空のUSBメモリ一個あれば、再インストールが簡単にできるのでぜひ作っておきましょう。
この記事の目次
トラブル時に役立つ、回復ドライブ
まず回復ドライブについて。
Windows本体に何かトラブルが発生したとき普通は自動修復が試みられますが、そもそもWindows自体が起動できなくなってしまうこともあります。
そんなときに役立つのが回復ドライブ。
Windowsを完全に新しい状態でインストールしてくれます。
昔はパソコンを買うとWindows本体をインストールするためのCD-ROMが付属していていて、それを使ってインストールをやり直すことができましたが、それに代わるものと考えればいいでしょう。
というわけで、日頃から使うものではありませんが、万が一のトラブルに備えて回復ドライブを用意しておくのが安心です。
特にWindows10から11にアップデートしたばあい、トラブルで再インストールするとWindows10に戻ってしまうといったことになりかねません。
アップデート直後のタイミングがオススメなので、早いうちに回復ドライブを作っておきましょう。
年にいちどは作り直し
Windowsは毎年少しずつアップデートされています。
作ってから時間が経った回復ドライブで復旧するとそのときのWindowsまで戻ってしまうので、できれば年に1回ぐらいのインターバールで作り直しておくのがオススメです。
回復ドライブのポイント
回復ドライブを作る上で必ず押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ひとつめは、回復ドライブを作成するにはUSBメモリが必要だという点。
それも、空っぽでほかになにも入っていないUSBメモリ、または空っぽにしてかまわないUSBメモリです。
すでにデータが入っているUSBメモリを使うと、そのデータは消えてしまうので注意してください。
USBメモリは16GB~32GB程度の容量が必要です。
実際に必要な容量はパソコンによって異なります。
いちど作成ツールを実行してみると途中で必要な容量を教えてくれるので、それからUSBメモリを買ってもいいでしょう。
余裕があれば32GBのものをあらかじめ買っておくと安心です。
ふたつめは、回復ドライブを使うとWindowsをまっさらな状態に戻すものだという点。
つまりパソコン購入後に自分でインストールしたアプリケーションや作成したデータファイル、メールなどはもとに戻りません。
アプリケーションについてはあらためてインストールしなおす必要があります。
そのため、回復ドライブの作成とは別に、ときどきハードディスク/SSDの内容をバックアップするように心がけておきましょう。
3つめは、機械の故障には対応できないという点です。
Windowsを再インストールすることはできますが、ハードディスクやマザーボード自体が壊れてしまったときには再インストール自体ができませんから、パソコンを買い換えることになります。
そういう意味でも、バックアップは大切です。
回復ドライブの作り方
今回、Windows11で回復ドライブを作成しましたが、実際の手順はWindows10から変っていないようです。
昔どおりのやり方でWindowsのコントロールパネルから呼び出すこともできますが、手順が増えるので、いきなり検索したほうがオススメです。
アプリを起動する
Windowsのスタートメニューを開き、検索ボックスに”回復ドライブ”とタイプします。
画面に”回復ドライブ アプリ”と表示されているのを確認したら、そのまま【Enter】キーを押しましょう。
するとユーザーアカウント制御画面が出てくるので、実行を許可します。
ドライブ作成の準備
回復ドライブアプリが起動したらウィザード形式で操作を進めます。
[次へ]をクリックするとシステムファイルをコピーする準備が始まります。
ここでしばらく待ちましょう。
準備が終わると、「USBフラッシュドライブの接続」という画面になります。
ここで必要なUSBメモリの容量がわかります。
使えるUSBメモリが手元にないときは、この画面を開いたまま(キャンセルしない)でUSBメモリを買いに行きましょう。
先にUSBメモリを接続してあるばあいは「USBフラッシュドライブの選択」と表示されます。
USBメモリを接続
USBメモリを接続するとしばらくスキャンが行われ、「USBフラッシュドライブの選択」と表示されます。
「使用可能なドライブ」に、USBメモリを接続したドライブが表示されているのを確認して[次へ]をクリックします。
「回復ドライブの作成」という画面で、[作成]ボタンをクリックすると実際に作成が始まります。
USBメモリの内容は完全に消去されるので、大事なデータが入っているばあいは[作成]をクリックする前に必ずバックアップしておきます。
回復ドライブの作成
回復ドライブの作成にはかなりの時間がかかります。
プログレスバーの進捗状況を見ながら慌てずに待ちましょう。
回復ドライブの作成中にWebブラウズなどほかの作業を行うこともできます。
ただしあまりパソコンに負担を掛けるような作業は控えましょう。
パソコンから離れるばあいは、あらかじめ電源管理機能をオフにしておくのもいいでしょう。
回復ドライブの作成が終わったら[完了]ボタンをクリックして作業は終了です。
作成した回復ドライブはしっかり保管
これで、Windowsにトラブルが起きても回復ドライブを使って再インストールができます。
回復ドライブのメディアは、どのパソコンで作成したものかわかるようにラベルなどを貼り、間違って使用しないようにほかとは分けて保管しておきましょう。
またWindowsのプロダクトキーも併せて記録しておくのがオススメです。