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Zマウントレンズの動画適性を総まくり

動画撮影ではキヤノンのXF400を使っていますが、センサーサイズやレンズの焦点距離(ズーム倍率)などの仕様から、基本的にはENG向けだと思います。

これまでは記録映像の収録がメインだったので最適なチョイスだったと思っていますが、今後はシネマチックな映像表現にもチャレンジしたいということでミラーレスカメラの導入を考えています。

 

フィルムカメラの時代からニコンを愛用していますし、最新の大口径マウントで今後の発展性にも期待できるということで、ニッコール Zマウントのラインナップから動画適性の高そうなものを探してみました。

 

ニコンではZマウントレンズはすべて動画向きとコメントしていますが、具体的にどこが適しているのか探ってみます。

Z Nikkorラインアップ

 

 

Zマウントレンズの動画向け機能

ニッコールレンズの公式サイトによると、Zマウントレンズはどれも動画に適しているとされています。

中でも、動画撮影に配慮した機能として次の4つが紹介されています。

 

  • STM形式のレンズ駆動モーター

  • コントロールリング

  • 滑らかな絞り制御

  • フォーカスブリージング

 

STM駆動レンズモーター

オートフォーカスのピント合わせを行うレンズ駆動モーターにはステッピングモーター(STM)が採用されています。

高速なだけでなく、静粛性が高いため動画の音声にレンズ駆動音が入るのを防げます。

 

コントロールリング

マニュアルフォーカス/オートフォーカスを切り替えられるM/A、絞り、露出補正、ISO感度などを割り当てられるコントロールリング(ズームリングとは別)はZマウントニッコールの標準装備として全モデルに搭載されているようです。

動画の撮影においては、フォーカス調整やズームを滑らかに行えるのに加えて、操作音が録音されるのを防げます。

ニッコーるレンズ コントロールリング

 

滑らかな絞り制御

絞り操作を滑らかに行えるため、動画撮影中に絞りを変更したばあいでも明るさの変化が自然になります。

 

以上の4つが、動画撮影に適した機能となりますが、レンズによってはすべてをカバーしていないものもあるので、この4点をもとに、各Zマウントレンズの動画適性を確認していきます。

 

なお、あくまで公式サイトの各レンズ情報をピックアップしたものですから、Webページ上に記載されていなくても実際には搭載されている可能性もありますのでご注意ください。

 

ズームレンズ(FX)

広角系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 14-24mm f/2.8 S STM
Z 14-30mm f/4 S STM
Z 24-50mm f4-6.3 STM

14-24mm f/2.8 S、コンパクトな24-50mm f4-6.3はともに見出しになっていないためわかりにくいのですが、どちらも滑らかな絞り制御に対応していると本文中に明記されています。

 

標準系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 24-70mm f/2.8 S STM ✔(独立タイプ)
Z 24-70mm f/4 S STM
Z 24-120mm f/4 S STM ✔(独立タイプ)
Z 28-75mm f2.8 S STM

標準系ズームレンズのS-Lineシリーズはどれも動画撮影に適した仕様になっているようです。

Z24-70mm f/2.8 Sはフォーカスリングとは独立したコントロールリングを備えています。

 

Z24-120mm f4 Sもフォーカスリングとは独立したコントロールリングを備えていますが、その一方で滑らかな絞り制御についての記述が見当たりませんでした。

 

望遠系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 70-200mm f/2.8 VR S STM
Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S STM

Z100-400 f/4.5-5.6 VR Sにはコントロールリングに関する記述が見当たりませんが、他の製品カタログ中に"すべてのZレンズに搭載したコントロールリングで[露出補正]などの設定が割り当て可能"という記述を見つけたので、問題ありません。

 

ロードマップには200-600mmが掲載されています。

 

高倍率系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 24-200mm f/4-6.3 VR STM

とりあえず一本というときにオススメなZ240-200mm f/4-6.3は、動画適性の点でも安心です。

これで最大撮影倍率が0.35倍ぐらいあれば即決だったんですが(実際には0.28倍)。

 

単焦点レンズ(FX)

広角系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 20mm f/1.8 S STM
Z 24mm f1.8 S STM
Z 28mm f/2.8 STM
Z 35mm f/1.8 S STM

広角単焦点のほとんどは動画撮影向きです。

安価な28mm f2.8は特に嬉しい。

 

ロードマップには26mmが載っていますが、なぜ24mmじゃないのか気になります。

 

標準系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 40mm f/2 STM
Z 50mm f1.2 S STM
Z 50mm f/1.8 STM
Z 58mm f/0.95 S Noct

大口径の 50mm f/1.2Sと58mm f/0.95S Noctはさほど動画性能を重視していないようです。

なお、Noctはマニュアルフォーカスレンズとなっています。

 

ピントのマニュアル操作という点では滑らかに操作できるでしょうが、大口径レンズは被写界深度が浅いためシビアなフォーカス操作を要求されますね。

 

中望遠系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 85mm f/1.8 S STM

Z 85mm f/1.8Sはフォーカスブリージングに対応していませんが、主用途が背景をぼかしたポートレートと考えると、さほどデメリットではないかもしれません。

 

ロードマップにはS-Lineの85mmが掲載されています。ひょっとしたらf/1.2 Sが登場?

 

望遠系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z 400mm f/2.8 TC VR S SSVCM

超望遠かつ超高価格ということで一般的な動画撮影には無縁ですが、400mm f/2.8も動画撮影向きのスペックです。

特にレンズ駆動はSTMよりさらに高性能で振動や音を抑えたシルキースウィフトVCMを搭載。

野生動物の生態記録動画などに活躍しそうです。

 

マイクロ

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z MC 50mm f/2.8 STM
Z MC 105mm f/2.8 VR S STM

近接撮影用のマイクロニッコールでは、さすがにフォーカスブリージングはムリだったのか、記載がありません。

 

MC 105mmのほうは手ぶれ補正付きという点でも、自然観察的な動画撮影は考慮されているようです。

一方MC 50mmについては動画撮影に関する記述がまったく見られないのがめだっています。

 

 

ズームレンズ(DX)

広角系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御

 

ロードマップには DX 12-28mmが掲載されています。

 

標準系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z DX 16- 50mm f/3.5-6.3 VR STM

 

望遠系

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z DX 50-250mm
f/4.5-6.3 VR
STM

 

高倍率ズーム

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御
Z DX 18-140mm
f/3.5-6.3 VR
STM

 

単焦点レンズ(DX)

モデル名 レンズ駆動 コントロールリング FB 滑らかな絞り制御

 

ロードマップに載っている DX 24mmが楽しみです。

 

決定的に避けるべきレンズはなし

スペックの羅列で実機体験ではありませんが、こうしてみるとZマウントのニッコールレンズには、どうしても動画は避けるべきといったものはなさそうです。

 

個人的には

  1. レンズの駆動音が動画に入らない

  2. ピント合わせの際の画角変化がない

の2点を特に重要視していましたが、1.についてはすでにSWM駆動のものはなく、すべてSTMかそれ以上のSSVCMになっています。

いろんな方がすでに検証されているとおり、STM駆動であれば音の問題はなさそうです。

 

2.については、マイクロレンズと標準大口径レンズ以外のほとんどがフォーカスブリージングに対応しているので、そういったレンズを選んでおけばいいでしょう。

 

操作の滑らかさという点では、コントロールリングはすべてのZマウントレンズに採用されているとのことなので安心です(Z7II、Z6IIのカタログより)。

 

個人的なチョイスは

Fukuzumiが今回個人的に検討しているレンズは Z24-120mm f/4 S、またはZ DX 18-140mm f/3.5-6.3 VRです 。

初めてのZマウントになるのである程度多用途性を求めてしまいますが、まずふつうの写真レンズとして評価が高いのがポイントです。

 

Z24-120mm f/4 Sは最大撮影倍率が0.39倍、最短撮影距離が0.35mと近接撮影能力が高いのも魅力です。

しかもレビュー動画によるとズーム全域で0.35mとのことなので、ちょっとしたマクロレンズ的に使えます。

Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR は最大撮影倍率が0.33倍で、こちらもかなり使えそうです。

となるとMC50mmや MC105mm VR Sを急いで買わなくていいので、フトコロに優しいのがありがたい。

 

さらにほとんどのレンズがインナーフォーカスで、レンズの繰り出しによる重心変化が少なそうなのでジンバルスタビライザーとの相性にも期待してます。

 

インナーフォーカスではないレンズ

  • Z24mm f/1.8

  • Z35mm f/1.8

  • Z58mm f/0.95 S Noct

  • Z MC 50mm f/2.8

 

Z24-120mm f/4 Sについては滑らかな絞り制御が記述されていないところが唯一気になるんですが、これについては可変NDフィルターでなんとかなるんじゃないかという期待もあります。

もともと動画撮影にNDフィルターは付きものなので、割り切っちゃっていいんではないかと(口径がデカイのでフィルターの値段も高そうですが)。

 

あとは、ボケを活かした撮影用に28mm f/2.8と40mm f/2の単焦点2本があれば望ましいところですが、奥の手として手元にある古いフィルムカメラ用レンズがなんとかしてくれるかもしれません(オートフォーカスは効きませんが)。

 

 

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