は、モバイルデバイスとの連携を重視したオーディオインターフェイスです。
複数のフットスイッチを装備しているので、特にギターアンプ/エフェクトのシミュレーターを操作するには最適です。
今回は、定番の組み合わせであるBIAS FX2 Mobileの組み合わせで、いちばん初歩的な設定方法に絞って解説します。
この記事の目次
BIAS FX2 MobileとXTONE Proを組み合わせる
BIAS FX2 Mobileは、モバイルデバイスで動作するギターアンプ/エフェクターシミュレーターです。
ここではiOS版で紹介していますが、Windows PCやMacで動作するデスクトップ版もあります。
BIAS FX2 Mobile - Apple App Store
いろいろなギターアンプの音を再現するのに加えて、多数のエフェクターも収録しているので、お気に入りの曲に音色を近づけたり、自分オリジナルの音色を作ることができます。
ただし、タッチスクリーンでの操作なので、演奏中にギターソロパートで音量をアップするような使い方には向きません。
そこで活躍するのがXTONE Proです。6つのフットスイッチでエフェクトのオン/オフを切り替えたり、さらにエクスプレッションペダルをつないで音量のコントロールなども足で操作できます。
BIAS FX2 MobileはもともとMIDIコントローラーに対応しているので、XTONE Proとの連携も簡単に設定できます。
XTONE Proの設定
XTONE ProにはコマンドグループとMIDIコマンドモードのふたつの設定があります。
当記事では、コマンドグループは初期設定のまま"グループ2"を使用します。
MIDIコマンドモードについては、XTONE Proのマニュアル内でBIAS FX用として推奨されている"モード1"で設定します。
MIDIオプションを有効化する
BIAS FX2 Mobileの画面で右上の隅にあるコグアイコン(歯車)をタップして、設定画面を開きます。
設定画面が開いたら、"MIDI Settingsをタップ。
設定画面に入ったら、"Enable MIDI Control"をオンにします。
"MIDI Channel"は初期設定でChannel 1になっています。
XTONE ProのMIDI信号はChannel 1を使用しているので変更の必要はありません。
以上で最低限の設定は終わりです。
これだけで、プリセット内のエフェクターやアンプを操作できます。
参考
XTONE Proではギターのほかに、マイクの入力も可能です。そのため、チャンネル1はギター、チャンネル2はマイクに割り当てられています。
一方、BIAS FX2 Mobileではギター入力しか扱いません。ギターはデフォルトでチャンネル1に設定されているので、特に変更の必要はありませんが、もしギターの音が出ないようなときはチャンネル設定が変わっていないかチェックしてみてください。
エフェクターのオン/オフを切り替える
基本設定が終わったので次はプリセット内のエフェクトを操作してみましょう。
ここでは、アンプの前段に入っているドライブペダルのオン/オフを切り替えられるようにします。
シグナルチェーンには左から、ノイズゲート、ドライブペダル、アンプ、キャビネット、イコライザーと並んでいる状態です。
このうち、ゲートとドライブは黄色いラインより上に少しずれていて、色も半透明の状態。
これは機能がオフになっていることを示しています。
ドライブペダルのアイコンを長押しすると設定パネルが現れます。
パラメーターは次の4つです。
-
Power Toggle
-
Drive
-
Tone
-
Level
このうちPower Toggleがペダルのオン/オフ用となります。
その他はドライブペダル上の各ノブに相当します。
ノブはあらかじめ好みの設定にしておけば、フットスイッチでの操作は必要ないので、今回はオン/オフの切り替えだけ設定します。
[Learn]ボタンをタップすると待機状態のメッセージが現れるので、XTONE Proのほうで割り当てたいスイッチを押します。
するとBIAS FX2 MobileがMIDI信号を検知して設定を割り当ててくれます。ちなみにCCナンバーは”40"となります。これは”XTONE Pro”のほうでコマンドグループB(初期設定)を使用しているためです。
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XTONE Proの動作モードとMIDIコマンドを整理する
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あとは、割り当てたスイッチを押すたびに、ドライブペダルのオン/オフが切り替わります。
コマンドモードの要注意点
XTONE Proの”MIDIコマンドモード1"では、フットスイッチA~Fまですべてが排他制御となります。
つまり最初にスイッチAがオンのとき、次にスイッチBを押すとBに切り替わってAはオフになり、点灯しているLEDが切り替わります。
しかし、仮にスイッチAでエフェクターのオン/オフ切り替えだけ行なう場合、Aのスイッチしか踏まないのでAのLEDが常に点灯しています(電源をいれた直後の初期状態だけは別ですべて消灯しています)。
つまり、LEDが常に点灯しているのでそれだけではエフェクターがオンなのかオフなのかわかりません。
実際に音を出してみないと、エフェクターの設定がどうなっているかわからないので注意してください。
また、A以外のスイッチに機能を割り当てた場合も同様で、Bが点灯してAが消えているからといってAがオフになっているかどうかはわかりません。
スイッチのオン/オフとLEDのステータスを連動させたいときは、"MIDIコマンドグループ3"を使うのがいいでしょう。ただし実際に連動するのはフットスイッチA~Cの3つだけです。
XTONE Proではそれ以外の設定はできないので、機材の限界だと割り切る必要があります。
アプリにMIDI学習コマンドがあれば設定は簡単
BIAS FX2 MobileとXTONE Proを組み合わせる場合、このようにTONE Pro側の設定はまったく必要なくデフォルトのままでOK。BIAS FX2 Mobile側でもMIDIの学習コマンドを使うことでほとんど手間がかかりません。
今回はiOS版の紹介でしたが、おそらくWindows版のBIAS FX2、さらには連携ソフトのBIAS Amp2などでも同様と思われます。
次は、一歩踏み込んでBIAS FX2 Mobileのプリセット切り替えや、他のiOSアプリとの組み合わせについても紹介したいと思います。