Wi-Fiルーターの多くは、中継器(エクステンダー)を使って電波の到達距離を伸すことができます。
TP-Link製品では10種類の中継器が発売されています(2019年12月現在)。
ここでは、メッシュWi-Fiにも対応した新モデルRE300の接続設定方法を紹介します。
この記事の目次
RE300はメッシュWi-Fiへも発展可能な中継器
TP-LinkのRE300は、家庭用のAC100Vコンセントに直接挿して使うWi-Fi中継器です。
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5GHz(867Mbps)と2.4GHz(300Mbps)のデュアルバンド対応
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WPSボタンやスマホアプリTetherによるカンタン設定
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OneMesh対応ルーターとの組み合わせでメッシュWi-Fiに発展
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コンパクトサイズでほかのコンセントをふさがない
TP-LinkのメッシュWi-Fi対応の中継器はほかにも、RE200、RE205、RE305などがありますが、5GHzで867Mbpsに対応しているのはRE300とRE305の2機種だけ。そのほかの機種は433Mbpsどまりです。
しかもRE305についてはファームウェアのアップデート待ちなので、すぐにメッシュWi-FI化できる高速モデルはRE300のみとなります(2019年12月現在)。
RE300とRE305の違い
ちょっと寄り道してRE300とRE305の違いを確認しておきましょう。
外観の違いとしては、RE305ではアンテナが2本露出しているところがあげられます。
機能面での大きな違いは、RE305は有線LANのコネクタがあることです。つまりRE305までは有線でつないでおいてそこから先をWi-Fi化することができます。
それに対しRE300は有線LANには対応していない純粋なWi-Fi中継器となります。
価格はRE3000の3,980に対し、RE305は6,980円とやや高めになっています。
モデル | スピード(5GHz、2.4GHz) | アンテナ | 有線LAN | 価格 |
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RE305 | 866Mbps、300Mbps | 外装 | コネクタ有り | 6,980円 |
RE300 | 866Mbps、300Mbps | 内蔵 | コネクタなし | 3,980円 |
RE300をWi-Fiアクセスポイントに接続する
ではRE300を使ってWi-Fiの電波を中継する手順を紹介していきます。
Wi-Fiルーター(アクセスポイント)とRE300それぞれのWPSボタンを使って設定する方法もありますが、今回はネットワーク管理用の無料アプリTetherを使う方法を紹介します。
Tetherはメリットいろいろ
ちなみにTetherを使うとWi-Fiルーターや中継器(エクステンダー)の設定をできるだけでなく、家族のリストを登録して、有害サイトへのアクセスやネットの使用時間帯を制限するといった保護者機能(ペアレンタルコントロール)も可能です。
step
1Tetherをインストール
TP-Link製品に付属しているインストラクションカードやTetherのページにあるQRコードを使ってTetherをインストールします。iOS8以上、Android4.0以上対応です。
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2Tetherを起動
インストールしたTetherを起動します。
step
3デバイスを追加する
Tetherにデバイスを追加します。下のスクリーンショットではすでにWi-Fiルーター Archer C6が認識されています。+ボタンをタップしてデバイスを検出します。
step
4レンジエクステンダーを選択
次の画面でレンジエクステンダー(中継器)を選択します。
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5デバイスの電源を入れる
次の画面が出たら、Wi-Fiの電波(ここではArcher C6からの電波)を確実に拾えるところで、RE300をAC100Vコンセントに差し込み、電源を入れます。
step
6スマホのWi-Fiをレンジエクステンダーに接続する
次の画面が出たら、指示にしたがってスマホを操作します。
まず、スマホのWi-Fi接続をオンにしてレンジエクステンダーの電波をキャッチします。
TP-Link_Extenderというネットワーク名に接続してください。
ルーターから出ている電波(ネットワーク名)を選択しないように注意してください。
step
7接続するデバイスを選択
ここではもちろんRE300を選択します。
接続が終わったらTetherの画面に戻って、[接続出来ました]をタップします。
これでまずRE300と接続し設定できるようになります。
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8接続するネットワークを指定
続いてRE300をArcher C6のネットワークに接続するための設定です。Archer C6で設定しておいたパスワードを入力します。
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9設定の確認
2.4GHz帯、5GHz帯ともにパスワード設定が終わると次のような確認画面が現れます。
step
10中継器のネットワーク名を変更
中継器からの電波は"ルーター側のネットワーク名_EXT"という名前になっています。これを自由に変更できます。
注意ポイント
ルーター側のネットワーク名と中継器のネットワーク名が別々ということは、それぞれ違うネットワークだという点に注意してください。
ここまででルーターと中継器の接続設定は終わりです。
次は中継器を設置するのに適切な場所を探します。
step
11中継器の場所を決める
ここまでの設定は、Wi-Fiルーターからの電波を確実にキャッチできるようにWi-Fiルーターから近い場所で行う必要がありました。
今度はWi-Fiルーターから離れたところで、かつ確実に中継できる場所を探します。
RE300をコンセントから抜いて場所を移動し、中継器を設置するのによさそうな場所でふたたびコンセントに挿します。
step
12RE300のインディケーターで電波強度をチェック
RE300には4つのLEDがあります。
左から順に電源、電波強度、2.4GHz帯、5GHz帯です。
移動先でRE300をコンセントに挿すと、しばらく電源LEDが点滅した後、電波強度インディケーターが点灯します。
- 白が点灯していれば電波強度は充分です
- 電波が弱すぎるときは赤が点灯します
白が点灯していたらもう少し離れたところに移動して、また試してもいいでしょう。
もし赤が点灯したらWi-Fiルーターから遠すぎるので、もう少し近いところに移動してもういちどチェックします。
これを繰り返して、最適な位置を調べましょう。
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12設定完了
登録が完了したら接続設定を共有できます。
家族や親しい友人などに教えてあげましょう。
TetherがあればWi-Fi管理がカンタン
Wi-FiルーターとRE300を接続するだけならそれぞれのデバイスにあるWPSボタンを押すだけでできます。
むしろTetherを使う方がちょっとめんどうかもしれません。
しかしTetherがあれば、TP-Link製ルーターの設定(クイックセットアップの実行や動作モード変更)、ワイヤレス接続設定の共有、接続しているデバイス情報(IPアドレスやMACアドレス)の確認、ファームウェアのアップデートなどいろんな作業が行えます。
特に中継器としてのアクセスポイント名の変更や接続先となるWi-Fiルーターの選択などを手軽に管理できるところや、中継器~スマホ間の電波強度をチェックすることで、中継器の最適な位置を探れるのは便利です。