デジタル写真特化型のファイル名一括変更ツールRexiferを紹介しています。
Rexiferの概要については、前回の記事を参照してくだいさい。
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デジカメ写真整理のためのリネームソフト Rexifer
Rexiferはデジカメ写真に記録されているExif情報を利用してファイル名を一括変更するツールです。 デジカメ写真用に特化しているので、画像データを整理したい人にお薦めです。 今回は、インストールと ...
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この記事の目次
リネーム設定は"フォーマット"に書かれている
Rexiferの画面を見るとツールバーのすぐ下のフォーマットというフィールドに謎の記号が書かれています。
どうやらこれがファイル名を変更するための命名規則らしいというのはすぐに見当がつきますが、このフォーマットを変更するためのオプションなどが見当たりません。
今回は、実際の設定を行う前に、ここに何が書かれているかを解説しておきます。
初期状態でのフォーマットの指定は次のようになります。
<y4><m2><d2>-<H2><M2><S2>-<RN>
たとえば先頭の<y4>
というのは、"y4"という文字そのものではなく、ここには西暦が4桁で表示されますよという意味になります。
同様に<m2>
は、月を2桁で表示するということを表しています。
こういうふうに、何らかの意味を象徴するものをパソコンの世界ではメタ文字といいます。
プログラミングが少し分る人だったら、変数のようなものだと思ってもらっても構いません。
Rexiferでは、このメタ文字を組み合わせることでファイル名の規則を作っています。これがフォーマットです。
Rexiferでのメタ文字の書き方
メタ文字の書き方にはいろいろありますが、Rexiferのばあいは、半角の"<"と">"で括った部分がメタ文字として扱われます。
先ほどの、
<y4><m2><d2>-<H2><M2><S2>-<RN>
の途中には、よく見ると"<"”>"で括っていないハイフン("-")があります。
括られていないということはメタ文字ではないふつうの文字です。
つまりハイフンはそのままハイフン("-")として表示されるわけです。
では、このフォーマットで実際にファイル名がどのように変換されるか見ていきましょう。
リスト内のファイルで適当にチェックボックスをマークして、右下の[ファイルリスト表示]をクリックすると変換実行用のウィンドウが現われます。
フォーマットをプレビューしてみる
実行用のウィンドウを見ると、リストの2列めが「新しい名前」というフィールドです。
ここで、ファイル名がどのように変換されるか事前にチェックできます。
よく見ると次のような書式になっています。
20190721-133150-1.JPG
先頭の部分は日付であるとわかりますね。
最初の4桁が年、次の2桁が月、さらにその次の2桁が日です。
つまりメタ文字が<y4>
のところには西暦、<m2>
のところに月、<d2>
のところには日が入っています。
この日付は、デジカメ写真に記録されている撮影日時を取り込んだものです。
なので、撮影した日付が違えば、別の日付が入ります。
続く<H2>
、<M2>
、<S2>
の部分は同様に、デジカメ写真の撮影時刻、つまり時、分、秒です。
このようにファイル内の情報を読み込んでそれをもとに自動で名前をつけるのがRexiferの機能です。
メタ文字以外はそのまま表示される
フォーマットの中に使われているハイフン("-")はメタ文字ではありませんでした。
メタ文字でないふつうの文字は、そのまま表示されます。
日付の部分とその次の時刻部分を区切っているハイフンがそれです。
このフォーマットのばあい、日付と時刻を見やすくする区切り文字としてハイフン("-")を使っているというわけです。
なので、ハイフンの部分を書き換えることで別の区切り文字を使うこともできます。
いちど実行用ウィンドウを閉じて([キャンセル]ボタンをクリック)、フォーマットのフィールドを編集してみましょう。
フォーマットフィールドでハイフン("-")を削除してほかの記号にしてみます。
たとえば"#"記号にしてみましょう。
[ファイルリスト表示]をクリックして実行ウィンドウを確認すると、#記号が区切り文字に使われているのがわかります。
ファイル名に使えない記号
区切り文字に使う記号はなんでもOKというわけではありません。
以下の記号はファイル名には使えないので注意してください。
\(円記号)、/(スラッシュ)、:(コロン)、*(アスタリスク)、?(クエスチョン)、"(ダブルクォート)、<(不等号)、>(不等号)、|(バーティカルバー)
文字を自由に指定する
<>で括らない文字はふつうの文字として扱われるわけだから、ファイル名に使いたい文字があったらフォーマットフィールドにその文字を直接書けばいいということになります。
フィールドの先頭に"テスト”と入れてみましょう。
ファイルリストでプレビューを確認すると「新しい名前」にちゃんと反映されています。
時刻の単位をメタ文字の間に追加してみましょう。
"時"、"分"、"秒"の文字が追加されます。
もちろん文字の削除も可能です。
ここでは時刻設定のメタ文字を全部消してみましょう。
ファイル名から時刻の部分が消えました。
連番についてのオプション
デフォルトのフォーマットでは最後に<RN>
というメタ文字がついています。
プレビューを見ると"0"という数字がついているので、どうやら番号を振るものらしいのはすぐにわかりますね。
この<RN>
というメタ文字は重複連番といって、同じ名前のファイルがたくさんあるときその中で連番を振るためのものです。
たとえば、初期設定フォーマットから撮影時刻の部分を削除して日付だけにします。
これだと同じ日に撮影した写真はすべて同じファイル名になってしまいますが、<RN>
を使うとこのようなときに連番をつけてくれます。
ファイル名の重複に関係なく、通し番号で連番をつけるばあいは<RN>
ではなく、<SN>
というメタ文字を指定します。シリアルナンバーの略と覚えるとわかりやすいですね。
この連番については右ペインの「タグ設定」タブに設定オプションがあります。
重複連番<RN>
については、桁数と開始番号を指定できるほか、ファイル名の実際に重複があったときだけつけるようにしたり、前や後ろに付ける区切り文字を指定できます。
もちろんこの区切り文字は、デフォルトのフォーマットで指定されていたハイフン("-")とは別ものです。
通常の連番<SN>
のほうは桁数、開始番号、増加の3つを指定できます。
メタ文字の書き方こそリネーム設定のキモ
以上でフォーマットの基本的な書き方とメタ文字の解説は終わりです。
あとはどんなメタ文字が使えるかが判れば、自由自在にファイル名を設定できます。
次回はいよいよRexiferの核心、ファイル名に使えるExif情報とそのメタ文字を紹介します。
リネーム書式のフォーマット - まとめ
- 初期設定のフォーマットは日付-時刻-数字という書式になっている
- メタ文字とふつうの文字の組み合わせで自由にフォーマットを編集
- 通常の連番とファイル名が重複したときに付ける連番のふたつがある