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【ギター】EQが効かないのはピックアップが原因?【初心者】

ZOOMのマルチエフェクターG1fourを使っていて、これまでまったく違いがわからなかったプレゼンスマイクバランスの効果がようやく実感できたので紹介します。

 

ギターアンプの謎の設定

ZOOM製マルチエフェクターでは本体で音色を作れるほかに、GuitarLabというパソコンアプリでも設定ができます。

当サイトはメインテーマがWindowsパソコンということもあって、ギタープレイヤーから見た音作りのテクニックではなく、ソフトの操作方法解説として紹介してきました。

 

音作りの核として、ギターアンプの設定があり、プレイヤーの好みに応じていろんなアンプを選択できるようになっています。

私(Fukuzumi)はこれまで、フェンダー社のBassmanというアンプをシミュレートしたモデルを好んで使ってきました。

 

BassmanのEQ(イコライザー)には、Bass(バス・低音域)、Mid(ミッド・中音域)、Treble(トレブル・高音域)、Presence(プレゼンス・超高音域)の4つの帯域があります(いわゆる4バンドEQ)。

つまりギターから出た音を4つの領域に分け、それぞれの音量を調整することでいろんな音色を作り出せます。

 

ところが、これまでPresenceだけはどういじっても効果を感じられませんでした

 

実はPresenceが超高域を調整するというのも、Web上で検索して初めて知ったくらいです。

GuitarLab プレゼンス設定

超高音域を調整するプレゼンス

 

 

キャビネットにも謎の設定が

さらにもうひとつ、効果のわからない設定がありました。

それは、キャビネットの中にある”D57:D421”と書かれた謎のパラメーターです。

 

本格的なスタジオで本物のギターアンプを使って録音したことがある人ならすぐに理解できるようですが、私にはさっぱりわかりませんでした。

 

まず、キャビネットというのは簡単にいうとスピーカーユニットのことで、ギターアンプとキャビネットを組み合わせることで初めて音が出ます。

本物のギターアンプだと、アンプ本体とキャビネットがもともと一体型のコンボタイプと言われるものと、ふたつが分離したセパレートタイプに大きく分けられます。

 

これに対し、マルチエフェクターではデジタル処理の利点を活かして、本来は一体型のアンプであっても、別のキャビネットとの組み合わせが選べます。

 

さて、そこで例の謎の設定ですが、これはスピーカーから出た音をマイクで収録するときの定番セッティングで、シュアーのSM57、ゼンハイザーのMD421というどちらも定番のマイクをもじったネーミングになっています(商標の関係でそのままの名前で出すのは控えたようです)。

 

”D57:D421”というのはふたつのマイクの音量バランスを意味し、どちらのマイクの音量を大きめにするかによって音色が変わってくるそうです。

GuitarLab キャビネットマイクバランス設定

キャビネットのマイクバランス設定

 

 

変化が判らなかったのはピックアップが原因

実は、このプレゼンスマイクバランスのふたつは、これまでどういじって変化が判りませんでした。

 

ところが、今回ギターのピックアップを交換したところ、ふたつの効果がヘッドフォンだとはっきり聴き別けられるようになりました。

ギターのオリジナルピックアップ

エレキギターのピックアップを交換する

 

つまり、比較的(6万円程度)安価なギターで使っているピックアップはグレードが低くて、超高域の音が出ていなかった可能性が大ということです。

 

もし、トーンコントロール(イコライザー)をいじっても音色が変わらないなぁと感じたら、ギターのピックアップ、ボリューム/トーンをコントロールするポット、配線などを交換してみるといいかと思います。

ピックアップ交換後

新しいピックアップを取り付けたところ

 

ポットの抵抗が裏付けるもの

実はこれを裏付ける傍証になりそうなものを発見しました。

 

いったんピックアップを交換して音がちゃんと出ることを確認したのち、ボリュームとトーンコントロールのポット(可変抵抗)を交換するために、取り外してみたところ500kΩのものが使われているのがわかりました。

取り外したコントロールポット

高域を出しやすい500kΩのポットが使われていた。

 

 

あらかじめネットで仕入れておいた知識によると、シングルコイルピックアップのギターでは多くの場合250kΩのポットが使われ、そのほかにテレキャスターの一部では1kΩが使われているものがあるそうです。

500kΩというのは、もともと高音が出にくい構造のハムバッキングピックアップに使われるのが一般的だそうですが、その500kΩのポットがなぜかシングルコイルピックアップのギターに使われていたことになります。

 

高域がでないPUをポットで補った?

そこから推測するに、もともとギターに載っていた低グレードのピックアップだと高音が出ないのでそれをごまかすために、高音が出やすい500kΩのポットを使っていたんでしょう。

ギター内配線

オリジナル状態のギター内配線

 

もちろん、「高音が出やすい」といってもピックアップが本来出す以上の音が出るわけはありません。

シングルコイルピックアップでは一般的な250kΩポットを使うと、元々出ていない高音域をさらに削ってしまうので、それよりは高音成分が残る500kΩを使っていたのだと思われます。

 

それが高グレードのピックアップに交換したことで、きちんと超高域成分まで出るようになり、プレゼンスマイクバランスの効果を感じ取れるようになったようです。

ちなみに、ピックアップ交換していったん音を確認したのち、ポットを500kΩから250kΩに変更したわけですが、高音域が削れすぎるということもないようです。

 

ピックアップに付属の説明書(配線図)でも250kΩを使用するように指定されているので本来のセッティングということです。

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