinkwifi.netにアクセスしても呼び出せなくなっています。

というのも、すでにブリッジモードに切り替えているのでArcher C6のIPアドレスが"192.168.1.1"ではなくなっているからです。

ひかり対応ルーターに有線直結したパソコンから、ブリッジモードのArcher C6へhttp://tplinkwifi.net/でアクセスすると次のようなメッセージが出ます。

管理画面のアクセスエラーメッセージ

tplinkwifi.netでは管理画面に入れない

あらためて調べてみると、我が家の設定ではブリッジモードにしたArcher C6のアドレスは"192.168.1.6"でした。

つまり、タワー型パソコンやノート型パソコンからArcher C6の管理画面を呼び出すときはhttp://192.168.1.6/へアクセスすればいいということです。

Wi-Fiのアクセスポイント名やパスワードなどを変更したいときは、こちらへアクセスすることになります。

ひかり電話を使うならブリッジモードは必須知識

もしひかり電話を使っていなければ、このようにルーター2台を設置する必要はなく、Wi-Fiルーター一台ですむので、ブリッジモードに切り替える必要もありません。

しかし、現実には光ファイバー回線を使っていればどうしてもひかり電話が必要でしょう。ブリッジモードへの切り替えは初歩中の初歩ですから、しっかり要点を押えておいてください。

  • ひかり電話とWi-Fiルーターを使うならブリッジ接続は必須知識
  • プロバイダ設定はひかり電話対応ルーターの管理画面で
  • Wi-Fi設定はブリッジ接続したルーター側の管理画面で
  • ブリッジ接続したルーターはIPアドレスが変わるので注意

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