Line6のアンプで音作りしている人いないかなぁ、と思って探してみたら、公式動画でブルースギタリストJosh Smithさんがプレイしているのが見つかりました。
その音が気になったので、いったいどんな設定になっているのか、Windows版アプリ、Spider V Remoteの設定を探ってみます。
Josh Smithさんの使用ギター
Line6の公式動画ではハムバッカー搭載のギターをプレイしています。
一方、Web記事によるとメインギターはストラトキャスターで、ライヴ動画を見るとテレキャスターもかなり長い時間使っています。
そのほかに、セミアコタイプも弾いていますね。
Spider V MkIIのプリセットがどんなギターを想定したセッティングなのかわかりませんが、やはり公式動画どおりハムバッカーなんでしょうか。
ライブ映像を観ると、ストラトもテリーもかなりウォームな音なので、なにか参考になるかもと重い、アーティストプリセットの中身をチェックしてみました。
<27A>と<27B>
アンプ本体(ネット)に貼られたラベルには、代表的なプリセットのスロット番号とアーティスト名が書かれていますが、よく見ると<27A>と<27B>がJoshさんのセットです。
<27A>が”JS Clean”、<27B>が”JS Lead”となっています。
JS Cleanのセッティング
プリセットの音で弾いてみたところ、なかなかいい感じの音だったのでさっそく設定を覗いてみました。
驚いたことに、エフェクター類はほとんどオフですが、セットされている機材に違いがあるので、それも含めてスクリーンショットで紹介します。
パッチ内の順序に従っています。
まずJS Cleanから。
ゲート
意外なことにノイズゲートまでオフでした
ワウ
ワウペダルもオフ。モデルは”Weeper”がセットされています。
ストンプ
オーバードライブ/ダイナミクス系もオフ。
”Classic Distortion”がセットされています。
リバーブ
エフェクト類でリバーブだけがオンです。
”King Spring”がアンプの直前にセットされています。
KingSpring初期設定と比較
アーティストプリセットではなく、King Spring単体のデフォルト設定がどうなっているか比較してみました。
JS Cleanのほうが、Dwellはやや多め。Toneをかなり上げて、ミックス量もやや多めにしています。
アンプ/キャビネット
アンプは"1965 Double Verb”。ツインリバーブがモデルと思われます。
キャビネットは"2×12 BlackFace”なので、ツインリバーブそのままということでしょう。
デフォルトとの違いは?
"1965 Double Reverb”のデフォルト設定と違いがあるか比べてみます。
デフォルトに比べるとJS Cleanは、ゲインがやや小さめ、トーンはミッドとプレゼンスをかなり下げてますね。
コンプ
コンプレッサーはオフ。アンプの直後に入っています。
EQ
コンプの次はEQが入っていますが、これもオフ。
Vol
ボリュームはたぶんシミュレーターならではのパラメーターではないかと思います。
これもオフ。
ディレイ
ディレイもオフです。”Digital Delay”がセットされてます。
MOD
モジュレーションなんてもちろん使いません。
”Sine Chorus”がセットされてます。
JS Leadのセッティング
次にJS Leadを見ていきましょう。
パッチの構成順とアンプが、JS Cleanとは違います。
ゲート
ノイズゲートはこちらもオフです。
ワウ
ワウもオフ。ペダルは”Weeper”で同じです。
ストンプ
ストンプはファズがセットされてます。
Facial Fuzz デフォルトとの比較
Facial Fuzzのデフォルトと比べてみましょう。
JS Leadのほうがドライブを下げ、ゲインは上げ、トーンは大幅下げでした。
アンプ/キャビネット
アンプはブリティッシュタイプの"1960 Class A-15"。
キャビネットもモデルになった機種そのままだと思われます。
アンプデフォルトとの比較
”1960 Class A-15のデフォルトと比べてみます。
ゲインはちょい下げ、トーンはミッドとトレブルを大幅に下げているのがわかります。
コンプ
コンプレッサーはオフ。
EQ
イコライザーはオフ。
Vol
ボリュームなんか当然オフです。
ディレイ
デジタルディレイが掛かってます。
デジタルディレイのデフォルトと比較
デフォルトと比較してみましょう。
セッティングはさほど違いませんが、JS Leadではペダルが割り当てられています。
Mod
モジュレーションもオフ。Cleanと同じ”Sine Chorus”がセットされてます。
リバーブ
リバーブは”Vintage Plate”がオンになっていました。
Vintage Plateのデフォルト
Vintage Plateのデフォルト設定と比較。
ディケイとプリディレイは控えめ、タイムとミックス量は上げてますね。
Josh Smithさんはブルースギタリストだけに、やはりアンプだけでの音作りが好みのようです。
JS CleanはClean1と同じ”1965 Double Reverb”を使っているのに、かなり音色が違うのが印象的でした。
また、リバーブがアンプの前に入っているのは驚きました。
すぐに役立てられるほどの知識も腕もありませんが、アンプの使い方の一端が知れたようでなかなかオモシロいですね。