Spark Mini、このところちょっと使用頻度が落ちてきてたんだけど、アンプシミュレーター部でゲインやEQの調整をやりなおしてみたら、かなりいい感じになってきました。
しかしそのうえで改めて思ったのは、「このアンプ、ギター初心者にはお奨めしない」ということです。
アプリの操作性には限界がある
理由は簡単で、本体の物理ノブが少なく音色の調整はもっぱらアプリ頼りという点。
アンプボリュームやゲイン、EQなどの重要な操作は、スマートフォンやタブレットのタッチスクリーンで行ないますが、微妙な操作が実に難しい。
もちろん操作方法は簡単なんですが、0.1~0.2といった細かい調整がうまくできずイライラします。
適当にいじっただけでそこそこいい音ではあるんだけど、結局アプリはあまり触らなくなっていました。
でも、これではアンプの本格的な使いこなしは体験できません。
適当にいじったところで放り出しちゃうでしょう。
一方Catalystを買って、4バンドのEQ(BASS、MID、TREBLE、PRESENCE)を触るようになってからは、ちょっとしたポジションの違いで音が変わってくるのをしっかり感じられるようになりました。
物理的なノブだとほんのわずかの微妙な操作が可能で、それが音に反映されるポイントを探ることでアンプ本来の個性を把握できるようになります。
結果、この経験をもとにSparkアプリでの音色作りが前進したと思います。
Spark Miniはアンプ経験者向き
もともとアンプでの音作りがある程度わかる人で、なおかつ手頃なデスクトップアンプを求めている人にだったらSpark Miniはお奨めだと思います。
加えて、以前に記事にしたようにスマートジャムやクイックJAMなどの練習機能も、中級者向きです。
しかし、エレキギターを初めて手にした初心者にとって、アンプの使いこなしを学ぶのに適した機材だとは思えません。
Sparkシリーズのサウンドや機能が気に入ってるのであれば、少しがんばって上位モデルのSpark40やこれから登場するSpark2をお奨めします。
これらはちゃんと物理ノブがあるからです。
同じ理由でミニサイズのSpark Goもお奨めしません。
格安モデルでもいいのでちょっとノブをいじっただけで音量がぐっとあがったり、張りが出てくるギターアンプならではの感触を体験してほしいと思います。
Sparkアプリでも同じような結果は得られますが、ダイレクト感に乏しく思い通りに操作できないところが大きなマイナスです。
おまけ ー 12インチスピーカーも体験してみて
家の事情などで大型のアンプは所有できないにしても、ぜひ12インチスピーカー搭載のギターアンプはぜひ実際に演奏してサウンドを体感してみてください。
私は最初のアンプがLine6のSpider V20 MkII(8インチ)でその後Spark Miniを購入し、さらに格安だった(いまにして思えば新製品発売前の値引き処分)Line6 Catalyst(12インチ)を買いました。
どれも楽器屋に行くのがめんどくさくて通販で買ったんですが、Catalystは箱から出してなにもいじらずに音を出した時点で買って良かったと満足しました(試奏動画はさんざん観ていましたが)。
音色云々以前に、12インチスピーカーから出てくる音の圧みたいなものが最高で「これがホンモノのギターアンプか」と納得しました。
同時にSpark Miniの音は音色はいいけど小ぢんまりと思いました。
小音量だと大口径スピーカーをフルに活かせないこともあるでしょうが、それはそれとして物理的な量にはどうしても適わない部分というのも確かにあるようです。
それはそれとして、もしフェンダーからToneMaster版のVibro Champ Reverbが出るようだったら買ってみたいです。できたらSend/Return端子付きで。