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回復ドライブで重大トラブルに備えよう

ひと昔前は、パソコンを買うと復旧用ディスクというCD-ROMが付属していましたが、最近では付属していないことが多いようです。

そこで万が一のトラブルに備えて、回復ドライブを作成しておきましょう。

 

Windowsが起動しなくなったら

回復ドライブとは、Windowsが起動しなくなったときに使用する復元用ドライブのことです。

簡単なトラブルで正常に動かなくなったとき、Windowsはスタートアップ修復で復旧を行ってくれますが、Windows自体が起動しなくなってしまったらそれもできません。

そこで、まっさらのWindowsを再インストールするのに回復ドライブを使います。

冒頭に述べたように、以前は再インストール用のCD-ROM(インストールメディア、リカバリーメディア)がパソコンに付属していましたが、現在はユーザーが回復ディスクを作成するのが一般的になっています。

 

回復ドライブの作成にはUSBメモリが必要

回復ドライブを作成するには、空っぽのUSBメモリが必要です。

回復ドライブを作成するとUSBメモリの中に保存してあったファイルはすべて抹消されてしまうので、注意してください。

できれば回復ドライブ用として新しいUSBメモリを用意することをお奨めします。

必要な容量はパソコンによって異なります

Fukuzumiのパソコンでは”16GB以上"と表示されましたが、できれば32GBのものがあるといいようです(それ以上は大きすぎて、わざわざ買うのはもったいないようです)。

実際に必要な容量はこのあと紹介する作成手順の途中で確認できます。

 

Amazonで32GB のUSBメモリを探す

 

回復ドライブを作成しよう

では、回復ドライブの作り方を紹介していきましょう。

 

step
1
コントロールパネルを起動する

スタートメニューから[Windowsシステムツール]を開きコントロールパネルを起動します。

スタートメニュー

コントロールパネルを開く

 

step
2
「セキュリティとメンテナンス」を起動

コントロールパネルの表示が「カテゴリ」のばあいは、まず「システムとセキュリティ」カテゴリをクリックして、次に[セキュリティとメンテナンス]をクリックします。

コントロールパネル -カテゴリ

カテゴリ表示のばあい

セキュリティとメンテナンス

「セキュリティとメンテナンス」を開く

 

コントロールパネルがアイコン表示のときは、[セキュリティとメンテナンス]を直接起動できます

コントロールパネル - アイコン表示

アイコン表示のばあい

 

step
3
[回復]を選択

「セキュリティとメンテナンス」画面の中にある[回復]をクリックします。

[回復]を実行

[回復]をクリックする

 

step
4
[回復ドライブの作成]を実行

「高度な回復ツール」の中にある[回復ドライブの作成]をクリックします。

回復ドライブの作成

[回復ドライブの作成]を実行

 

step
5
ユーザーアカウント制御

このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」という確認が出るので、[はい]をクリックしてください。

ユーザーアカウント制御

ユーザーアカウント制御で[はい]をクリック

 

step
6
回復ドライブの作成開始

回復ドライブ作成のウィザードが現われます。

回復ドライブの作成ウィザード

チェックされているのを確認して次へ

 

システムファイルを回復ドライブにバックアップします。」にチェックが入っているのを確認して、[次へ]をクリックしましょう。

 

step
7
必要な容量とドライブの確認

続いてチェックがはじまるので、しばらく待ちます。

容量の確認

容量チェックが終わるまで待つ

 

チェックが終わると「USBフラッシュドライブの選択」という画面になります。

ここで必要な容量の確認と利用可能なドライブの選択選択を行います。

 

次のスクリーンショットでは、必要な容量は16GB以上で、利用可能なドライブはふたつ表示されています。

容量確認とドライブの選択

USBメモリの容量を確認しドライブを選択

ここではFドライブのUSBメモリを使用するのでF:を選択してから[次へ]をクリックします。

 

とりあえず容量だけ確認

手持ちに使えるUSBメモリがなくて新しく購入するときは、まずいったんここまで実行して容量を確認し、USBメモリが手に入ってからあらためて作成してもいいでしょう。

そのばあいは[キャンセル]をクリックしてください。

 

step
8
警告メッセージの確認

指定したUSBメモリ内のデータが抹消されることを警告するメッセージが出ます。

問題なければ[作成]をクリックしましょう。

最終確認

USBメモリの内容は消去されるので注意

 

step
9
回復ドライブの作成開始

続いてドライブの作成が始まります。

USBメモリのフォーマットやファイルのコピーなどでかなり時間がかかります。

パソコンにもよりますが、1時間以上はみておいたほうがいいでしょう。

回復ドライブ作成中

作成には時間がかかるのでしばらく待つ

 

電源に注意

ノートパソコンを使っているばあいは途中でのバッテリー切れなどがないように、必ずACアダプターを接続してください。

また途中で待機状態にならないように、「電源とスリープ」の設定でスリープを「なし」にしておきましょう。

スリープ設定

スリープ設定はオフにしておく

 

step
10
作成完了

「回復ドライブの準備ができました」というメッセージが出たら作成は終了です。

[完了]をクリックしてウィザードを終了したら、USBメモリを取り外し、保管しておきましょう。

回復ドライブ 作成完了

回復ドライブの作成が終了

 

回復ドライブの中身を確認してみた

念のため、作成した回復ドライブの中身をエクスプローラーで見てみました。

回復ドライブの内容

作成した回復ドライブの内容

 

中身はEFIパーティションに関連するフォルダーと、回復に必要なデータファイルのフォルダー、そしてXMLファイルでした。

回復ドライブ全体の容量は6.78GBでしたが、これはお使いのパソコンによって異なると思われるのであまり参考にしないでください。

回復ドライブの容量の一例

今回作成したドライブは7GBほど

 

回復ドライブは定期的に作成しよう

Windows10は毎月のアップデートで安全性の強化などを行っていますが、中でも年に春と秋の2回は機能向上を含めたおおがかりなアップデートがあります。

Windowsのバージョンを確認すると”Windows10 1909"などと表記されているのがそれで、この場合"1909"は2019年9月版のアップデートを意味しています。

 

回復ドライブにはアップデートでセキュリティやパフォーマンスが向上した分も含まれるので、大規模なアップデートが行われたらそのつど回復ドライブを作成するのがお奨めです。

マイクロソフト社のサポートページでは1年に1回再作成することを推奨しています。

Windowsサポート - 回復ドライブを作成する

 

万一に備えてバックアップとの併用を

回復ドライブを作成しておけば、万が一Windows自体が起動しなくなるような重大なトラブルでも、再インストールができます。

また、軽微なトラブルだったら「Windowsの設定」で「更新とセキュリティ」の中の「PCの再起動をカスタマイズする」から回復ドライブを使った修復もできます。

 

ただし気をつけて欲しいのは、これはアプリケーションやデータのバックアップではないという点です。

Windows本体をまっさらにして買ってきたときの状態まで戻すことはできますが、それからインストールしたアプリケーションや保存したファイルは復元できるわけがありません。

自分で買ったアプリケーションや大事なデータを安全に保管するには、別途バックアップソフトが必要です。

ふだんから定期的にバックアップするように心がけておきましょう。

 

回復ドライブの作成 - まとめ

  • Windowsを初期状態に戻せる
  • USBメモリに作成する(容量は32GBがお奨め)
  • 年に一回程度、再作成するのが望ましい

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