最適化だけでなく、リサイズや切り抜き、ウォーターマークの合成、リネームなど便利な機能が揃っています。
大量の画像を一括加工したいひとにお奨めです。
この記事の目次
大量の画像をまとめて一括処理
今回紹介するのは、FastStoneのPhoto Resizerというソフトです。
無料ですがかなり機能が充実し、使い勝手も良好です。
英語版ではありますが、この手の画像加工ソフトを多少使った経験があれば決して難しくありません。
このソフトの基本は、バッチコンバート(Batch Convert)とバッチリネーム(Batch Rename)のふたつです。
バッチというのは「束にする」という意味で、パソコンの世界では複数の対象をまとめて処理する一括処理機能を意味します。
つまり一括変換と一括リネーム(ファイル名変換)ツールということです。
主要な画像フォーマットをサポート
対象とする画像ファイル形式は次のようになります。
-
JPEG
-
JPEG2000
-
BMP
-
GIF
-
PNG
-
TIFF
アドバンスドオプションも豊富
一括変換は、なるべく画質を落さずにファイルサイズをコンパクトにする最適化がメインですが、さらにオプションで次のような機能を利用できます。
-
Resize
-
Rotate
-
CropCanvas
-
Color Depth
-
Adjustment
-
DPI
-
Text
-
Watermark
-
Border
これらのオプションはファイルとして保存が可能なので、いちどセットを登録しておけば簡単に繰り返し利用できます。
FastStone Photo Resizerの入手方法
の公式ページにアクセスします。
バージョン番号の横にある[download]ボタンをクリックして、ダウンロードページへ移動。
ダウンロードページには4つのボタンがあります。
左のふたつはインストーラー形式での配布、右はZIP形式とポータブル形式です。
ふつうは左のふたつのどちらかを使えばいいでしょう。
ボタンをクリックして実行ファイル形式のインストーラーをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを実行してください。
まずユーザーアカウント制御画面が現れるので[はい]をクリックしてインストールを許可します。
インストーラーが起動したら、ウィザードの指示にしたがって進みます。
ライセンス認証画面では[I Agree]をクリック。
続いてインストール先フォルダーの指定です。ふつうはそのままで構いませんが、ドライブ容量の関係などでほかの場所にインストールしたいときは[Browse...]ボタンをクリックしてフォルダーを選択するか、テキストボックスに直接パスをタイプしてください。
次のステップで[Finish]をクリックしたらインストール終了です。
Photo Resizerで画像を最適化する
起動すると次のような画面が現れます。
左のリストで画像のあるフォルダーを選択し、最適化したいものを選んで[Add]ボタンで右のリストへ追加します。
右の処理リストに画像を追加した状態で、下のほうにあるルーペアイコンをクリックすると、プレビュー画面が現れて最適化前後の違いを比較できます。
「Output Format」で画像のフォーマットを選択することでファイル形式を変換できます。
また[Settings]ボタンをクリックすることで各形式に応じたオプションが現れます。
たとえばJPEG形式では画質(圧縮率)やカラースペース、サブサンプリングの種類などを指定できます。
”Rename”チェックボックスにマークすると、ファイル名のリネームが可能になります。
連番や日付などのリネームパターンがあらかじめ登録されています。
横のスピンボタン付きテキストボックスでは連番の開始番号を指定できます。
リネームのパターンについては[?]ボタンをクリックすると解説が表示されます。
準備ができたら[Convert]ボタンをクリックすると最適化が行われます。
処理結果は別のウィンドウに表示され、変換後のファイルサイズや比率、コンパクト化された量などをチェックできます。
確認が終わったら[Done]ボタンをクリックしてウィンドウを閉じましょう。
なお、変換後のファイル保存先に同名のファイルがあるときは、変換実行前に確認のメッセージボックスが現れます。
基本的にはファイルを上書きしますが、ひとつづつ確認するときはそのつど[Yes]ボタンをクリックしましょう。[YesToAll]ですべてを一括上書きすることもできます。
アドバンスドオプション
最適化以外の加工を行うばあいは”Use Advanced Options”チェックボックスをマークし、さらに[Advanced Option]ボタンをクリックして細かい設定を行います。
アドバンスドオプションのウィンドウには10個のタブがあります。
各タブの左上にはそれぞれの機能を使用するためのチェックボックスがあるので使用したいものをチェックしましょう。
以下、各タブを簡単に紹介します。
Resize(リサイズ)
画像サイズを変更します。ピクセル数やパーセンテージで指定できます。
Rotate(回転)
90°または180°単位の回転、水平および垂直の反転が可能です。
Crop(クロップ)
指定サイズやアスペクトレシオ(縦横比)で切り抜きを行います。
Canvas(キャンバス)
画像のキャンバスサイズをピクセル数やパーセンテージで指定します。
Color Depth(カラーデプス)
画像の色深度(使用する色数)を変更します。
Adjustment(色調整)
明るさ、コントラスト、ガンマ、色相、彩度、明度などを調整します。
DPI
画像の解像度を設定します。
Text(テキスト)
画像に任意の文字列を合成します。
画像サイズや日付、Exifなどのメタ情報を挿入したり文字に影をつけたりできます。
Watermark(ウォーターマーク)
別途用意しておいた透かし画像を合成します。
デフォルトではFaststoneのロゴが使われます。
Border(ボーダー)
画像に額縁のような枠をつけます。
フレームのパターン、枠の幅や色、影などを指定できます。
オプションの保存と読み込み
これらのオプション設定はウィンドウの下にあるボタンで保存と読み込みが可能です。
またすべてのオプションをリセットすることもできます。
画像の一括加工はおまかせ
Webサイトの作成やブログ記事執筆では大量の画像を扱う必要がありますが、Faststone Photo Resizerがあれば、Web用に適した大きさに画像を縮小したり、必要な画像だけをまとめて名前をつけるといった作業の手間を大幅に減らしてくれます。
さらに、最適化で容量をコンパクト化してくれるのでWeb制作向きですね。