HyperSnap8の使い方を掘り下げて紹介する「HyperSnap道場」。
第9回は複数領域の一括キャプチャについて解説します。
HyperSnap道場 第9回で学ぶこと
- 複数領域のキャプチャについて
- 複数領域のキャプチャ方法
この記事の目次
マルチリージョンキャプチャとは
領域キャプチャでは画面(デスクトップ)上の任意の範囲だけを切り取ってキャプチャーできました。
HyperSnap8ではこれに加えて、複数の領域を指定しそれをひとつの画像として保存するマルチリージョン(Multi Region)キャプチャが可能です。
指定した領域だけをキャプチャするので、デスクトップ全体のキャプチャに比べて説明したいポイントがはっきりするのに加えて、ファイルの容量も抑えることができます。
領域指定の方法
ふつうの領域指定キャプチャでは、キャプチャしたい範囲をドラッグで選択します。
マルチリージョンキャプチャでは、同じようにドラッグで範囲を指定するほかに、ウィンドウキャプチャと同じようにHyperSnap8が自動的に認識した領域(ウィンドウ/コントロール)をクリックで選ぶという方法があります。
マルチリージョンでの領域指定方法
- ドラッグで範囲選択を繰り返す
- マウスポインタの位置で認識した範囲をクリックで選択していく
どちらのばあいも、選択した領域は黒く反転表示されていき、指定を繰り返すことで領域をどんどん追加できます。
領域の確定とキャプチャの実行
最終的に領域をすべて選び終わったら、【Enter】キーを押すとキャプチャが実行されます。
マルチリージョンのキャプチャ操作
ここでは、領域をウィンドウ/コントロールで指定するときを例に解説します。
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1コマンドを選ぶ
「Capture」タブで[More...]をクリックし、ドロップダウンメニューで[Multi-Region]を選択します。
キーボードショートカット
【Ctrl】+【Shift】+【M】でも実行できます。
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2ひとつめの領域を選択
初期設定ではキャプチャ領域の指定方法が「Window/Control」になっています。
マウスポインタ位置を基準に領域を自動判定して黒い枠で囲みます。
ポインタの位置によって認識範囲が変化します。
希望の場所を認識できたら、マウスの左ボタンをクリックします。
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3ふたつめ以降の領域を選択
ひとつめの領域をクリックして決定すると黒く反転表示になります。
マウスポインタを動かしてふたつめの領域を選択します。
ふたつめもクリックして確定し、以後同じように繰り返して、必要な領域を選んでいきます。
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4キャプチャを実行
必要な領域をすべて選択し終えたらキーボードの【Enter】キーを押します。
これで選択した領域だけをひとつにまとめてキャプチャされます。
選択していない領域については白くなります。
キャプチャ範囲の指定方法
すでに述べたように、デフォルトではキャプチャしたい範囲の指定が「Windows/Control Selection」になっているので、領域の選択はマウスポインタを基準に認識した範囲をクリックしていくだけです。
もうひとつの方法として、ドラッグで範囲を選択することもできます。
ウィンドウやコントロールの形に囚われず、自在にキャプチャーしたいときはそちら(Region Drawing)に切り替えてください。
タイリングキャプチャー
マルチリージョンキャプチャーでは、指定した領域の配置をそのままキャプチャーするだけでなく、領域を縦または横に並べてキャプチャーすることもできます。
この方法では、選択した領域をタイルを敷き詰めるように並べるのでタイリングといいます。
タイリングキャプチャーのサンプル
タイリングの例を説明する前に、次のキャプチャーをご覧ください。
ここではデスクトップに3つのウィンドウが重ならないように分けて配置しています。
これを1)~3)の順に指定してキャプチャします。
3つの領域を順に指定し終わるとこうなります。
タイリングキャプチャーの結果
タイリングでキャプチャーするばあい、まずオプション設定で領域の配置を指定しておきます。
配置には次のふたつがあります。
- Tile fragments vertically
- Tile fragments horizontally
縦に並べてキャプチャーする
すべての領域を縦に並べてキャプチャーするばあいは、Tile fragments verticallyを選択しておきます。
キャプチャー結果は次のようになります。
横に並べてキャプチャーする
すべての領域を横に並べてキャプチャーするばあいは、Tile fragments horizontallyを選択しておきます。
キャプチャー結果は次のようになります。
ポイント
判りやすいように3つの領域を赤い枠で囲っていますが、実際にはどちらも一枚の画像としてキャプチャーされます。
タイリングのマージン
タイリングでのキャプチャーでは、選択した領域どうしの間隔(マージン)を指定できます。
初期設定ではマージンがゼロなので間隔はなく、ぴったりくっついて配置されます。
マージンを増やすことで、領域どうしの間隔を広げることができます。
マルチリージョンの使いどころ
ふつうのマルチリージョンキャプチャーはそれぞれの領域の位置関係をそのまま再現するので、どのような状態で作業しているのかを説明するのに適しています。
それに対してタイリングでのマルチリージョンキャプチャーは事例の一覧を並べるような使い方になります。
どちらにしても個別にキャプチャーして一枚の画像に収めるように加工する手間を省いてくれます。
ともにあまり使う機会はないかもしれませんが、こういう飛び道具的なツールが揃っているところがHyperSnap8