キヤノンの業務用ビデオカメラXF400(すでに製造終了)がファームウェアのバージョンアップでLOG収録をサポートしたことは以前の記事で紹介しました。
LOG収録についてはこれまで経験がないので、ファイルサイズがどれくらいになるのか実際に簡単なテストを行ってみました。
iPhoneのタイマーを見ながら手動によるスタート/ストップなので厳密な比較はできませんが、おおまかな傾向はわかりましたので紹介します。
4K 60FPSでのファイルサイズをチェック
現在舞台公演のビデオ収録準備を進めています。
60FPSで収録しておけば、編集時にプロジェクト設定を24FPSにすることで2.5倍スローモーションが使えるのと、カラーグレーディングに耐えられるという狙いです。
CANON公式LUTはなし?
キヤノンのサイトで確認してみましたが、2022年2月現在、XF400用には公式のLUTが提供されていないようです。
しかし、いままで4K 60FPS +LOGという組み合わせでの撮影は経験がありません。
そこで事前にテストしておおよそのデータ量を試算することにしました。
テストはファイル形式をXF-AVCとし、撮影設定を4K 60FPS(正確には59.94P)に設定し、カスタムピクチャー設定をLOGとノーマルの2種類でそれぞれ10分間撮影したもので、ファイル容量を比較します。
録画/停止、タイマーの開始/終了とも手作業なので厳密な比較ではありません。
LOGと他の形式のファイルサイズは同等
結果はLOG撮影したファイルが約10分で11GB、ノーマル設定が10分で10.8GBとなりました。
前述のとおり計測誤差があるので実質的には同じと見ていいでしょう。
実際にはLOG収録のほうは多少タイマーのスタートが遅れたので、ファイルサイズが大きめですが、データ収録形式の違いとしては、Canon LOG3と他のピクチャースタイルは同レベルのようです。
このあたり、デジタル写真のRAW形式とは根本的に違います。
もともとLOG収録は階調の記録方法のひとつで、記録するデータ量そのものは通常の形式と同じだろうと予測はしていましたが、実際にもそのとおりのようです。
実際の動画収録で必要となるメモリーカード容量ですが、10分11GBとみて、単純計算で100分なら110GB。2時間(120分)だったら、132GBとなります。
XF400は4K 60FPSが上限なので、スピードクラスはV30で充分です(ビットレートはMP4収録時は150Mbps、XF-AVCでは160Mbps)。
将来8K収録することになったらV60が必要になると思われます。
その頃はカメラもH.265に対応していると期待すると、同サイズで同程度の画質だったら、収録時間が倍になっても同じサイズのメモリーカードで対応できることになるかと思います。
ということで今回はスピードクラス V30、容量256GBのSDXCカードをバックアップ用も含めて4枚購入することにしました。