はiPhoneやiPadなどのiOS搭載スマートデバイスをオーディオミキサーとして利用できるアプリです。
iPhoneのマイクから入力した音やアプリで再生している音はもちろん、オーディオインターフェイスから入力したギターやマイク入力音声などをミックスして出力。
今回は、XTONE Proのフットスイッチを使って、マイク入力のトラックをミュートする設定を行なってみたので紹介します。
AUMのトラックをミュートする
AUMを使うには新規のセットを作成し、トラックを登録しておく必要があります。操作方法については、今回は省略させていただきます。
マイク音声のトラックは次の画面のようになります。
上の円(USB R)がオーディオの入力元、下の円(USB)が出力先となります。
縦長の部分がマイク音量を調整するフェーダーで、その下にある[M]と書かれたアイコンがミュートボタンです。
今回はこのミュートボタンを、XTONE Proから操作します。
XTONE Proには3つのMIDIコマンドモードがあります。今回は説明の都合上、コマンドモードCを使用します。
コマンドモードCでは、フットスイッチを押すとLEDが点灯し、もういちど押すと消灯するため、動作確認がわかりやすくなります。
MIDI機器をセットアップする
まず、AUMでMIDI対応機器を扱えるように設定を行ないます。
画面右上のハンバーガーメニューをタップ。
メニューが開いたら右下の[MIDI CTRL]をタップして、MIDI設定画面を開きます。
まだMIDI対応機器がセットされていないので、”No MIDI Source!~”と表示されています。
ちなみにメニュー画面で[MIDI ROUTE](中央下)をタップすると、MIDI信号の流れをチェックできます。
この画面ではまだなにも設定されていないのがわかります。
XTONE Proに付属しているUSBケーブルとOTG対応カメラアダプタを使って、XTONE ProとiOSデバイスを接続します。
ちなみに同梱されているOTG対応カメラアダプタは、USB Type Aコネクタをしっかり奥まで挿すことができず、かなりぐらつきます。
これが原因でXTONE Proとの接続が切れてしまうことがあったので、できればもっとしっかり挿し込めるアダプタを用意したほうが安全です。
XTONE Proを接続して先ほどの[MIDI CTRL]画面を開くと、”CONNECT MIDI SOURCES”のリストに”XTONE”と表示されているので、タップして選択します。
上のスクリーンショットではXTONEのアイコンの途中に波線が入っています。これはすでにXTONE Proとの接続設定は終わった状態で、現在XTONE Proが接続されていないことを示しています。
”MIDI ROUTING”画面に戻ってみると、XTONEから”MIDI Control”への接続が設定されているのがわかります。
マイク入力チャンネルにMIDIコマンドを設定する
XTONE Proとの接続設定が終わったので、”MIDI CONTROL”メニューのいちばん上には”XTONE”と表示されています。
続いて下の方にある”Channels”のリストから、ここでは”CHAN 2: XTONE R”を選択します。
”Channels”にはあらかじめAUMに設定したチャンネルが表示されています。
この場合、CHAN1はBIAS FX2 Mobile(ギターアンプシミュレーター)で、CHAN2が、XTONE Proからのマイク入力です。
XTONE Proではマイク入力端子が”INPUT R”となるので”XTONE R”を割り当てています。
CHAN2の設定画面に入ったら、[Channel controls]をタップします。
チャンネルに対してMIDIで操作できる項目のリストが現れます。
・Scroll to Channel
・Volume
・Mute
・Solo
・Rec enable
の5つを操作できるのがわかります。
今回は”Mute”を操作します。
”Mute”をタップすると次のような画面が現れます。
まだMIDI信号が割り当てられていないので、[LEARNIG]をタップします。
続いてXTONE Proのほうで、ミュート操作に割り当てたいスイッチを押すと、送られてきた信号をAUMが自動で検知して設定を行ないます。
チャンネル1にCC71が割り当てられ、これでフットスイッチからミュート操作が可能になりました。
スイッチオプションについて
先ほどのスクリーンショットでわかるように、MIDI設定画面には[INVERT]と[CYCLE]のふたつのボタンがあります。
[INVERT]はオン/オフの切り替えが可能で、オフにした場合はフットスイッチの操作が逆になります。
初期状態ではフットスイッチのLEDが消えているときは音声信号が流れ、点灯しているときミュートがオン(無音)になります。
[INVERT]をオンにするとこれが逆になり、LEDが消えているときミュートで点灯しているときは音声が流れます。
[CYCLE]のほうは残念ながら使い方がよくわかりませんでした。
スイッチの動作としては、2回押すとミュートになり、さらに2回押すと解除されますが、この設定をどんなときに使うのかイメージできません。
MIDIチャンネルについて
今回紹介した部分以外に、AUMではMIDIチャンネルの設定があります。
ただしXTONE Proのほうでチャンネル1しか扱えないので、特に細かい設定をする必要はないようです。