の説明をすると、いずれはどうしてもテーブルとデータベースの話に行き着きます。
そこで、データ管理の基本としてレコードとフィールドという用語について説明しておきます。おまけ知識として頭にいれておくと、なにかと役に立つでしょう。
テーブルは行と列でできている
CSV形式では、データを表の形で表します。
この表を英語ではテーブルといいます。
さらにテーブルは行と列の組み合わせでできています。
Excelのような表計算ソフトは、まさに表(テーブル)を作るためのソフトなので、テーブルのイメージを掴むのには最適です。
表の1行ずつがレコード
表の中では、ひとつのデータを行単位のまとまりで表します。
住所録でいえば、ひとり分の住所データを1行にまとめて、人数が増えるごとに2行、3行と行の数を追加していきます。
つまり行の数がそのままデータの件数ということです。
この1件分のデータのことをレコードともいいます。
行は表の見た目のうえでの1件分ですから、1行=1レコードと考えて問題ありません。
ただし、表以外の形でデータを表すときは1行=1レコードとは限りません。
たとえば宛名書きソフトでは、名前や住所、電話番号などを1枚のカードのように並べて表示することもできます。
表形式ではない場合、1行がひとり分のデータとは限らないということです。
なので、表やカードのような見た目に関係なく1件分のデータのことを1レコードといいます。
データを保存するとき、どこからどこまでが1件分のデータなのかはっきり決めておく必要があります。
CSV形式の場合は、行の先頭から改行記号があるところまでを1件分=1レコードと扱います。
列(カラム)はフィールド
表計算ソフトのワークシートでいうと、縦に並んだセルのグループが列です。
表(テーブル)では、同じ列に入っているデータは同じ性質です。
たとえば住所録では"名前”、"都道府県"、"郵便番号"などは縦の同じ列に入れておかないと見づらいし、後から利用しづらくなります。
このように、同じ性質をもつデータを入れるところをフィールドといいます。「電話番号のフィールド」「性別のフィールド」といった言い方をします。
たいていの場合、1件のレコードには複数のフィールドがあります。
"氏名","郵便番号","住所","電話番号","性別","年齢"
これらはそれぞれがフィールドです。フィールドに入れたデータがひとり分溜まると、それがレコードになります。
もし、名前だけを書き込む名簿に100人分のデータがあったとして、それを表形式にすると1フィールド×100レコードのワークシートを作成することになります。
レコードとフィールドはデータ管理の基本
ビジネスではデータを表形式で整理することが多いので、行×列という形でイメージすることが多いでしょうが、データを管理する上では一覧表形式である必要はありません。
まずは用語だけでもいいから、レコードとフィールドという概念があることを頭に入れておいてください。
データが集まってデータベースを作る
レコードがどんどん溜まってデータが集まったものをデータベースといいいます。
実際には、まだ1件しかなくても、あるいは入れ物だけ作って中身は空っぽでもデータベースなんですが、実用上はたくさんデータが溜まっているほうが価値があるから、「データをいっぱい溜めたもの」と考えてください。
つまり表計算ソフトで作った名簿や売上げ表も一種のデータベースです。
たとえば顧客台帳と仕入れ台帳のふたつから、取引先ごとの仕入れ額を取り出して、その金額が多い順に並べて表示するといった感じです。
このような操作をするソフトのことをデータベース管理システムといいますが、一般的にはこれもカンタンにデータベースあるいはデータベースソフトということがあります。
つまり操作されるデータも操作する側のソフトもデータベースということがあるので注意してください。話の流れの中で、だいたいわかるようになるからあまり気にする必要はありませんけど。