周辺機器

Vortexの超コンパクトメカニカルキーボード

愛用のキーボードProgresTouch Tinyを発売している株式会社アーキサイトから、台湾のキーボードブランドVortexgear製の英語配列薄型メカニカルキーボードPOK3R V2(ポーカー ヴイ2)が発売されました。

英字と数字キー、スペースキーが白、その他の特殊キーが黒(またはダークグレイ)というシックな出で立ちで、フレームレスの超薄型デザインはメカニカルキーボードを持ち歩きたい人に良さそうです。

摩耗に強い2色成形キーキャップはProgresTouchと同様の技術。さらに強力なカスタマイズ機能も備え、キーボードマニアには気になる製品になっています。

Vortex POK3R V2

キースイッチはロープロファイル赤軸

メカニカルキーボードの命、キースイッチは定評あるCherry MX。薄型のロープロファイル(低背)赤軸を採用しています。

キータッチはクリック感のないリニア型。押下圧はスタンダードな赤軸と同じ45±15cNですが、キーストロークが3.2mmと短くなっています。

これによりキーボード全体の高さを抑えています。

キースイッチはロープロファイル赤軸を採用

フレームレスのコンパクトデザイン

POK3R V2は、キーボードを上から見たときキートップの周囲にフレームが飛び出さないフレームレスデザイン。キースイッチにロープロファイル赤軸を採用したの相まって全体をコンパクトにまとめています。

ProgresTouch Tinyにはわずかながらフレームがありますが、POK3R V2にはまったく見当たりません。

キー配列も英語配列66キーに対して英語配列61キーとさらに割り切っています。【Ins】キーや【Del】キー、それに矢印キーが省略されているようです。

ちなみに【Windows】キーはなく、代わりに【SYS】と書かれたキーがあります。

フレームレスの薄型ボディ

またProgresTouch Tinyは鉄板シャーシの外をプラスチック製のフレームで覆っていますが、POK3R V2はCNC加工でアルマイト処理されたアルミニウム製シャーシを使っているそうです。

これによってキータッチにも影響する全体の剛性と重さのバランスをとっていると思われます。ちなみに重量はProgresTouch Tinyの720gに対して約436gとはるかに軽量です。

持ち運びできるキーボードが欲しいけど、キータッチも妥協したくないコダワリ派には注目のポイントです。

キートップ形状と材質にも注目

コンパクトさを重視したためさすがにステップスカルプチャまでは採用していないようで、さらに独自のキーキャップを開発して全体をフラットにしています。

とはいえ写真で見る限りややくぼんだカーブを描いていてしかもキートップの面積を広めにしているとのこと。タイピングしやすさにもかなり期待できそうです。

もうひとつの見どころが2色成形キーキャップ。これはProgresTouchシリーズにも採用されている技術で、色の異なるふたつのパーツを組み合わせて一個のキーキャップを作っています。

独自のキートップ形状

カンタンにいうとキートップの文字の部分だけくり抜かれていて、内側にある別のパーツが見えているというものです。つまりキートップの文字は印刷や刻印ではないのですり減ることがありません。

材質も耐摩耗性や電気的特性に優れたPBT(ポリエチレンテレフタレート)樹脂を使っています(ProgresTouchシリーズはABS樹脂)。

カスタマイズ派注目のマクロ機能

コンパクトモデルなのでファンクションキーはありませんが【Fn】キーとの同時押しでフルキーボード同様の操作ができます。

またハードウェアマクロ機能により、キー配列の入れ替え、キー入力パターンの変更が可能です。デフォルト設定(Layer0)のほかにLayer1~Layer3の3つを切り替えられるとのことです。

Progres Touchシリーズでは底面のディップスイッチによって【Ctrl】と【CapsLock】の入れ替えなどがカンタンにできましたが、それとは書き方が違うのでもっとカンタンにセットを入れ替えられるようなしくみなのかもしれません。

さらに注目されるのがハードウェアマクロ機能とは別に、キー配列のセットを切り替えられる点です。スタンダードなQWERTY配列のほかにDvorak配列Colemak配列のレイアウトがプログラミングされているとのこと。

これらの配列を使いたい人も、DvorakJのようなカスタマイズソフトを使う必要がなくなります。

USB接続・6キーロールオーバー

PC本体との接続はUSB2.0、コネクタはUSB-Cタイプです。コネクタ位置は数字キーの【1】と【2】の境あたりです。

USB接続なのでキーのロールオーバー(キーを同時押ししたときに入力できる数)は6つ(6キーロールオーバー)。本格的なゲーム用にはややもの足りないかもしれません。

しかしLEDバックライトは搭載しているので照明を落とすとカラフルに発光するようです。キートップは光を透過しませんがフレームレスデザインなのでかなり目立ちそうです。

発光パターンは独自の【PN】キーと数字キーの組み合わせで切り替えます。

持ち運べるキーボードでタッチにもこだわるなら

プレスリリースや写真、動画で分かる限りの情報をまとめてみました。

  • 完全にフレームレスでProgresTouch Tinyよりさらにコンパクト

  • Cherry MX ロープロファイル赤軸スイッチ

  • アルミニウム製ボディ

  • InsやDel、矢印キーを省略した英語配列61キー

  • 独自設定のキートップ形状

  • 摩耗の心配がない2色成形キートップ

  • 接続はUSB-Cコネクタ

  • 6キーロールオーバー

  • LEDバックライト搭載

  • ハードウェアマクロによるキー入れ替え

  • QWERTY、Dvorak、Colemakの3配列に対応

本格モバイル用の超薄型キーボードには敵いませんが、しっかりしたタッチのキーボードをいつも使いたい人にはお薦めではないでしょうか。

なおPOK3R V2は英語配列のみでかな配列仕様はありません。

かな入力で使用する方法や日本語入力のオン/オフ切り替え操作については以下の記事が参考になるのでご覧ください。

参考記事
キーボードイメージ
Windowsで英語配列キーボードを使いたい!

長年使ってきたキーボードが、文字の入力を頻繁に取りこぼすようになってストレスが溜まってきたので、ついに買い換えることにしました。 そこで考えたのが、まず入力が快適なメカニカルキーボードにするという点で ...

続きを見る

参考記事
キーボードイメージ
20年前の裏技で英語キーボードをさらに使いやすくカスタマイズ

前回の記事では、新たに買った英語配列キーボードで日本語を入力するための基本的な設定を紹介しました。 今回はさらにつっこんで、日本語入力の切り替えを便利にする技を公開します。   Win11の ...

続きを見る

Vortex Gear POK3R V2製品ページ(株式会社アーキサイト様)

なお、POK3R V2は一部オンラインショップでの限定販売とのことです。

 

-周辺機器