筆者ことFukuzumiが長年(20年以上)に渡って使っている、シェアウェアのスクリーンキャプチャソフトHyperSnapについて紹介します。
一時期日本語版がリリースされていましたが、現在ではなくなっているようです。しかし基本的な使い方は簡単なので、ぜひ試してみてください。
キャプチャソフト特集の「HyperSnap道場」では、HyperSnap8の実践的な使い方を紹介しています。
この記事の目次
高機能キャプチャソフト HyperSnap
Hyper-Snap-DXのおもな特徴
HyperSnap-DXはHyperionics.comがリリースしている、シェアウェアの画面キャプチャソフトです。多彩なキャプチャ機能に加えてテキスト入力や図形の書き込み、編集機能を備え、タブ切り替え式の画像ビューアーとしても利用できます。
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豊富なキャプチャオプション
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コピー/保存/印刷の自動処理
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図形描画や吹き出し作成、テキスト入力が可能
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図形の整列、重ね順の変更、背景への合成
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前景/背景、不透明度の指定も可能なカラー設定機能
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切り抜き、リサイズ、回転、反転などの基本加工
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シアー、モザイク、エンボス、ブラーなどのフィルタ加工
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カラー深度、色補正、ハーフトーン、グレイスケールなどの色処理
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描画オブジェクトを保存できる独自ファイル形式
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PNG、JPEG、BMP、GIFなど主要形式をサポート。PDF化も可能
バージョンと動作環境
当記事で紹介している時点での最新バージョンは8.16.16(64bit版)です。
動作環境はWindows Vista/7/8/8.1/10以上となっています。
シェアウェア費用とライセンス
シェアウェアの登録費用は39.95ドル+消費税4ドル。
5本以上まとめて購入する場合は、ボリュームディスカウントがあります。
ディスカウントは細かく設定されているので、ライセンス購入ページ内のVolume Discountsをクリックして確認してください。
なお、旧バージョンからのアップグレードは19.50ドルとなります。
ダウンロード
Hyperionics.comへアクセスして、左ペインのメニューからBuy Now!をクリックするか、メインコンテンツ内のDownload a free trial!をクリックしてください。どちらも同じページへ移動します。
リンク先ページの上のほうにある"Download the latest, HyperSnap 8 - for Windows Vista, Windows 7,8,10 and Higher:"というセクションで、ご自分のWindows環境に合わせて64bit版または32bit版のどちらかをダウンロードしてください。
インストール
HS8Setup.exeというインストーラーファイルがダウンロードされるので、これを実行してセットアップウィザードの手順に従いインストールを行ってください。
ライセンス購入
ダウンロードページ左のメニューからBuy Now!をクリックするか、右側のPurchase HyperSnapをクリックするとライセンス購入ページへ移動します。
Add to Cartをクリックすると、決済画面へ移動します。
決済にはクレジットカードやPayPalが利用可能です。
購入手続きが終了すると、ライセンス情報が書かれたeメールが届くのでライセンスキーをコピーして、HyperSnap8の[Help]タブで[Liscence]ボタンをクリックしてください。
コピーしたライセンスキーが自動的に認識されて登録が終了します。
HyperSnap8の画面
HyperSnap8のユーザーインターフェイスは、Microsoft Officeなどと同じリボンスタイルです。
以下の7つのタブがありますが、このうち(TextSnap)は最近のアップデートで機能が無効化されたようです。
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File
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Capture
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Edit
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Image
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(TextSnap)
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Setup
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Help
ファイル(File)
タブ風に表示されていますが、実際にはメニューがドロップダウン表示されます。
キャプチャ画像の保存に加えて、新規の空白画像作成、既存ファイルの読み込み/検索、FTPサーバーへのアップロード、TWAINやWIA対応機器からの画像読み込み(スキャン)、印刷、eメールへの添付、壁紙の設定などができます。
キャプチャ(Capture)タブ
HyperSnap8のメインとなるキャプチャ機能を実行します。
フルスクリーンやアクティブウィンドウのほか、領域指定、同じコマンドでの繰り返しキャプチャ、ページスクロールなどのキャプチャ方法を選んで実行します。
またキャプチャ後の印刷や保存を自動で実行できるほか、カーソルを含むキャプチャ、ホットキーの設定、キャプチャに関する設定画面の呼び出しなどができます。
詳細は別の記事で紹介します。
編集(Edit)タブ
描画ツールを使った図形の描き込みやテキストの入力を、ドロー系ソフトのようにオブジェクト単位で行うことができます。そのため、オブジェクトの選択方法を指定したり、オブジェクト同士の位置を揃える整列や重ね順の入れ替えも可能です。
独自形式で保存しておけば、描画したオブジェクトはあとから編集することも可能です。
イメージ(Image)タブ
画像の解像度変更やリサイズ、反転、回転、切り抜きなどの加工を行います。また、シアー、モザイク、エンボス、ブラー/シャープ、シャドウ、フレームなどのフィルタ加工、色補正、カラー深度の指定、グレイスケール化、ハーフトーン化などの処理が可能です。
スタンプ機能を使うと、テキストを書き込んだり、ロゴ画像を合成することができます。
テキストスナップ(TextSnap)タブ
キャプチャ範囲から文字列を認識できる一種のOCRのような機能でしたが、最近のアップデートでサポートされなくなったようです。
セットアップ(Setup)タブ
画面のフルスクリーン表示やタブ切り替え、ステータスバーの表示、スキンによる外観の変更などユーザーインターフェイスのカスタマイズを行います。
スタートアップアイテムへの登録や、Mozilla FireFoxへのアドオンインストール、設定ファイルの保存/読み込みなども可能です。
ヘルプ(Help)タブ
マニュアルやチュートリアルなどヘルプウィンドウを開くことができます。ただし内容はすべて英文です。
そのほかにライセンス情報の表示、アップデートの確認、バージョンとクレジットの表示が可能です。
HyperSnap8の基本的な使い方
HyperSnap8の基本的な使い方はつぎのようになります。
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[Capture]タブを選ぶ
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リボンから実行したいボタンをクリックする、またはキーボードショートカットを実行
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キャプチャ画像がタブに表示される
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必要に応じて[Edit]タブや[Image]タブで加工する
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[Frile]タブまたはクイックバーで[Save As](名前を付けて保存)を実行する。
保存形式は「名前を付けて保存」ダイアログボックスで指定します。
保存形式でHyperSnap Drawing - saves shapes!(*.dhs)を選ぶと、描画した図形やテキストを個々のオブジェクトとして記録するので、あとから自在に加工できます。
PNG形式やGIF形式ではオプションでカラー深度の指定ができます。JPEG形式ではカラー深度に加えて画質の指定、4:4:4や4:2:2、4:1:1などの色情報記録に関するサブフォーマットの指定もできます。
キャプチャはぜひキーボードショートカットで
HyperSnap8でのキャプチャ作業には、ボタンよりもキーボードショートカットをお薦めします。
そのメリットは、まさにHyperSnap8のボタンをクリックする必要がないという点です。
たとえばパソコンで文書作成しているようすをキャプチャするとき、実際の作業の途中でショートカットを押すだけでキャプチャできるので、終わったらすぐに元の作業へ戻れます。
もしキーボードショートカットが使えないと、文書編集中のカーソル位置を動かしてHyperSnap8に切り替えてからボタンをクリックし、キャプチャが終わったらまた文書編集箇所へ戻らないといけません。
キーボードショートカットを使えばこのムダなマウス操作を省けるので、文書作成、キャプチャどちらの効率もアップします。
とりあえず覚えたいキーボードショートカット
HyperSnap8の操作を詳しく紹介する前に、まず絶対に覚えたい代表的なキーボードショートカットを覚えましょう。これだけ使えれば、ふつうのキャプチャは問題ありません。
なお、キーボードショートカットはリボン上の各ボタンをマウスでポイントしたときに現れるチップヘルプで確認できます。
フルスクリーン
デスクトップ全体をキャプチャします。
【Ctrl】+【Shift】+【F】
「FullscreenのF」と覚えましょう。
アクティブウィンドウ
現在作業している(最前面にある)ウィンドウを自動認識してすぐにキャプチャします。
【Ctrl】+【Shift】+【A】
「Active WindowのA」と覚えましょう。
ウィンドウまたはコントロール
ウィンドウやその一部のコントロール(ツールバーなどのパーツ)を選択して部分的にキャプチャします。
【Ctrl】+【Shift】+【W】
「WindowのW」と覚えましょう。
領域指定
マウスでドラッグした範囲を切り取ってキャプチャします。
【Ctrl】+【Shift】+【R】
「RegionのR」と覚えましょう。
スクロールページ
縦に長いWebページや文書画面を、スクロールしてキャプチャします。
【Ctrl】+【Shift】+【S】
「ScrollのS」と覚えましょう。
リピート
直前に実行したキャプチャコマンドを繰り返します。
領域指定でキャプチャしたのとまったく同じ位置とサイズでキャプチャするときに便利です。
【Ctrl】+【Shift】+【F11】
その他
このほかにも、ボタンのキャプチャ、フリーハンドでのキャプチャ、領域を限定したスクロールキャプチャ、カーソルだけのキャプチャなどいろいろなコマンドがありますが、まずは上にあげた6つを覚えるといいでしょう。特にフルスクリーンとアクティブウィンドウのキャプチャさえ覚えておけば、ふつうは充分です。
HyperSnap8があればキャプチャは自由自在
HyperSnap8があれば、キャプチャの自由度が高いのはもちろん、その場でテキストや図形の書き込み、マーキングによる強調、トリミングなどかなりの作業ができてしまいます。
モザイクやブラー(ぼかし)の処理も可能です。
グラフィックソフトによる後処理がほとんど省けるので作業効率は抜群です。
しいて言えばテキストの文字間隔や行間隔といった細かな調整ができないのと、矢印の形を変形させるようなオブジェクトの加工ができないのは弱点です。
逆にいえば、そういった機能をもつグラフィックソフトを用意して補ってあげるとさらに表現力がアップします。
ぜひ体験版で試してみてください。
次回はHyperSnap8のキャプチャコマンドについて解説します。
HyperSnap8のお薦めポイントはコレだ!
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キャプチャコマンドの種類が豊富!
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その場でトリミングやフィルタ処理もできる
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図形やテキストの書き込みができる
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あとからオブジェクト編集ができる独自ファイルモード
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