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離れたメンバーとオンライン演奏できるSyncroomとは【概要】

コロナ禍での外出自粛要請や三密の回避が当たり前になる中、大規模なコンサートはもちろん比較的小規模なライブハウスでの演奏、発表会なども思うようにできず、ストレスが溜まっている人も多いでしょう。

 

そんな方のために、ヤマハが運営するオンラインサービスSyncroomを数回に分けて紹介していきます。

 

離れたところにいるメンバーでも、ネット上に集まっていっしょに演奏を楽しめるし、YouTubeやFacebookなどのライブ配信機能と組み合わせることで、オンラインでのライブセッションも夢ではありません。

 

オンラインでジャムセッションが楽しめる

Syncroomはヤマハが運営するネットワークサービスの名称です。

Syncroom公式サイト

 

複数のユーザーが集まって同時に楽器を演奏したり歌ったりできる、オンライン上の練習スペースのようなものと思ってください。

利用は無料で、インターネット接続環境と楽器をパソコンにつなぐ機材があれば、誰でも簡単に参加できます。

 

 

なかなか人と集まった練習ができない現在、離れたところにいてもネット上で練習に参加できるのはいいですね。

Syncroom公式サイト

ヤマハのSyncroom公式サイト

 

ライブ配信サービスとの組み合わせも可能

Syncroomだけだと、音楽仲間が集まった演奏スペースという感じですが、ライブ配信ソフトと組み合わせることで、演奏のようすをYouTubeなどで一般視聴者への生配信という可能性も広がります。

 

実際、すでにこのように活用されているミュージシャンの方もいらっしゃいます。

 

こういった設定については本企画の中で、いずれ実地検証して紹介していきたいと考えています

 

Syncroomで演奏を楽しむのに必要なもの

Syncroomでのオンライン演奏に必要な機材は次の通りです(楽器は除きますよ)。

  • インターネット接続環境(有線がほぼ必須)

  • USBオーディオインターフェイス(とパソコン用接続ケーブル)

  • マイク

  • ヘッドフォン/イヤーモニター

  • Syncroomのユーザーアカウント

  • Syncroom専用アプリケーション

ひとつずつ説明していきましょう。

 

インターネット接続環境

インターネット上に集まるので、当然ながらネット接続環境が必須です。

 

ただし、単にネットにつながればいいというわけではなく、通信回線の品質、とくに遅延が重要になります。

オンライン上で合奏するわけですから、演奏した音がほかのメンバーに遅れて届いたのでは思うようにプレイできません。

 

この遅れのことを遅延(レイテンシー)といいます。

 

レイテンシーについては、後ほど改めて詳しく説明します。

 

USBオーディオインターフェイス

楽器の音をパソコンに取り込むにはUSBオーディオインターフェイスという機械が必要です。

ヤマハ公式のSyncroom紹介動画の中で、ノートパソコンの右側に置いてある小さい箱がこのUSBオーディオインターフェイス。

 

2千円程度で買える簡単なものから、10万円以上もする高価なものまでいろいろありますが、安価なものだと音質がいまひとつだったり、遅延について考慮されていないものもあるので注意が必要です。

 

楽器演奏のパソコン入力用に設計されたものを用意しましょう。

 

マイク

マイクロホンは、大きく分けてふたつに区別されます。

 

 

ひとつはボーカルやコーラス用の本格的なもの

ボーカリスト用にはしっかりしたマイクが必要となります。

 

もうひとつは打ち合わせ程度に使う簡単なもの

楽器の演奏だけで歌うことがない人も、オンライン上での打ち合わせ用にマイクが必要になるでしょう。

 

 

もちろん、ひとりでふたつ用意するわけではありません。

楽器専門の人は、音質を気にせず安価なもので充分ということです。

 

ヘッドフォン/イヤーモニター

Syncroomでの演奏をパソコンのスピーカーで鳴らすと、その音をマイクが拾ってフィードバックやハウリングという現象を起こしてしまいます。

それを防ぐには、演奏を聴くためのヘッドフォンやイヤーモニターが必要です。

ヘッドフォンを使う場合、音漏れの少ない密閉型がいいでしょう。

 

Syncroomのユーザーアカウント

Syncroomに参加するにはユーザーアカウントが必要です。

ユーザー名とパスワードを決めておきましょう。

GoogleやYahoo、Facebook、Line、Twitterなど、ソーシャルメディアのアカウントを使うこともできます。

 

Syncroomの利用は無料なので、サブスクリプションの費用などは発生しません。

 

Syncroomログイン画面

SNSアカウントでも利用できる

 

Syncroom専用アプリケーション

Syncroomの専用アプリケーションを使うことで、特別な知識がなくても簡単にサービスへ接続できるだけでなく、メンバー同士の音量の調整、通信状態の確認、テキストメッセージのやりとりなどが可能になっています。

 

アプリケーション自体ももちろん無料です。

 

 

なお、今のところ専用アプリケーションはWindows PCMac用、iOS版の種類です(2021年8月現在)。

残念ながらAndroidタブレットではいまのところSyncroomを利用できません。

Syncroomアプリダウンロードページ

WindowsPCとMacで利用可能

Syncroom アプリケーションダウンロードページ

 

レイテンシーについて理解しよう

Syncroomでの演奏について最も重要なのがネットワークの遅延(レイテンシー)です。

レイテンシーは簡単にいうと2段階に分けられます。

 

  1. 演奏した音がパソコンに入るまでに生じる遅れ

  2. パソコンに入った音がネットを通じてほかのメンバーに届くまでの遅れ

 

このふたつがどちらも小さくないと、安定した演奏ができません。

1.については、基本的にUSBオーディオインターフェイスの性能に左右されますが、場合によってはパソコン上の設定が必要になることもあります。

 

いっぽう2.は、参加メンバーそれぞれの通信環境に依存します。

参加メンバーそれぞれの住所や使っているネットワーク機材などの環境によっては、遅延が大きい人、小さい人などさまざまなので、誰でも安定した演奏ができるとは限りません。

 

 

プレイする時間帯によっては遅延が大きくなったり、ルーターなどのネットワーク機器が古いせいでスピードが上がらないといった可能性もあります。

 

誰もが常に安定して演奏を楽しめると保証されているわけではない、という点は理解しておきましょう。

 

 

Wi-Fiはダメ、有線ケーブル接続で

また、2に関してもうひとつ重要な点があります。

Windowsパソコン/Macからインターネットへの接続(パソコン~ルーター間の接続)には有線LANケーブルを使用するという点です。

 

現在、家庭内のネットワーク接続ではWi-Fi(無線LAN)を使っている方が大多数ではないかと思われます。

そのばあい、遅延が4段階になります。

 

  1. 楽器~パソコンへ接続するときの遅延

  2. パソコンから家庭内のネットワークへ接続する段階

  3. インターネットを通じてSyncroomを利用する段階の遅延

 

この3つのうち2.のところにWi-Fi接続の遅延が加わるからです。

 

ついでにいうと1.は基本的にUSBオーディオインターフェイスの性能による遅延ですが、エレキギターなどをワイヤレス接続すると、この前の段階の遅延がさらに加わります。

 

 

なので、楽器もインターネットもワイヤレス接続は避けて、有線接続にしたほうが安定した演奏を楽しめます。

 

iOS版ユーザーは、家庭内では基本的にWi-Fi接続で利用しているかと思いますが、できれば有線接続したほうがいいのは間違いありません。
この点については今後、情報収集のうえ追加していきたいと思います。

 

自宅にいながら音楽の楽しみが増える

以上、Syncroomの基礎知識について紹介しました。

 

 

Syncroom単体だと音声データしか扱えないわけですが、声と楽器のやりとりだけでもかなり楽しみが広がります。

スタジオやライブハウスの閉鎖で集まる場所もないという問題を抱えたアマチュアミュージシャンにはぴったりのサービスではないでしょうか。

 

 

また、音楽教室でのオンラインレッスンに利用したり、発表会のライブ配信といった使い方も考えられます。

いずれ本物のライブ演奏が再開した際でも、ネット経由で飛び入り参加といった出演方法だってありかもしれません。

 

 

スタジオと野外ステージと、遠隔地のゲストを結んだ3元中継のライブという、テレビ番組みたいなことがアマチュアでもできてしまうというのは凄いことです。

次回は、機材の肝といえるUSBオーディオインターフェイス選びの基本について簡単に紹介します。

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