デジタル機器の進化は凄くて、いつのまにか音楽系の機材でもパソコンやスマートフォンに接続できるものが増えていた。
そこで、万年ギター初心者がたまたま買ってしまった多機能モデリングアンプを紹介する。
この記事の目次
PC接続できるギターアンプ
出来心でふらっと、ギターアンプを買っちまいました。
とりあえずエレアコをつなぐんですが、いずれエレキも再チャレンジしたいと思ったんでどっちでも使えるやつないかなーと思ったら、Accousticというモードがあるやつを発見。
これだー!と思って飛びついたんですが、よく調べてみたらなんかいろんなアンプをシミュレートする機能があるらしくて混乱してます。
しかも、これがパソコン用ソフトやスマホアプリでいろいろカスタマイズできる、というよりパソコンやスマホとつながないと本来の機能を発揮できず宝の持ち腐れらしい。
最新の楽器はよくわからん、ということでとりあえずブログネタにすることにしました。
先に言っときますが、モデルになっている元のアンプ製品のことがまったくわかりません。
どんな音になるのか文章で説明する能力もないんでそのへんはご容赦ください。
それから、当サイトの趣旨にしたがって今回はPCやスマホとの連携部分を中心に紹介します。
アンプ本来の使い方については割愛させていただきますので、こちらもご容赦ください。
Line6というメーカー
ギターアンプの情報なんてまったく疎かったんで、知っているブランドといえば、フェンダー、マーシャル、ローランド、ピーヴィーとかそのくらい。
Line6なんていうメーカーはまったく知りませんでした。
ざっと調べてみたら、デジタル技術でいろんなアンプの特徴を再現するモデリングアンプという分野を開拓したところらしいです。
しかも、現在ではYAMAHA、つまりあのヤマハ(日本楽器)の系列らしい。
これなら安心でしょ、というのが購入の決め手。
エフェクターまでついて1万2000円!?
今回買ったのはSpider V 20 MkIIというモデル。
Spider Vというのはスパイダーシリーズの第5世代っていう意味みたいですね。
グレードは底辺で、出力は20W。これが名前の由来か?
価格は1万3000円ぐらい。
練習用にエレキ用とアコースティック用のアンプをそれぞれ買う感覚かなと思いました。
おまけにアンプシミュレーターに加えて、エフェクター機能がどっさりついてくるところがお得かなと。
ま、あくまで楽器初心者のシロウト目線です。ライブ演奏中に簡単にエフェクターのセッティングチェンジできるようなものではないでしょう。
とはいえ、これまでアンプやエフェクターに無知だった者としては驚愕のお買い得プライスに見えたのは間違いありません。
ちなみに最下位モデルらしくこれでも機能はかなりオミットされていて、メトロノーム、ドラムループ、ルーパー、ワイヤレス対応なんかはありません。
同社のFBVというフットコントローラーにも対応してません。
このあたりは、買うときにはまったく気にしてなかった(というか、どういうものか理解もしてなかった)。
ちなみにチューナー機能はあります。
スマホやPC/Macとつないで本領発揮
Spider V 20 MkIIというのはラインナップの中では最底辺なんですが、それでも自慢のアンプシミュレーターを活用するために、PCやスマホと接続できます。
というより、機能が多すぎてもはやアンプ本体側では選択できないようなので、スマホかPCとの連携は必須です。
接続にはmicro USB Bタイプのコネクターを1ポート装備。
これが上のクラスになると標準サイズのAタイプとBタイプ 2ポート装備になります。
ちなみにこのアンプ、ファームウェアもあってアップデートには当然PCとの接続が必要になります。
パソコンのばあいはふつうにUSBケーブルでつなげばいいんですが、iPhoneとつなぐにはただのLightning-USBケーブルではなく、カメラアダプターというのが必要です。
いわゆるOTGというやつですね。
ただのLightning - USBケーブルだと、パソコンが親機でiPhoneが子機みたいな関係になるわけです。つまりiPhoneはパソコンからの操作を受けるだけ。
これだとiPhoneからアンプの操作はできません。
しかしOTGタイプのケーブルを介してUSB機器をつなげば、iPhoneが親機でアンプが子機の関係になるんで、iPhoneのアプリからSpider V 20 MkIIを操作できるというわけです。
アプリでPC/スマホから音色管理
アンプ制御?用のアプリはSpider Remoteといいます。
Windows版とMac版が同じページにあって、ページの上側にWindows版、その下にMacOS版と並んでいます。
さらに旧バージョンもダウンロードできます。
本来なら、アプリを使ってトーン設定を切り替えられると思うんですが、残念ながらWindows版での操作方法がわかりません。
どんだけあるの? モデルタイプ
スペックシートを見ると、シミュレーターとしての基本的な仕様は、次のとおり
シミュレートする項目 | モデル数 |
---|---|
アンプ | 78 |
キャビネット | 23 |
エフェクトモデル | 101 |
詳しいことはわかりませんが、78種のギターアンプの音×23種のスピーカーユニットという組み合わせで音を出せるっぽい。
さらに、コーラスとかフランジャーとかディストーションとかのエフェクターが101種類。
これが1台のミニアンプに詰まってるってことです。
ちなみにこのシミュレーターの数は最上位モデルの Spider V 240に至るまで同じ。
けちってません、太っ腹。
せっかく開発したチップだから全モデルで共用するにしても、ファームウェアで機能を絞ったりしてないところはすばらしい。
とりあえずアンプのモデルを書き出してみる
アンプが78種類あっても使いこなせないし、メタル系とかの音は最初からいらないんだけど、逆にどれだったら使えそうなのか見当をつけられるようにしておきたい、ということでモデル名を書き出してみます。
アンプに詳しい人だったら、モデル名をみればあああんな感じの音ね、とわかるようになってるんだろうけど、私にはまったくちんぷんかんぷん。
この記事みて「Spider V買おう」と思う人はまさかいないとは思うけど、なんかの参考になれば、ということでまとめておきます。
アンプのカテゴリ
アンプには4つのカテゴリがあります。
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Clean
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American
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British
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Higain
アンプの機種は、アイコンとモデル名でなんとなく想像がつくようになっています。
シミュレートした機種のモデル名をあからさまに出すわけにはいかないんでしょう。
ギターに詳しい人だったら、「ははぁ、あれだな」とピンとくるんでしょう。
FukuzumiのレベルでもF社のツィ○ドとか、ツ○ンリバーブとかだったら見当がつきます。
Clean
Cleanのアンプは10種類です。
この中には"No Amp"というのも含みます。"No Amp"ではボリュームのセッティングしかできません。
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No Amp
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Tube instrument Preamp
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Line 6 Piezaccoustic 2
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Line 6 Variax Accoustic
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1987 Jazz Clean
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Line 6 21 Century Clean
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Line 6 Super Clean
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Line 6 Sparkle
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Line 6 Sparkle Clean
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Line 6 Super Sparkle
American
Americanタイプは25機種です。
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1958 Tweed B-man
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1953 Small Tweed
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1960 Tiny Tweed
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1964 Blackface 'Lux
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1965 Double Verb
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1963 Blackface Vibro
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1967 DoubleSho
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1972 Silverface Bass
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1960 Gibtone Expo
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1967 Wishbook Silver 12
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1960s Super O
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1962 Super O Thunder
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1960 Two-tone
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1985 Cali-Crunch
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1993 Match D-30
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1996 Match Chief
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2001 Zen Master
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1996 Mini Double
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Line 6 JTS-45
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Line 6 Mood
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Line 6 Bayou
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Line 6 Twang
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Line 6 Crunch
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Line 6 Boutique #1
British
Britishタイプは18機種です。
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Brit Gain 18
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1965 Plexi 45
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1968 Plexi Lead 100
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1968 plexi Jump Lead
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1968 Plexi Variac'd
-
1968 Brit Plexi Bass 100
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1969 Brit Plexi Lead 200
-
1996 Brit JM Pre
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1990 Brit J-800
-
1992 Brit Gain J-900 Clean
-
1992 Brit Gain J-900 Dist
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2003 Brit Gain J-2000
-
Brit J-2000 #2
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1960 Class A-15
-
1967 Class A-30 Top Boost
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Class A-30 Fawn
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Citrus D-30
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1973 Hiway 100
Higain
Higainタイプは26機種です。
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1987 Brit Gain Silver J
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1993 Solo 100 Head
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2001 Treadplate Dual
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2001 Cali Diamond Plate
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2002 Bomber Uber
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2002 Bomber X-TC
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2002 ANGEL P-Ball
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2003 Conner 50
-
2003 Deity Crunch
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2003 Deity Lead
-
2003 Deity's Son
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2002 Mississippi Criminal
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Line 6 Modern Hi Gain
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Line 6 Spinal Puppet
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Line 6 Chemical X
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Line 6 Purge
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Line 6 Insane
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Line 6 Agro
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Line 6 Lunatic
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Line 6 Treadplate
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Line 6 Big Bottom
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Line 6 Chunk Chunk
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Line 6 Fuzz
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Line 6 Octone
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Line 6 Smash
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Line 6 Trottle
キャビネット
正直いうとキャビネットっていうのがどういうものかわかってないレベルですが、スピーカーユニットとしての鳴り具合を選ぶんじゃないかと思っています(プリアンプとスピーカーが分かれているやつとかあるので)。
キャビネットについても26種から選べます。中には"No Cabint"というのもあります。
スピーカーを通さずラインで直に録音するとかのイメージなんでしょうか?
1×6などとあるのは、6インチサイズのスピーカー1発ということだと思います。
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1×6 Super O
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1×8 Tiny Tweed
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1×10 Gibtone
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1×10 G-Brand
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1×12 Tweed
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1×12 Blackface
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1×12 Line 6
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1×12 Class A
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1×15 Thunder
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2×2 Mini T
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2×12 Blackface
-
2×12 Line 6
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2×12 Match
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2×12 Jazz
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2×12 Wishbook
-
2×12 Class A
-
2×12 Fawn
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4×10 Tweed
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4×10 Line 6
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4×12 Line 6
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4×12 Green 20's
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4×12 Green 25's
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4×12 Brit T-75
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4×12 Brit V30
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4×12 Treadplate
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No Cabinet
以上、Spider Vシリーズに搭載されているアンプシミュレーターのモデルを書き出しました。
ふだんからエレキギターを嗜んでる方だったら、だいたいどんなモデルをシミュレートしているか推察できるんではないでしょうか。
Fukuzumiのばあいほとんどのモデルはいらないんですけど、いろんなバンドに助っ人で呼ばれるような人だったら重宝するんでしょうね。
パソコン用簡易PAとしても使える?
ちなみに、PCとUSB接続したSpider V 20 MkIIは外部スピーカーとして働くので、パソコン上の音源を再生するのに使えます。
音響設備がない会場でのプレゼンテーションやイベントなら、簡単なPA代わりに使えるかもしれません。
DAW使って音楽制作しているんだったら、自分で作ったバックトラックを流しつつギターを弾くというのもできます。そのため という音楽制作ソフトの無料版(のライセンス)までついてます。
そうなると今度は、USBオーディオインターフェイスから入力したマイク音声とPCの音をミックスしてSpider V 20 Mk IIから流してみたいところですが、これはまだ成功していません。
なにか方法がないか、今後も調べていく予定。
スマホ用アプリの基本操作
最後に、iPhone用アプリの画面とアンプとキャビネットに関する基本的な操作方法を紹介しておきます。
アプリを起動したら、下のほうにあるアイコンで[Edit]をタップします。
リストが出てきますが、これは音作りのための接続順になっていて、その中間あたりにアンプ”Amp”があります。
エフェクター未経験者としてはこんな順でつなげばいいのか、とわかってありがたい。
"Amp”の文字部分をタップするとトーンコントロールのパラメータが出てきます。
アンプの機種そのものを変更するにはアイコンの部分をタップ。
これでアンプのリストが出ます。
リストから機種を選んだら"Done"をタップして決定です。
アンプのカテゴリを変更するには、"Type”の部分をタップしてください。
アンプを選択した状態で右側の"Cab”をタップすると、キャビネットの選択ができます。
これも要領はおなじで、アイコン部分をタップすればキャビネット自体の選択、キャビネット名をタップしたときはパラメーターの設定です。
まさがアンプをブログネタにしようとは
以上、ギターアンプSpider V20 MkIIのPC連携機能のうち、アンプシミュレーター部分の基本的な操作だけ紹介しました。
このほかにも、有名ミュージシャンが設定したらしいプリセットトーンを選んだり、自分だけのカスタム音色を登録したりできるんだけど、とても今は手に負えません。
とりあえず、PCやデジタル物が苦手なギタリストのために書き残しておきます。
緊急事態宣言の期間中、時間つぶしにギターを始めたり再開した人も多いようですが、そんな方の参考にしていただけたら幸いです。
Spider V Remote Windows版のパッチプリセット操作