Bardの試験運用が始まったので使ってみました。
先行するChatGPTは、あいにく他の仕事とのからみで出遅れてしまってまだちゃんと使っていませんが、ちょうどいいタイミングなのでまずBardにトライして、そこからいずれChatGPTとも比較してみたいと思います。
ではさっそくBardの使い方を紹介していきましょう。
この記事の目次
まず利用規約に同意する
BardはGoogleが提供するサービスです。
Googleアカウントを持っている方は、まずBardのページ(https://bard.google.com/)にアクセスして利用規約に同意します。
「利用規約とプライバシー」が表示されるので、右下にある[詳細]をクリックして全文を表示します。
利用規約を表示すると右下のボタンが[同意する]へと変わるので、クリックします。
続いて、試験運用中であることについての説明が現れるので[続行]をクリック。
なおその上のチェックボックスについては、任意なので最新情報が欲しい方だけマークしておきましょう。
Bardに質問する
Googleアカウントにログイン済みの場合、すぐにBardを利用できるようになります。
左上に青い文字で試験運用中と表示されています。
いちばん下にある「ここにメッセージを入力してください」と書かれたテキストボックスになにか入力してみましょう。
【Enter】キーを押すか、テキストボックスの右横にあるボタンをクリックすると、Bardにメッセージが送られ、処理が始まります。
Bardの回答を確認する
少し待つと回答が返ってきます。
最初、回答はひとつだけですが、「他の回答を表示」というところをクリックすると次の図のように、3つの候補の冒頭部分がまず表示され、そこから選んだ回答がすぐ下に表示されます。
候補を切り替えると回答の文面が変わります。
いくつか回答を見比べて、納得できるものがあるか確認してください。
3つの回答でも満足できなかった場合、候補の右隣にある再読込ボタンをクリックするとさらに別の回答が表示されます。
回答を文書作成などに利用する
回答の右下には、サムアップとサムダウンのボタンがあるので、よい回答や不満足な回答があったらクリックで評価してあげましょう。
さらにもうひとつ上向き矢印のボタンがあります。
これをクリックすると、文面をGoogleドキュメントにエクスポートしたり、Gmail用の下書きとして利用できます。
また、下端右端のドットアイコンをクリックすると[コピー]コマンドがあり、回答の文面をクリップボードに転送してくれるので、Googleドキュメント以外のアプリケーションでも簡単に利用できます。
質問文を編集する
思ったような回答が得られないときは、質問の文面を変えてみるのもひとつの手です。
先ほど入力した質問文は、回答の上に見だしのように表示されているので、右端のエンピツアイコンをクリックすることで文面を編集できます。
質問の履歴はアクティビティとして保存される
利用者がBardに対して行った質問(あるいはリクエストなども)はBardアクティビティと呼ばれます。
Bardはこのアクティビティを記録したり、古くなったアクティビティを自動で削除することができます。
左ペインのメニューにある[Bardアクティビティ]メニューをクリックすると、次の様な設定画面が現れます。
ここでは次のような設定、操作が可能です。
-
アクティビティ機能のオン/オフ切り替え
-
自動削除機能のオン/オフ切り替えと対象期間の設定
-
アクティビティの手動削除
自動削除は一定時間が経過したアクティビティを対象とし、3ヶ月、18ヶ月、36ヶ月の3つから選択できます。
アクティビティの手動削除
アクティビティの手動削除は、期間を指定して一括処理するものと、アクティビティ単位での個別削除に分けられます。
期間指定で削除する場合は、[削除]ボタンをクリックするとポップアップメニューが現れ、以下の指定が可能です。
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1時間以内
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過去1日間
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全期間
-
指定の期間
設定の下にはBardアクティビティが最新のものから順に並んでいるので、各アクティビティの右端についている[×]ボタンで削除できます。
他人と共用するビジネス用PCなどでは、こまめにアクティビティを削除したほうがよさそうですね。
各アクティビティの上についているLaMDAというラベルは、”Language Model for Dialogue Applications”の略で、簡単にいうとBardが利用している文章生成機能の名前です。
なので、いまのところすべての回答には"LaMDA”という名前が付きます。
もし、将来別の言語モデルが登場して、使い分けられるようにでもなれば回答者の個性を名前で見分ける、といったことになるかもしれませんね。
質問内容について「ググる」こともできる
Bardは日に日に変化しています。
初めてBardを使ってから2日ほど経過しましたが、現在では回答の下に[Googleで検索]というボタンが表示されるようになりました。
Bardによる回答の正確性をチェックするため1次資料やニュースソースを探す、といったときに便利です。
(いまはまだ)できないこと
Bardはまだ試験運用中なので、できないこともいろいろあります。
ChatGPT同様に最新のニュースなどは収集していないので、最新の世界情勢や株価などについては答えてくれないようです。
また、BardをWeb記事で紹介するにあたってアイコンを掲載していいか尋ねたところ、それについては許可してくれたのに、画像のリンクは教えてくれませんでした。
その回答がいまひとつわかりにくかったので、質問の方法をいくつか変えてみたところ、どうやら画像の著作権について確認あるいは保証できないので画像のリンクを教えることはできないということのようです。
Google(Bard)純正の公式アイコンが欲しかったんですが、それについても紹介できないというのはちょっと意外でした。
文章はかなり自然
現時点では、Bardに対して質問するという形でのテストしかやっていません。
言い換えると、ビジネスに使える文章を作って欲しいといったリクエストは行いませんでした。
その範囲でいうと、Bardが返してくる文章はかなり自然で読みやすいものでした。
ただし専門用語を使った説明では、やや端折りすぎである程度知識がないとわかりにくい、あるいは誤解を招く可能性があるようなところも見受けられます。
ありていにいうと、Fukuzumiが編集者の立場だとして、突っ返してリライトさせるレベル。「読み手に対する配慮にやや欠ける」といったところでしょうか。
現時点では、文筆家や編集者が不要になるというレベルではなく、むしろ対話型AIを使いこなせる執筆/編集者は仕事が楽になる、といった印象です。
逆にいうと、使いこなせない人は淘汰されるということもできるでしょうが。
AIについては個人的にちょっと出遅れてしまった感があり、絵師やミキシングエンジニア、編曲家などの分野についてはまったくよくわかっていないので、これからもう少し情報を追っていきたいと思います。
それと、現時点ではChatGPTにしろ、Bardにしろ最新情報を扱えていないので、そのあたりはまだまだ人間のスキルが必要なようですね。