ここしばらくWordPressの記事作成にMarkdown記法を使っています。
記事作成がスピードアップするというMarkdown記法ですが、実際に使ってみてどうだったか、感じたことをまとめてみます。
なお私の場合、テキストエディタで原稿を書いてWordPressにコピー&ペーストするという使い方なので、そこにフォーカスした内容になっています。
Markdown対応エディタプラグインの使い方についてはほとんど検証していないので、その点はご容赦ください。
プラグインなしでもMarkdown
Markdown用プラグインをインストールしなくても、そのまま記事作成できるエディタがあります。
別記事で紹介しているのでこちらも併せてご覧ください。
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Markdown専用エディタTyporaがかなりよい
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この記事の目次
Markdown記法とは
Markdown(マークダウン)記法というのは、Webページの作成に使われるHTMLの書き方を簡略化するものです。
HTMLの場合、見出しをつけるにしろ、ハイパーテキストリンクを張るにしろ、開始タグと終了タグをペアで指定します。これが意外にめんどうなのですが、Markdown記法だともっとシンプルに書けるので、編集時間が短くてすむというのがうたい文句です。
見出しを指定したりテキストを装飾する手間(タグの指定)が省けるので、記事作成がスピードアップするというわけです。
エディタで原稿を書いてコピー&ペースト
私は本格的なWeb制作をやっているわけではないので、Markdown記法が本来どのように使われるのかといったことはわかりません。単にブログ記事の執筆に使うだけです。
サイトはWordPressで作成していて、その中の記事作成でMarkdown記法を使っています(いまのところ)。
WordPressを使い始めたころは、編集画面に直接テキストを入力して記事を書いていましたが、使い慣れたテキストエディタの方が執筆スピードが上がるので、現在はWz Editor上で書いた記事をWordPressの編集画面にコピー&ペーストする、というスタイルです。
そこへさらにMarkdown記法を導入しようとしたのですが、最初のうちは知識不足もあってコピー&ペーストがうまくいかず、Markdownの利用そのものをやめようかとも思いました。しかし、最近になってようやく使い方がわかってきました。
結論をいうと、Markdown、かなり使えます。
ただし、どのように使うかを理解しておかないと、最初私が混乱したのと同じように悩む羽目になります。
WordPressのMarkdown用プラグイン
WordPressでMarkdown記法を使う場合、基本的にはプラグインが必要です。
WordPress5.0で登場した新しい編集画面Gutenberg(グーテンベルク)ではMarkdown記法で直接入力・編集ができます。
しかし、いま私が使っているWordPressテーマは残念ながらGutenbergに対応していないので、従来型のClassic Editorをプラグインでインストールし、さらにMarkdown用のプラグインをインストールするという形で使っています。
Markdown用のプラグインはいくつか試しましたが、いろいろと問題があり、いまのところはJetPackという多機能プラグインの中のMarkdown機能を使っています。
ちなみにJetPackは、このMarkdown機能のためだけにインストールしています。
以前はMarkdown機能だけを抜き出したJP Markdownというプラグインがあったようですが、現在は見当たらないのでムダが多いのを承知でJetPackに頼っています。
Markdownプラグインに対する勝手な思い込み
WordPressのMarkdown用プラグインは、名前によって大まかに分けられるようです。単にMarkdownという名前のものと、名前にEditorとついているものです。
そもそもMarkdownのことをよく知らなかった私は、Webで仕入れた知識で、勝手なイメージを抱いていました。
Markdown記法で書いたテキストファイルをMarkdown用プラグインをインストールしたWordPressの編集画面にペーストしてやれば勝手にHTMLに変換されるだろう、と思っていたのです。
なのでプラグインもエディタタイプではなく、単にMarkdownという名前がついているものをインストールしていました。
しかし実際にはMarkdown記法で書いたテキストをペーストしても、MarkdownをHTML化してくれることはありませんでした。
MarkdownからHTMLへ変換されない!?
少し補足説明しましょう。
ここでいうHTML化とは、WordPressの編集画面へMarkdown記法で書いた原稿をコピー&ペーストすると、その場ですぐにHTMLに変換してくれるという意味です。
私は最初、Markdownで書いたテキストを貼り付けると、プラグインがその場で自動的にHTMLに変換して編集画面上にHTML化されたテキストが表示されると思い込んでいました。
ところが実際には、テキストを貼り付けてもなにも起きません。Markdown記法で書かれたテキストがそのままペーストされるだけです。
そこで次は、テキストモードで貼り付けてからビジュアル編集に切り替えれば変換されるかもと思ってやってみましたが、これもうまくいきません。
念のため記事のプレビュー表示もしてみましたが、やはりなにも起きませんでした。
かろうじてわかったのは、見出し部分の末尾で改行する(Enterキーを押す)と見出しだけは、HTMLに変換されるということです。
しかし見出し以外の装飾やハイパーリンクテキストはどうやったらHTML化されるのかわかりませんでした。
エディタ型プラグインも試してみた
そこでエディタタイプのプラグインも使ってみました。
エディタタイプのプラグインは、名前の通り記事編集のための機能がついているんですが、そのほかにプレビュー表示機能があって、Markdown記法で書いたテキストがHTMLとしてどのように表示されるかをリアルタイムで見ながら編集できます。
中でもWP Githuber MD – WordPress Markdown Editorというプラグインは、Markdownモードのオン/オフ切り替えができるので、必要に応じてClassic Editorと使い分けができると喜んだのですが、実際には、いちどMarkdownをオフにして編集すると、その後は事実上Markdownをオンにできないという謎の不具合があり、使い分けに難がありました。
このあたりの経緯は別記事で紹介しているので参考にしてください。
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実は編集画面上でHTMLに変換されないだけ
いくつかプラグインを試したのち、結局最初は無視していたJetPackのMarkdown機能を使ってみることにしました。これだと、見出しやリストは改行すればHTML化してくれるので、多少は手間が省けます。
強調やハイパーテキストリンクについては、MarkdownからHTMLになぜか変換されないのですが、とりあえず見出しの指定を省けるだけでもありがたいと思い、中途半端な形ですが使っていました。
ところがふとしたことでMarkdown状態の(HTMLに変換されていない)テキストをプレビューしてみたら、プレビュー画面ではちゃんとHTML化されているのに気づきました。
以前にプレビュー表示を試したときにはなにも起きなかったので、どういうタイミングで表示されるようになったのかはよくわかっていないんですが、とにかくJetPackのMarkdown機能なら、編集画面のビジュアルエディタ上ではHTMLされていなくても、最終的にWebページとして表示されるときには、ちゃんとHTML化されるようです。
言い換えると、Markdown記法で書いた部分についてはビジュアルエディタ上でWYSIWYG的に表示することはできないんですが、そこを諦めれば仕上がりはちゃんとHTMLになっているということです。
WYSIWIG的な編集ができないところがひっかかる人もいるかもしれませんが、私の場合編集は基本的にテキストエディタです。WordPress上での編集は、最終的な誤字・脱字の訂正ぐらいしかやらないので、まったく気になりません。
これなら使えます!
記事作成スタイルに応じてプラグインを選ぼう
ここまでの経緯を説明したのでちょっと長くなってしまいましたが、まとめるとJetPackのMarkdown機能を使っていれば、テキストエディタ上で作成したMarkdown記法の原稿をペーストするだけでちゃんとHTML化してくれます。
ただしHTML化された結果をエディタ上で見ながら編集できるのではなく、プレビューや最終的な記事として表示される段階になってHTML化されるということです。
ここが判っていないと編集画面に反映されないと慌てることになりますが、いったんわかってしまえばどうということはありません。
JetPackのMarkdown機能のまとめ
- 編集画面にペーストしただけでHTML化されるわけではない
- 記事を公開するとHTML化された状態で表示してくれる
私と同じように、テキストエディタ上で書いた記事をコピー&ペーストで貼り付けたい人には、JetPackのMarkdown機能はお薦めです。
ただしほかの機能はいらないので、Markdownだけに絞り込んだJP Markdownを復活してくれると嬉しいのですが。今後、Markdown機能に絞ったシンプルなプラグインが見つかれば、改めて紹介したいと思います。
一方、テキストエディタを使わずWordPressの編集画面上で作業したいのなら、エディタタイプのプラグインを使うことをお薦めします。
エディタタイプなら、編集画面とプレビュー画面を同時に見ながら作業できるので、Markdownがちゃんと書けているのかもすぐにわかり、練習用にもぴったりです(この場合のプレビューとは、記事のプレビュー表示ではなくMarkdownエディタとしてのプレビュー)。
もっといえば、編集画面を最初からGutenbergにしてしまえばなんの問題もないのですが、Gutenbergを使えない/使いたくない場合は、エディタタイプのMarkdownプラグインをインストールしましょう。
JetPackのMarkdown機能はこんな方におすすめ
- テキストエディタで書いた記事をコピー&ペーストしたい
- 編集中のプレビューができなくても気にしない
エディタタイプのMarkdownプラグインはこんな方にお薦め
- WordPressの編集画面で記事を書きたい
- Markdownで記述したテキストをリアルタイムでプレビューしながら編集したい
Markdown記法に対応したテキストエディタ
Markdown記法の入門書