今回は日常的な操作に重要な日本語入力関係の設定をまとめて紹介しています。
-
キーボードレイアウトの変更
-
キー割り当てのカスタマイズ(CapsLockキーと左Ctrlキーの入れ替え)
-
MS-IMEのキー割り当て変更
以上の3つとなります。
どれもキーボード入力に関連するもので、タッチスクリーン操作や音声入力には関係ありません。
この記事の目次
キーボードを英語配列に変更する理由
一般のユーザーには必要のないカスタマイズですが、私にとっては重要なポイントです。
ほんとうはPCのオプションで英語キーボードが選べたら最高なんですが、残念ながらそれは期待薄。
しかし、Windowsの設定でカバーできます。
なぜ英語配列にするかというと、メインで使っているタワーPCが英語キーボードだからなんですが、そもそもなぜ英語キーボードを選んでいるかの説明が必要ですね。
以前の記事でも紹介しましたが、海外製アプリケーションのキーボードショートカットは英語キーボードのほうが使いやすいという例があります。
特に、動画編集で使っているDaVinci Resolveは多機能なぶん、ショートカットの割り当ても多く、英語キーボードのほうがはるかに使いやすいと思います。
-
Windowsで英語配列キーボードを使いたい!
長年使ってきたキーボードが、文字の入力を頻繁に取りこぼすようになってストレスが溜まってきたので、ついに買い換えることにしました。 そこで考えたのが、まず入力が快適なメカニカルキーボードにするという点で ...
続きを見る
ノートPCでは動画編集はあまりやりませんが、メインPCと統一しておいたほうがいいので、Envyでもカスタマイズします。
言語設定でキーボードレイアウトを変更
ではキーボードレイアウトの変更方法を紹介します。
Windowsの設定画面で時刻と言語を選択。
「言語と地域」というグループを開きます。
言語の設定の中に”日本語”があるはずなので、三点ドットのアイコンをクリックしてポップアップメニューから[言語のオプション]を選択。
オプション画面の「キーボードレイアウト」で[レイアウトを変更する]をクリック。
ダイアログボックスが現れるので”英語キーボード”(101/102キー)を選択し、[OK]をクリックすれば変更終了です。
CapsLockと左Ctrlを入れ替える
次にやるのは、【CapsLock】キーと【左Ctrl】キーの入れ替えです。
現在では、キーボードの【A】の左隣は【CapsLock】キーになっていますが、昔そこには【Ctrl】キーがありました。
現在ではキーボードの左手前に配置転換されてしまっていますが、この位置だとキーボードショートカットの入力がやりにくいので、昔の位置に戻します。
昔の配列のメリットについては別の記事で詳しく紹介しているので、興味のある方は参考にしてください。
-
キーボードショートカットを活用するには[Ctrl]キーが肝心
皆さん、Windowsパソコンのキーボードショートカット使ってますか? キーボードショートカットを覚えてくるとマウス操作が減るので、その分手首や肘の痛み、肩のコリなんかが起こりにくくなります。 健康に ...
続きを見る
ふつうのデスクトップ用キーボードだと、そのほかに【漢字】キーと【Esc】キーの入れ替えも行なうところですが、今回のノートパソコンはキーボードがコンパクトであまり不便を感じないのでいまのところそのままで使っています。
PowerToysのKeyManagerには問題あり?
Microsoft公認のパワーアップツールPowerToysにはKeyboard Managerという機能があり、キー割り当てを変更できます。
おかげで、最近のWeb記事ではキー割り当てを変更するツールとして、PowerToysを紹介する記事がめちゃくちゃ増えました。
実は当サイトでもいちど紹介しているんですが、どうも【CapsLock】と【左Ctrl】の入れ替えには向いていないようです。
というのも、【左Ctrl】キーを押したとき(つまりキーボード上では【CapsLock】を押したとき)に、キーが押しっぱなしの状態になってしまいます。
すると、本来使いたいキーボードショートカットとは別のショートカットが動作してしまい、まともに文字入力ができません。
そこで、昔からあるキーマップ割り当てツールを使うことにしました。
キー割り当ての変更にはChange Keyがお薦め
今回紹介するのはChange Keyという無料ツールです。
Windowsの内部設定であるレジストリを書き換えることでキー割り当てを変更するツールですが、ユーザーがレジストリを直接書き換える必要がなく、操作も判りやすいので安心して使えます。
Change Keyを入手するには(株)インプレスが運営している「窓の杜」というサイトがお薦め。
ファイルの入手だけでなく、機能の概要説明もあるでまずはチェックしてみてください。
Change Keyを使うにあたって重要なことがひとつあります。
Change KeyはLZHという書庫形式のアーカイブファイルで配布されているので、LZH形式に対応したアーカイバもあらかじめ入手しておく必要があります。
Windows本体ではZIP形式には対応していますが、LZH形式の書庫は扱えないので、別途インストールしておいてください。
Change Keyの書庫ファイル(この記事作成時点ではChgKey15.LZH)をダウンロードしたら、LZH形式対応のアーカイバで書庫を展開します。
展開したファイルの中に”ChgKey.exe”というファイルがあるのでこれをダブルクリックで起動します。
インストーラーはないので直接起動できます。
起動時に次のようなアラートが出る場合も、[OK]ボタンをクリックすれば管理者権限に切り替えてくれるので問題なく動作するはずです。
Change Keyでキー割り当てを変更する
起動すると次の図のようなウィンドウが現れます。
キーボードマップになっているので変更したいキーのところをクリックして割り当てを行ないます。
上の図ではすでに、【CapsLock】キーを【左Ctrl】に変更したあとなので、よく見ると「Ctrl左」がふたつあるのが判ります。
キーマップの図(背景色がパープル)で割り当てを変更したいキーのところをクリックすると、もうひとつのマップ(背景色がミントグリーン)が現れます。
続いて、新たに割り当てたい(入れ替えたい)キーのところをクリックすると、ミントグリーンのウィンドウが消えて設定は終わりです。
最後にメインウィンドウの[登録]メニューをクリックすると、[現在の設定内容で登録します]というコマンドがあるので、これを実行してレジストリ設定を書き換えます。
コマンド実行後には再起動を求めるメッセージボックスが現れるので、そのまま再起動すれば新たな設定が有効になります。
日本語入力の文字種変換もカスタマイズ
最後に、日本語入力の設定も変更しておきます。これもふつうのユーザーには必要ないでしょうが、私には必須の設定です。
日本語入力(かな漢字変換)にはWindowsに付属しているMicrosoft IMEを使用しますが、そのキー割り当て(バインディング)を別の(昔使っていた)IMEの割り当てに変更することで、長年使い慣れたキー操作で文字種の変換ができ、快適になります。
具体的なメリットは、ローマ字入力直後の無変換の状態から英字やカタカナへの文字種変換で、ファンクションキーを使わずキーボードショートカットで操作できることです。
たとえば半角英字で”Jump”と入力したいとき、前もって文字の入力モードを切り替えておくことなく、いきなりふつうに入力します。
じゅmp
ここから半角英字に変換するのに、ふつうはファンクションキーでまず英字に変換し、さらに半角に変換します。
このときファンクションキーに手を伸ばすのがめんどうなんですが、私の設定だと【Ctrl】+【P】で英大文字に変換、続いて【Ctrl】+【O】で半角に変換という手順になります。
実際には【Ctrl】キーは押しっぱなしで、【P】→【O】と連打するだけです。
このようにファンクションキーまで手を伸ばさず、ホームポジションからすぐに文字種を変換できるので煩わしさがありません。
もちろん、前もって【Ctrl】キーと【CapsLock】キーを入れ替えてあるので、より使いやすくなっています。
このファンクションキーを使わない文字種変換は昔AIソフトというメーカーが販売していたWXというIMEの操作です。当時はIMEとはいわず、「日本語FEP」(フロント・エンド・プロセッサの略)と呼んでいました。
実は初期のMicrosoft IMEはこのWXシリーズをベースに作られていて、その結果WXシリーズは自然消滅的に消えていきました。
Microsoft IMEのキー割り当てをカスタマイズ
Microsoft IMEのキー割り当て(キーバインド)を変更するには、システムトレイの入力モードアイコンを右クリックします。
ポップアップメニューの中にある[プロパティ]を実行すると、Microsoft IMEの設定画面が現れるので、[詳細設定]ボタンをクリック。
すると詳細設定画面の中に「編集操作」という項目があり、キー設定が”Microsoft IME”になっています。
ドロップダウンリストを開くとMEの名前が出てくるので私の場合”WX”を選択します。
ATOKをインストールしたパソコンを併用しているかたは、もちろん”ATOK”を選んでおくと入力操作を統一できて便利です。
実は、ATOKでも同様にキーバインドの変更が可能です。
私の場合、メインのタワーPCにはATOKをインストールしてあって、そちらもキーバインドはWXになっています。
キーカスタマイズで快適な操作環境を実現
以上、3つの設定を紹介しました。
-
英語キーボードへのレイアウト変更(Windows本体)
-
【CapsLock】と【左Ctrl】の入れ替え(フリーソフト)
-
日本語入力のキー割り当て変更(Microsoft IME設定)
カスタマイズするメリットのほうもまとめておきましょう。
-
英語キーボードのレイアウトにすることで、海外製ソフトのキーボードショートカットが使いやすくなる
-
【CapsLock】と【左Ctrl】の入れ替えで、キーボードショートカットの入力が簡単になる
-
IMEのキーバインド変更で、使い慣れた日本語入力操作が可能。ファンクションキーを使わずホームポジションで操作できる
きめ細かくカスタマイズすることで操作性が格段に向上するので、キー入力を重視する方はぜひトライしてください。