動画

いろんな動画撮影シーンに対応できるマイクロホンのプランを考えた

ここまで、友人から舞台撮影用のビデオカメラ選定を頼まれたいきさつを紹介してきました。

今回は音声収録用マイク選びの話です。

 

マイクロホンの提案

舞台撮影の音声は音響用のミキシングコンソールからキヤノンケーブル経由でもらい、XF400のXLR端子から録音することを想定していました。

しかし、舞台裏の撮影など、本番以外で手持ち撮影したり、他の業務にかり出されて野外で撮影することも考えられます。

そこで、最低限としてXLR端子接続のショットガンマイクを予算に組み入れたプランを提出しました。

そのとき選んだのがソニーのECM-XM1です。

廉価な製品ですが、定評のある定番品です。

 

ただ、それだけではオモシロくないなと思い、最初に考えた動画撮影中心のプラン3つのほかに、急遽マイクを強化したプランをもうひとつ追加して提出しました

そのとき選んだのはロードのM5

ロードM5 マッチドペア

この製品は、2本のコンデンサーマイクをセットにしたマッチドペアというモデル。

単なるマイクの2本セット売りではなく、感度などの特性をチェックしてできるだけ特性が揃ったものを2本セットにしています。

つまりモノラルマイク2本として使うだけでなく、ステレオ収録にも向いているモデル。

それでいて価格は2万5000円程度とお手頃です。

 

マッチドペアの魅力

ロード M5 はモノラルマイク2本セットですから、いろんな使い方が考えられます。

  • 合唱などを2本のマイクで収録する
  • 楽器とボーカルなどに分けて収録する
  • ステージの上手側、下手側をそれぞれ収録する
  • 対談やシンポジウムなどでテーブルごとにセットする
  • ステレオ録音用にセットアップして収録する

こういった応用が利くので、オンカメラ用のECM-XM1とは別にM5を提案したわけです。

ロードM5使用例

 

マイク用の予算は別枠確保することに

こうしてビデオ撮影特化プラン3つと録音重視プランの計4つを提案したところ、依頼者のほうからは、マイクは別枠で確保しようという回答がありました。

つまり、マイクの方は別に予算を確保するから、すでに確保した予算は全額撮影機材に回して構わないというんです。

そしてまず彼が提示してきたのが、ロードのNT4というステレオマイクでした。

ロードNT4ステレオマイク

いきなりグレードを上げてきました。(笑

ステレオは魅力なんですが、こちらの方としてはモノラルマイク2セットのほうが、先ほど上げたようにいろんな応用が利きます。

そこで、先ほど紹介したような利用法のメリットを改めて詳しく説明したところ、すぐに興味を示してくれました。

もともと友人は、市のイベントでステージの音響を担当していて、PA用のスピーカーやミキシングコンソールのように本格的な機材については私よりはるかに知識があります。

利用のシーンについても、こちらが想像して提案したのより具体的なイメージを持っているから、自分が必要としているより実用的な構成がわかるはず。

 

さすがツーカーの仲

そんなわけで、こちらとしては検討し直してくれというほど強く推したわけではないんですが、私が意図しているものをすぐに理解してくれました。

その結果、回答してきたのがロードのNT4に加えて、NT5 マッチドペアも追加で購入するというものです。

NT5は定評のあるモデルで、M5よりグレードは上です。加えて2本セット売りのマッチドペアモデルですから、ステレオ収録にも向いています。

ちなみにロードの公式サイトにはNT5のマッチドペアモデルは載っていないんですが、販売店サイトには掲載されているのでちゃんとした商品のようです。

ロードNT5

ステージセンターにNT4を置いてステレオ収録し、さらにNT5を両袖に配置してワイド感を強調するとか、いろんな使い方が考えられます。

ミキシングの方はヤツが本職(もともと渋谷の劇場で仕事してた)のでまかせておいて心配ありません。

 

もちろん、NT4一本だけ使ってXF400用のモノラルマイクとしても使えますし、NT4のほうもショートケーブルが付属しているようなので、XF400のXLR端子につないでステレオ録音ができるようです。

こんな贅沢な環境、こちらとしてはまったく異存はありません。

 

ロードNT4パッケージ

ついでにいうとXF400用マイクとしては、XLR端子ではありませんが、ステレオミニプラグの動画収録用マイクロホンの手持ちがあるので、当座これでしのぐこともできます。

 

あとは使いこなしあるのみ

そんなわけで、個人ではとても手が出せない夢のような機材が使える環境になりました。

そのいっぽう、マイクロホンのセッティングなど今後の課題も出てきましたが、こういう勉強はまったく苦にならないタチなんで、喜んで引き受けます。

このへんの話も今後やっていきたいと思います。


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